無得点に終わるも多くの収穫/東京六大学対抗グライダー競技会
明大からは小林悠佑主将(理工4=本庄第一)・茂手木崇文(総合4=明大中野)の2選手が出場。競技5日目までは天候に恵まれず、思うようなフライトができていなかった。それでも最終日は残暑の日差しが照りつけ、フライトに適した気候の中で行われた。大会を通してポイントを獲得することはできなかったが、来月に行われる関東学生グライダー競技会(以下、関東大会)に向け、多くの収穫が得られた大会となった。
◆8・29~9・4 東京六大学対抗グライダー競技会(妻沼滑空場)
▼明大――3位
この競技は、上昇気流(サーマル)に乗っていかに高く早くポイント地点に到達できるかを競う。グライダーにはエンジンがついていないため、上空に飛ばすにはウインチという車のような機械を使用する。ウインチとグライダーをロープでつなぐことでグライダーが浮き上がる仕組みだ。そのため「自分の技量で自由に空を飛ぶことができる」(小林)。上昇気流を見つけるには地形把握が必要だが、明大は普段の練習を宝珠花で行っている。そのため今大会が行われた妻沼での練習量は他大学に比べて少なく、不慣れなところが多い中での挑戦となった。
「気候条件が悪い」(小林)。競技5日目までは上昇気流がほとんどなかったため、全大学いまだポイントが入らないという前代未聞の状況に。しかし「最終日は上昇気流ができていた」(茂手木)。明大勢はポイントを得ることができず大会期間を終えたが最終日は大会を通して1番のフライトができたと振り返る。
出場には免許の取得が必須で、取得には約2年かかる。さらに新型コロナウイルスの影響も受け、小林、茂手木共に初出場となった今大会。「技量不足を感じた」(茂手木)。来月に行われる関東大会は今大会と同じ妻沼滑空場で行われる。両選手は口をそろえて「ポイントを獲得したい」と語った。大会で使用しているグライダーは1986年に作られたもの。36年もの長い歴史を持つグライダーと共に、選手たちはまた妻沼の青空へと飛び立つ。
[七海千紗]
試合後のコメント
小林
――グライダー競技の一番の魅力を教えてください。
「自分の操縦で鳥のように上がって、エンジンがないため自由に飛べて、自分の高度や技量が見れるところです。やはり空を飛ぶことができるところが良いです」
――ポイントを獲得するための課題はありますか。
「低い高度でどれだけ攻められるかと安全との兼ね合いです。低くなりすぎると帰ってくることができないのでどれくらいの高度でポイントが取れるのかと、妻沼のどこに上昇気流があるのかを見極めていきたいと思います」
茂手木
――大会の出場が初めてということでしたが緊張はありましたか。
「初日はあまり慣れていない滑空場ということもあり緊張していましたが、競技日を重ねていく中で慣れてきて、離着陸も人並み程度にはなったかなと思います」
――関東大会に向けての意気込みをお願いします。
「今回の六大戦ではポイントを取れなかったので、次は絶対にポイントを取って周回できるように頑張りたいです」
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