8点差追いかけ 劇的反撃も一歩及ばず新人戦敗退/秋季木村杯新人戦

準硬式野球 2022.10.31

 今季最終戦となる秋季木村杯新人戦。初回裏から立大の猛攻を受け、2回裏で8点差をつけられる波乱の展開に。それでも田村陽大投手(農2=花巻東)の本塁打などで4回表と5回表に6点を返し2点差に迫る。しかし、その後は相手の堅い守りに阻まれ一歩届かず。あと2点が遠かった。

 

◆10・30~11・6 秋季木村杯新人戦(早大東伏見グラウンド他)

▼10・30 1回戦(早大東伏見グラウンド)

 明大6―8立大〇

 

 1回戦

 明大

 立大

×

 

 あわやコールド負けの危機だった。初回裏、先発・松浦寿和投手(法2=明大中野八王子)が中堅手の頭上を越える三塁打を打たれると、続く打者に失策で出塁を許し立大に先制点を奪われた。流れは相手に傾き、立大はさらに1点を追加。「真っすぐを狙われていた」(松浦)。2回裏に入っても立大の勢いを止めることはできず1死満塁となったところで松浦は無念の降板となった。救援としてマウンドに上がった小磯孝平投手(政経1=日大二)も流れは断ち切れず、四球や二塁打でこの回6点を奪われた。

 

 立大の猛攻を止めたのは3人目に登板した鈴木誠投手(情コミ2=栄東)。「ブルペンでがちがちに緊張していた」と振り返るが、2回3分の1を投げ被安打1無失点。変化球でカウントを優位に進める見事な投球を披露した。秋季リーグ戦での登板はなかったものの「(鈴木は)ずっとちゃんと練習していた。それが結果として出たと思う」(吉原瑠人捕手・法2=仙台育英)。日々の練習が実を結び、素晴らしい投球でチームの危機を救った。

 

 2回終了時点で8―0と厳しい展開に。しかし明大、このままでは終わらない。鈴木の好投に応えるように打線も奮起した。4回表に4番・田村が待望の二塁打を放つ。4番として期待を受けながらも不調が続いていた田村の一打がチームに流れを引き寄せると、続く打者が二塁打と安打を重ねて見事この回一挙4点を追加。勢いに乗った明大は、5回表に田村の2点本塁打で6-8とし、一時8点あった点差を見事2点差まで追い詰めた。しかし反撃もここまで。6回以降は両チームとも投手を中心に堅い守りを見せて無得点に。明大は劇的な追い上げを見せるもあと一歩及ばなかった。

 

 今日の敗戦を受け新人戦は敗退。今季最後の試合となった。来年度に向け、今日本塁打を放った田村は「1年の春にベストナインは取ったが首位打者は取れたことがない。どちらも取れるように、冬頑張って練習していきたい」と意気込みを見せる。また、適時打を放った福本真士外野手(営1=明大中野八王子)は「今年はチームとしても勝ち切れなかったところがある。来年はそこを自分が変えていければ」と決意を新たにした。長い冬を越えて、明大の飛躍が見られる春がきっと訪れるに違いない。

 

[布袋和音]

 

試合後のコメント

吉原

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「初回、立ち上がりのところで点を取られてしまったのでよく追い付いたとは思うのですが、負けるべくして負けたと思います。個人個人で課題も見つかったと思うので、次のシーズンに向けてやっていきたいです」

 

――主将として、どんな気持ちで試合に臨みましたか。

 「ずっと同級生のみんなには誰かのミスはみんなでカバーしようと言っていたので、8点取られてもちゃんとカバーして点を取れていたと思うのでそこは良かったかなと思います。これからもチーム全体でみんなで一つになれるチームを作っていきたいです」

 

鈴木

――来年への意気込みを教えてください。

 「今日は大差になってから投げる展開だったと思うので、次回以降はもっと練習や練習試合で首脳陣の評価が上がるようにしてもっといいところで投げられるようにしたいです」

 

田村

――5回表には本塁打を打ちました。どんな意気込みで打席に立ちましたか。

 「追加点がどうしても欲しい場面だったので、初球から強い気持ちで打ちにいこうとしていました。初球を狙っていました」

 

松浦

――この1年を振り返っていかがですか。

 「1年生の時は全くリーグ戦で投げる投手ではなかったのですが、春は4試合投げさせてもらい、新人戦でMVPを取らせてもらって、秋も8試合投げさせてもらいました。自分の中でやることをしっかりやれば活躍できる1年だなと、身をもって体感できました」


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