途中出場の正田が決勝弾 順大撃破で3試合ぶりの勝ち点3/関東大学1部リーグ戦
明大の第18節は最下位に沈む順大との一戦。8分に相手のオウンゴールで先制するも、19分に失点を許し同点に。後半は攻撃のリズムを持ち直すと69分に正田のゴールで勝ち越しに成功する。そのままリードを守り切り、3試合ぶりの勝利で首位の座を死守した。
2試合勝利から遠ざかり、これ以上勝ち点を落とせない明大。序盤からスコアが動く。8分、熊取谷のスルーパスに反応した中村が敵陣深くまで持ち運びクロス。それが相手DFのオウンゴールを誘発し先制に成功する。その後は「いつものプレーができず流れを持っていかれた」(林幸多郎主将)と、自陣で守備をする時間が続いた。そして19分、右サイドからのクロスボールを相手FWに合わされ失点。チームの課題であるスキを突かれ試合は振り出しに。中盤の一角として頭角を現し始めた林晴と松原を起点に中村と藤森がサイドからの攻撃を繰り返すも、シュートまでつながらない展開が続く。攻め込まれる場面も見られ「クロスからの守備は、中ではボールと相手を同一視してマークにタイトにつくということが、新たに課題として出た」(岡)。両チームとも追加点は生まれず、1―1で前半を折り返した。
(写真:今季初出場も安定したプレーを見せた久保)
後半は「明治らしくないサッカーをしてしまうと何も残らない」(栗田大輔監督)とハイプレスと前線への推進力を見直し、攻撃のギアを一段と上げる。61分には、中村のパスを受けた途中出場の木村が右足を振り抜き強烈(きょうれつ)なシュート。相手DFに阻まれるも、攻撃のリズムをつかみ試合は明大ペースに。そして迎えた69分、左サイドを突破した中村のクロスボールに正田が反応。足元に収め右足から放たれたボールはゴール左隅に吸い込まれる。「自分が入ることによってチームが活気づくと思ったので、ゴールという形で結ばれて良かった」(正田)。交代直後のファーストプレーが値千金の勝ち越し弾を生んだ。その後も明大が攻め込む時間が続くも相手の堅い守備を前に追加点は生まれず試合終了。今季初出場も「終始安定したプレーを見せてくれた」(栗田監督)と太鼓判を押された久保や福田をはじめとする4年生の安定したパフォーマンスが実を結び、堅実に勝ち点3を獲得した。
(写真:勝ち越し弾で勝利に貢献した正田)
決勝点を決めた正田は「セカンドチームでやっていた選手がトップチームで結果を出せたことで、セカンドチームでもがいている選手も可能性があると、一緒に戦っている仲間にも示せた」と試合を振り返った。セカンドチームでの出場が続いていた正田の活躍がチームに与える影響は大きい。栗田監督も「なかなか日の目を浴びずに苦労してきている選手が、このようなところで力を発揮して結果を出す」ことに意義を見出した。
リーグ戦も残すところ5試合となり、優勝争いに向けて勝ち点を落とせない戦いが続く。木村は「あまり優勝にとらわれずに、一戦一戦目の前の相手を倒していくという気持ちでやっていく」と明治のサッカーの体現に気持ちを固めた。林幸も「一日を大切にして積み上げていけるようにみんなで頑張っていきたい」と主将として意気込む。次戦も確実に勝利をつかみ取り、再び連勝街道を築き上げる。
[長﨑昇太]
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