山崎が2位入賞 各々の課題が見えた大会に/東日本学生秋季選手権

レスリング
2022.12.02

 3日間にかけて行われた東日本学生秋季選手権。最終日には男子グレコローマン、フリースタイル選手権の部が行われた。結果は山崎然生(営3=いなべ総合)が準優勝、小山田滉紀(農3=八戸学院光星)と田村拓斗(政経3=秋田商)がともに3位、伊藤優寿(営3=花咲徳栄)がベスト8となった。

 

◆11・28〜30  東日本学生秋季選手権(駒沢体育館)

[男子グレコローマンスタイル]

▼63 キロ級

 伊藤優――ベスト8

[男子フリースタイル]

▼74キロ級

 山崎――2位

 小山田――3位

 田村――3位

 

 出場選手5人の内、明大の選手が3人と、大波乱が予想された男子フリースタイル74キロ級。山崎の初戦の相手は同じく明大の小山田。「部内戦で戦ったことのある相手だったので気は楽だった」と落ち着いた状態で試合に臨む。開始早々にバックを取られ先制こそ許したものの「お互い手の内は分かっているし、自分のレスリングが出せれば勝てると思っていた」。すぐさま反撃し、バックからのローリングを続けて勝利。危なげなく初戦を突破した。

 

 決勝にて山崎を待ち受けていたのは、11月に行われた内閣総理大臣杯で優勝した青柳善の助(山梨学大)。「普段下の階級で出場している選手なので、力や体力で負けたくない気持ちがあった」。しかし王者は強く、先に得点を許すと一気に点数を重ねられてしまう。山崎も必死に食らいついていくが、有効打を与えることができない。最後は背面の背負い投げでTF負けを喫した。「後手に回ってしまった」と試合内容には悔しさをにじませたものの、小学生ぶりの再戦となった青柳との試合を純粋に楽しんだ。


(写真:山崎相手に先制する小山田)

 

 初戦で山崎と対戦した小山田。「部内試合でも最初に得点するものの巻き返されてしまう」。事前に立てていた作戦通りの動きができず、練習と同内容での苦い敗北となった。


(写真:試合終了後の田村)

 

 田村の初戦の相手は青柳。「下からの圧がすごかった」と序盤からパッシブをとられてしまう。終始攻めることができないままストレート負け。「投げに逃げてしまった」と悔しそうに試合を振り返った。今年度の副主将を任されている田村。「今大会で各自が見つけた課題をつぶすサポートを共にしていきたい」と大会を総括した。


(写真:グレコローマンスタイルで出場した伊藤優)

 

 8月の全日本学生選手権でのベスト8の経験をもとに、グレコローマンスタイルでの出場を決意した伊藤優。しかし、普段フリースタイルでの出場が多いことから、グレコローマンスタイル特有のグラウンドの戦い方に慣れずあえなく敗北。だが「スタンドでは戦えていた」と自身の強みもしっかりと把握した。

 

 試合後の取材では一様に体力面での課題を挙げた明大勢。次戦は冬を越え、春を越えて5月の春季リーグ戦になる。長い練習期間をしっかりとモノにできるか。出稽古などを多くこなし一皮むけた彼らの活躍に期待だ。

 

[向井瑠風]

 

試合後のコメント

山崎

――決勝を振り返っていかがですか。

 「普段下の階級で出場している選手なので、力や体力で負けたくない気持ちがありました。ただ思ったより重かったり力も強く、やり切れなかった感じです。点数を取れそうなところで取れないという水際の攻防で負けたなという思いもあるし、TFでの敗北ということで不甲斐ない試合だったという思いもあります」

 

――次回もし同じ階級で当たるとしたらどういう試合にしたいですか。

 「小手先で戦っても相手に上をいかれてしまうと思うので、自分からタックルで飛び込んで入ったらそこから持っていくという試合をできれば今回よりいい試合になるのではと思います」

 

田村

――次戦に向けて強化していきたい点はどこですか。

 「自分は他の選手と比べて細いのでもっと筋力、基礎体力をつけて戦えるような体にしたいです」

 

――副主将として今大会を振り返っていかがですか。

「みんな良い所はよかったと思います。課題点も個人で見つかっていると思うので、みんなで頑張るというより個人で課題をつぶしていくのを副主将としてサポートしたり、主将のサポートをしていくのが自分の仕事だと思っています」

 

小山田

――次戦に向けて見つかった課題などはありますか。

 「やはり体力面ですね。試合をフルで戦える体力作りをしっかりしていきたいです」

 

伊藤優

――今大会を振り返っていかがですか。

 「グレコローマンという普段練習していないスタイルで出場したため、全然守れなくてやられてしまいました。スタンドはそこそこ良かったと思うのですが、グラウンドで守れなくて上に上げられてしまった感じです」

 

――グレコローマンスタイルで出場した理由を教えてください。

 「全日本学生選手権で8位に入って、今大会での出場スタイルを考えたとき出場選手が少なく入賞を狙いやすいということでグレコローマンにしました(今後もグレコローマンで出場?)完全にありえなくはないですがまあないと思います」