インカレ開幕直前 林原女子主将インタビュー

端艇
2022.09.07

 大学日本一を決める全日本大学選手権(以下、インカレ)が9月8日から11日にかけて開催される。昨年度は男子総合6位、女子総合3位と目標である男女総合優勝に及ばなかった。女子部全員で総合優勝に向け突き進む。

 

今回は林原萌香女子主将(法4=米子西)のインタビューをお送りします。(この取材は9月2日に行われたものです)

 

――最後のインカレに向けて意気込みをお願いします。

 「私は女子主将でありながら対抗種目・花形種目の舵手なしクォドルブルのメンバーに入れず、女子ダブルスカルで出場します。ですがボート競技は良くも悪くも全種目1位が5点獲得できるという規則は変わらないので、その規則をうまく使って女子ダブルスカルで5点を取ってきたいと考えています」

 

――1年間女子主将を務められましたが、苦労されたことはございますか。

 「昨年度のインカレ期間は怪我などがあり、競技から離れていました。ですから競技面においてみんなを引っ張るということができなかったという思いがあります。しかし私が主将になったのは競技面だけでなく、仲間に寄り添いたいという思いがあったからです。そういう意味では1年間役割を全うできたかなと思うので、最後の大会はまだ終わっていませんが、達成感を感じています」

 

――1年間チーム作りで心掛けてきたことについて教えてください。

 「チーム作りでは、一人一人に強みがあるということを全員に伝えるためにミーティングをしたり、掲示物をつくるなどのことをしたりしています。今のチームを客観的に見たときに、他の大学に比べ圧倒的に自信を持っていないと感じたので、チーム全員が必要不可欠な存在であるという自覚を持てるような1年にしようと考えていました」

 

――インカレを直前に控えたチームの雰囲気などはいかがですか。

 「全日本選手権の時と比べて、一人一人が自分の体やクルーと向き合う時間は増えてきているなと感じていて、4年生が1年生に助言したりする場面も多いです。チーム全員が努力しているなと思います」

 

――4年間で印象に残っていることはございますか。

 「2年次のインカレでは舵手なしクォドルブルで出場したのですが、そこで早大に0.15秒差で敗れてしまったことを強く覚えています。わずかな差で敗れてしまい、悔しい思いをしましたが、その後の原動力となっている試合でもあります。昨年度のインカレは自分自身出場がかなわなかったのですが、明大の女子クォドルブルも印象に残っています。本来であれば自分が出場してリベンジを果たすはずだったのですが、2年次にペアを組んだ先輩の選手が活躍する姿を見て感動を覚えた半面、悔しさがこみ上げてきて涙を流してしまいました」

 

――インカレを前にして、重圧を感じることはございますか。

 「自分自身の結果というよりも、他のクルーの結果が気になります。他のクルーの結果というのは主将である自分の取り組みと直結するものだと考えているので、自分のせいで後輩が悔しい思いをするところは見たくないという思いがあります。自分だけでなく4年生全体でやってきたことが正解だったのかどうかはこのインカレの結果で決まるので、楽しみでもありますが、心配なところでもあります」

 

――総合優勝とはどのようなものでしょうか。

 「代々総合優勝という目標を掲げてやってきた中で、単なる夢で終わっていた部分があるので、今年度は『時代の夢を破る』というスローガンを設定して取り組んでいます。もちろん高い目標ではあるのですが、今年は総合優勝という目標を夢で終わらせることなく、現実にしたいと考えています」

 

――チームとして、個人としての目標を教えてください。

 「男女総合優勝というのは変わらず、女子部としては昨年に引き続きクォドルブル連覇、さらに他のクルーで必ずつ一つは絶対に優勝をしたいと考えています。クォドルブルを含めて2艇は優勝を果たし、必ず10点を獲得したいです。他のクルーも決勝に進み1点でも多く取って、男女総合優勝に向けて女子部として貢献できるように頑張りたいと思います」

 

――ありがとうございました!

 

[上瀬拓海]

 

◆林原 萌香(はやしばら もえか)法4、米子西、157センチ

 

※写真は明大端艇部提供 林原は最前列中央