光岡が優勝 10人が全国大会へ/東京学生体重別選手権

柔道
2022.09.05

 全日本学生体重別選手権(以下、全日本)の出場選手を決める大会が日本武道館で行われた。藤鷹祐大(愛知県私立大成)、黒川響(政経2=習志野)は惜しくも準優勝となったが、光岡岳人(商2=小牟田)が我慢強い柔道を見せ、1位に輝いた。10人が全国大会への出場権を獲得し、日本一に向けての一ステップを踏み出した。

 

◆9・4東京学生体重別選手権(日本武道館)

▼66キロ級

光岡――1位

河村、佐藤――ベスト16 

大久保――2回戦敗退

▼73キロ級

平野――ベスト4

松原――1回戦敗退

▼81キロ級

徳持――2回戦敗退

小川――1回戦敗退

▼90キロ級

黒川――2位

大西、森――ベスト16 

高橋――2回戦敗退

▼100キロ級

藤鷹――2位

朝廣、竹村――2回戦敗退

田川――1回戦敗退

▼100キロ超級

甲木――3位

福永――ベスト8

 

 全日本への切符を懸けた今大会。明大からは18人が出場した。注目は、昨年度の100キロ級優勝者、藤鷹とオーストリアジュニア国際大会で2位となった光岡。今大会も100キロ級で出場した藤鷹は、準決勝まで圧倒的な強さで勝ち進んだ。しかし、決勝戦では反則負けを喫し2位。また今大会頭角を現したのは黒川。「自分の柔道をするということを目標にしていた」という黒川は、得意の大内刈りでポイントを獲得していき着実に駒を進める。迎えた決勝戦では準決勝と同様GSまでもつれ込んだ。「最後は体力勝負になったので、勝ち切れなかった。決勝まではしぶとくいけたのにもったいなかった」(黒川)と相手に攻撃のスキを突かれ、技ありを献上。準優勝という悔しい結果で終えた。

 

 光岡は準決勝、決勝とGSにもつれ込む接戦を繰り広げた。「相手の方が先に準決勝を終わらせていて、自分の方がインターバルも短かったので、(試合が)長くなれば不利になるなと考えていた」(光岡)。決勝戦試合開始早々、お互い迫力ある攻防を展開し、光岡は倒されても絶対に相手にポイントを取らせない粘り強さで試合を進めていく。しかし2分経過後、お互いに積極的戦意に欠けると指導を取られてしまうが、試合終了間際、相手に指導を取らせ、光岡が有利な展開に。GS突入後も、自信のある組み手と夏に強めたスタミナを武器に力戦奮闘を続ける。「最初は左技で攻めて、延長戦のここぞという時に右の逆技を使おうと決めていた」(光岡)。最後はやぐら投げを決め、大きなガッツポーズを見せた。7月の東京都ジュニア体重別選手権では悔い残るベスト8に終わったが「今大会で負けたら今年度の個人戦がなくなってしまうので絶対に勝たないといけないという状況で、しっかり結果を残せて良かった」(光岡)と強い気持ちでつかみ取った優勝。講道館杯では、さらに成長を遂げた姿を見せてくれるに違いない。

 

 今大会の結果から、明大からは10人の選手が全日本に出場が決まった。「(藤鷹と黒川は)競った試合で勝ち切れなかったので、最後の最後まで我慢が出来る柔道を目指さなければいけない」(中濱真吾監督)。1か月間で今大会の課題を修正し成長につなげる。目指すは全国の舞台での表彰台だ。

 

[森口絵美理]

 

試合後のコメント

中濱監督

――優勝した光岡選手はいかがでしたか。

 「7月にあった東京ジュニア体重別選手権で思うような結果が出せなかったので、この大会に懸ける思いが強く出ていたと思います」

 

――この夏はどういったことに力を入れて練習していたのですか。

 「個人戦がこれから続くのですが、延長戦が個人戦はあるので、我慢することや辛抱することが多くなってきます。そのため、実際に練習からそういったシーンを作ってあげて、我慢や辛抱することを練習の中に取り入れていました。きつい稽古になったと思うのですが、それを学生が取り組んだ結果が今日の結果につながったのだと思います。

 

黒川

――準優勝という結果を振り返っていかがでしたか。

 「決勝の相手は以前高校生の時に戦い一度勝ったことがあったので、優勝しなければいけなかったなと思います。決勝までいくことができたので、優勝が一番大事だったと思います」

 

――決勝での敗因はありますか。

 「自分の柔道を貫けなかったということと、しぶとく(プレーを)出来なかったことです」

 

光岡

――全日本に向けて意気込みをお願いします。

 「全日本も優勝する気でいるので、優勝することを当たり前だと思って頑張ります」