
井口がハットトリック! 中大に勝利し優勝に王手/関東大学リーグ戦
ファイナルリーグ2戦目の相手はこれまで熱戦を繰り広げてきた宿敵・中大。しかし、今回はFW井口藍仁(商1=埼玉栄)がハットトリックの活躍で主導権を握るとGK中村柊志綺(政経3=北海道清水)も好セーブを連発。攻守がかみ合った明大は勝利を収め、秋リーグ制覇に王手をかけた。
◆9・3~12・4 関東大学リーグ戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼11・23 対中大戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
〇明大9{3-0、3-1、3-3}4中大
紫紺の未来を担う期待のルーキーが躍動した。開始6分、「練習でやっていた通りの形だった。」(FW三浦稜介・政経3=駒大苫小牧)。FW丸山詳真(商3=北海道清水)のサイドからのパスから三浦が振り向きざまもシュートで先制点をもぎ取り、さらに追加点を狙う場面。ディフェンスゾーンから一人で駆け上がり「ゴールを見た瞬間に敵が全員被り、たまたま空いていた」(井口)。狙って打ったパックは相手キーパーを含む3人を交わし、ネットを大きく揺らす。勢いに乗った井口は立て続けにゴール前で受け取ったパスをシュートし、リバウンドを冷静に押し込んだ。続く第2Pでは相手の反則から得たペナルティショットを丸山が1対1を制し着実に決める。その後もFW亀田歩夢(文4=釧路江南)がバースデーゴールを決めると井口も続き、自身大学初のハットトリックの活躍で点差を6点に広げた。
しかし、中大もこのままでは終わらず、強豪の意地を見せる。度重なるペナルティやミスから相手の猛攻を受け、2点を返される苦しい展開に。それでも、DF村社海莉(文1=埼玉栄)のゴールなどで立て続けに2点を追加。その後は相手の決死の攻撃に体を張り、総合力で勝ち切った。
「試合ごとにチームがよくなってきている」(FW亀田歩夢・文4=釧路江南)。試合のたびに常に成長し続け、今回、苦戦してきた相手に力の差を見せた。3カ月をかけて行われたリーグ戦も残すはあと1戦。優勝を懸けて臨む東洋大との大一番のみ。今大会1勝1敗と因縁の相手に今度こそ決着をつける。春との2冠達成に向け、勢いそのままに駆け上がる。
[原田青空]
試合後のコメント
亀田
――自身のゴールシーンを振り返っていかがですか。
「次の東洋大戦に向けて良い準備ができるような試合を最初から心がけていました。最近得点決められていなかったので決めたいなと思い、しっかり準備していたのが結果につながったと思います」
中村
――課題はありましたか。
「リバウンドを結構出してしまったりして東洋大ならばこのようなミスが致命的になるので無くしていきたいです」
三浦
――チームの雰囲気についていかがですか。
「あと1勝すれば優勝なので、確実に勝って取りこぼしのないようにしたいと思います。ここまで3カ月秋リーグを戦ってきたのでチームで優勝したいです」
井口
――ハットトリックを達成しました。
「大学に入って初めてのハットトリックだったのでうれしかったのですが、味方のパスで決められたので一緒に組んでいる丸山さんと三浦さんに感謝しています」
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