東海大に勝利 苦戦を強いられるも接戦制す/関東大学ジュニア選手権
慶大戦から約1カ月を空けて迎えた関東大学ジュニア選手権第3戦。相手は今大会のリーグ戦1勝2敗の東海大。前半戦は細かなミスを連発しリードされたまま後半戦へ。点差を追いかける展開となったが、ハーフタイムで話し合った反省点をきっちりと修正しトライを重ね逆転に成功。試合終了間際、相手の猛反撃に苦しみ追いつかれそうになるも何とか逃げ切り、最終スコア31―30という大接戦を制し明大が2勝目となる白星を挙げた。
◆10・23 関東大学ジュニア選手権(八幡山グラウンド)
▼対東海大戦
○明大31{5―10、26―20}30東海大
どうにか先制点を挙げ勢いに乗りたい明大だったが、前半戦は両チーム一歩も譲らない一進一退の攻防が続く。試合序盤は東海大の力強い攻撃に苦戦し細かいペナルティを重ね、何度も自陣深くまで攻め込まれてしまう。「前半は自分の間合いでプレーできず中途半端になってしまい、ミスにつながることが多くなってしまった」(右センター山村和也・商1=報徳学園)。それでも明大は鋭いタックルを決め、素晴らしいディフェンスで東海大の猛攻をしのぎ得点を許さない。しかし、先にこの均衡を崩したのは東海大だった。自陣22メートルライン付近での明大のペナルティに対して、東海大がペナルティキックを選択。きっちりとゴール内に収め、東海大に貴重な先制点を献上してしまう。その後も明大は惜しいところまで攻め込むも、パスがうまくつながらずミスを重ね思うように攻め切ることができない。前半36分には両チーム合わせて1本目となるトライを東海大に許してしまう。だが、やられたまま終わる明大ではなかった。前半39分、敵陣22メートルラインでのマイボールスクラムを制し右サイドに展開。サイドラインぎりぎりでラストパスを受け取ったフルバック金昂平(政経2=大阪朝鮮)がトライ。「スクラムを思うように組めていなかったが、前半の最後の1本で修正することができた」(左フランカー楢﨑海人・法4=筑紫)。前半終了間際に見せた、明大の意地が感じられる執念のトライだった。その後のコンバージョンキックは惜しくも外れ、5―10で前半を終えた。
5点ビハインドという形で迎えることとなった勝負の後半戦。ハーフタイムには「逃げのプレーではなく強気のプレーを継続していこう」(スクラムハーフ丸尾裕資・商4=報徳学園)と話すと、その言葉通りにいきなり明大が強気の攻撃を見せる。後半5分、中央から左サイドにパスを次々につないでいき、最後に金昂平のオフロードパスを右ウイング西川賢哉(政経3=桐蔭学園)が受け取りグラウンディング。「昂平が裏をよく見てパスを出してくれたので、その流れのまま決めることができてよかった」(西川)。反撃ののろしとなる後半1本目のトライを挙げた。この流れに乗るように明大はその後トライを連発。後半9分、敵陣10メートルライン付近でのマイボールラインアウトからボールを左外に出し山村がトライ。「練習していたサインプレーで、自分の得意な形でボールをもらいトライを取ることができた」(山村)。直後の後半10分には、自陣10メートルライン付近から西川が相手ディフェンスのスキを走り抜け、スピードを見せつけるトライを挙げる。さらに後半33分には、左ウイング東海隼(情コミ1=光泉カトリック)が後半4本目となる追加トライで点差を広げる。しかし、東海大もこのままでは終わらせてはくれなかった。試合終了間際の後半39分、40分に怒涛(どとう)の反撃を見せ連続トライ。手に汗握る展開となったが試合はここでノーサイド。結果31―30という大接戦を何とか制し、明大が勝ち星を挙げた。
前半ミスを重ねてしまい思わぬ苦戦を強いられた今試合。「もっと自分たちの細かいプレーの質を上げて、強みを継続していくプレーが大事だと思う」(丸尾)。「明大のFWとしてもっとセットプレーを安定させるところを大事にしたい」(右プロップ古田空・商3=明大中野)。選手たちはそれぞれ自分たちに足りない課題点を見つけていた。来週には今大会のリーグ戦の最終戦となる帝京大戦が控えている。ここまで3戦全勝の帝京大相手に、明大がどのようなプレーを見せてくれるのか。来週も明大ラグビー部の活躍から目が離せない。
[久保田諒]
試合後のコメント
楢﨑
――今試合を振り返ってみていかがですか。
「結果的には1点差という競った試合だったのですが、取らせなくていいもったいないトライが多く、実力差以上に点差が縮まってしまった印象です」
古田
――今試合のテーマを教えてください。
「強気という部分で、常にアタックでもディフェンスでも前に出て、セットプレーでも強気でというのを意識してやっていました」
西川
――今試合の個人の目標はありましたか。
「テーマが『強気』というのがあって、その通りに自分でできること、ディフェンスだったら内の選手を呼んだり、アタックだったらゲインしたりというところを目標にしました」
山村
――今後の意気込みを教えてください。
「大学選手権の前に、やはり対抗戦優勝というのが一つの区切りとしてあると思うのでそこにまずは貢献して、大学選手権優勝というのに自分が貢献できるよう頑張っていきたいです」
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