【瓦版】鳩スタ1周年! 小谷光毅選手インタビュー拡大版

明大スポーツ新聞 2022.11.27

 2021年に鎌倉市にとって初めての人工芝グラウンドである「みんなの鳩サブレースタジアム」(以下、鳩スタ)を完成させた鎌倉インターナショナルFC(以下、鎌倉インテル)。神奈川県社会人リーグ2部に所属する一方で、地域密着型クラブとして地域住民との交流を画したイベントを積極的に行っている。

今回は明大サッカー部OBとして活躍中の小谷光毅選手(16年政経卒)に取材を行った。

 

――地域密着型クラブの良いところはどういったところですか。

 「こうして色々な人が来てくれた所で生の声を直接聞けるところ、僕たちならではなことです。サッカーを知っている知らないに限らず、このグラウンドがあることでここに来て、そこにサッカーが介在しているという存在になれているのかなと思います。そういった意味ではサッカーというよりかは鎌倉インテルというクラブや鳩サブレースタジアムが起点となっていろんな人たちの繋がりができているのかなと思います」

 

――鎌倉インテルに入団したきっかけを教えてください。

 「クラブが掲げている『CLUB WITHOUT BORDERS』というビジョンに非常に共感したところが一番です。サッカーを通じて、クラブを通じていろんな価値を生んでいけることを掲げている中で、表だけではなくてしっかり中も見た上で決めたいという部分がありました。外から見た印象と中から見た印象に全くブレがなかったというか、ズレが無かったという部分からインテルでやりたいなと思いました」

 

――社会人からサッカー選手に戻った理由は何でしょうか。

 「大手の証券会社で働いているということで正直とても楽しかったですし、そのキャリアを歩んでいきたいと思っていました。一方で、僕の世代の選手が出ているリオ五輪を見ていて、ケガが治っている状態でサッカーができるという中で、サッカーをやりきりたいという思いもありました。一番のきっかけは証券会社にいた時に40歳で子供が生まれた年にラジオ局から転職してきた人の活躍です。その時はやはり大卒で大手企業に行くということが一定の価値観にあったのですが、結局はどこにいても自分次第で活躍できるし、自分の人生を歩んでいけるというところに腹落ちして、もう一度サッカーに挑戦してみようかなと思いました」

 

――他とは違う鎌倉インテルの特徴はどういったところですか。

 「インテルの特徴はやはりビジョンを基に、クラブを通じていろんな価値を生み出していこうというところがあるので、そこは本当に特徴的な点です。勝っても負けてもグッドゲームを作ろうというところで、90分間を通してプレーしている選手もスタッフも見てくれているファン、サポーターの人たちも一緒にゲームを作っていく、という考え方は他のクラブとは違ってとても特徴的なのかなと思います」

 

――明大での4年間はどう生かされていますか。

 「明治のサッカー部は世界で通用する人材を育成するというところで、プロ選手を輩出する組織ではないということがずっと理念としてあると思います。サッカーだけでなくて、いろんな場所でも活躍できる人間を育てるという場所で、歴代の先輩たちが作ってきた伝統をしっかりと学べたというところは非常に大きいのかなと思っています。そういった意味では明治での4年間はとても大きな意味を持っていて本当に明治にいて良かったです。あの4年間があったからこそ、サッカーもそうですけどそれ以外の面で視野を広げながら活動できているのかなと思います」

 

――鎌倉インテルでのビジョンを教えてください。

 「クラブとしては、もちろんJリーグというところは目指していますが、この鎌倉という地域に鎌倉インテルというクラブが存在していなければいけないよねという存在になることがクラブのあるべき一番の価値だと思います。そういったことを作っていくために一つ一つ丁寧に地域の皆さんと一緒に作っていくことが大事だなと思います。個人としては、今まで経験してきたことをクラブに流し込んで、それこそ他の仕事もしていますので、そういったところで培ってきた能力をこのクラブで還元したいと思います。プレイヤーとしては、29歳でいつまでできるかは分からないですが、やれるところまではやりたいと思っているので、このクラブでもプレイヤーとしてしっかりと貢献していけるように頑張りたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

【長崎昇太】


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