
東洋大に1―0で勝利 2位引き離し首位独走/関東大学1部リーグ戦
第19節は現在3位の東洋大との対戦。何度かチャンスを作り出すも決めきれず前半を0―0で折り返した。後半は交代を駆使して流れを引き寄せると、相手のスキを突いた攻撃で先制。そのまま1点を守り切り無失点で勝利を収めた。
「前半からいいゲームをしていた」(栗田大輔監督)。スタメンのGKには前節から引き続き久保を起用。その他メンバーの入れ替えはありながらも、4―4―2のフォーメーションで試合は始まった。序盤は積極的に前からプレスをかけつつ、スピードがある選手をサイドに置き相手の背後を狙う攻撃を仕掛ける。しかし、肝心のシュートは相手DFにはじかれチャンスをつかみ切れず。両者、ゴールは生まれないが「集中してスキのない試合運びができていた」(松原)と安定感のあるプレーで前半を終えた。
(写真:2試合連続スタメン出場の久保)
いい流れを得点につなげたい明大は後半から熊取谷、中村、太田を順番に投入。疲労で相手の運動量が落ちるタイミングでさらに攻撃の勢いを増す作戦に。すると72分、カウンターから飛び出した中村が冷静に佐藤恵につなぎ、最後は佐藤恵が右足を一閃(いっせん)。「(中村)草太があの位置でボールを持ったら自分のところに確実にボールが来るのは分かっていた。トラップが流れてしまったが、キーパーを見ながらニアに流し込むことができた」(佐藤恵)と相手ゴールに強烈なシュートを突き刺し先制点を獲得。連携と作戦が見事はまった瞬間だった。その後も集中を切らさず最後まで走り切り、1―0で勝利。3試合ぶりにクリーンシートで試合を終え、勝ち点3を積み上げた。
(写真:先制点を獲得し喜び合う選手たち)
リーグ戦も残すところ4試合と終盤に差し掛かっている。今試合の勝利で2位の東国大に勝ち点6点差をつけ、依然として首位を守り抜いた。しかし「謙虚に過信せず一戦一戦戦ったその先に結果が付いてくる」(栗田監督)と気は緩めない。次戦は「アミノバイタル®」カップ決勝戦の舞台で敗北した因縁の相手である国士大との対戦。あの悔しさをにじませた夏から成長した今の明大で必ず勝利し、リーグ戦優勝に王手をかけてみせる。
[尾﨑陽菜]
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