宇田・戸上不在をもろともせず!筑波大、専大との死闘制す/秋季関東学生1部リーグ戦
秋季リーグ戦3日目。この日は対戦相手に筑波大と専大を迎えた。両試合、フルセットに及ぶ激闘であったが、宇田幸矢(商3=大原学園)、戸上隼輔(政経3=野田学園)の不在を感じさせることなく、見事勝利。破竹の勢いで5連勝を達成し、6年ぶりの主要三大大会制覇「グランドスラム」に向け、大きく前進した。
◆9・1~10 秋季関東学生1部リーグ戦(所沢市民体育館他)
▼9・3 対筑波大戦、対専大戦(所沢市民体育館)
○明大4―3筑波大
○明大4―3専大
ここまで3連勝と勢いに乗っている明大。試合3日目は初戦に筑波大を迎えた。宮川昌大(情コミ3=野田学園)、松田歩真(商2=野田学園)、櫻井倭(情コミ1=鶴岡東)が連勝し、チームの勝利まで残り1勝とする。しかし、4番手の宮川・山本歩(商2=出雲北稜)組がまさかの0-3のストレート負けを喫し、続く手塚崚馬(政経2=明徳義塾)、山本も敗北。明大の勝敗の命運は平賀龍生(文2=明豊)に託された。平賀は1ゲーム目を先取するも、2、3ゲーム目を連取される。そして迎えた第4ゲームでは相手に先に10点目を取られてしまい、次に点を取られれば明大に黒星がつくという窮地に追い込まれた。しかし、平賀もすぐに10点目を取り、ジュースに持ち込むとその勢いのまま2点連取。勝敗は最終第5ゲームへと持ち越されたが、勢いは止まらなかった。相手を圧倒し、11―6で最終ゲームを制す。平賀の活躍により、明大が勝利を収めた。
次の相手は宿敵・専大。両校全勝の状態で対峙した。先陣を切った宮川は第1ゲームを11-5と大差で下すも、続く第2ゲームでは4―11と大きく点差を突き離される。しかし、ここからエースとしての意地を見せた。正確なスマッシュを打ち込み、ジュースにもつれ込んだ第3ゲームを制する。続く第4ゲームは何と8連続で得点。最後は、打ったボールが相手から離れていくカーブドライブを決め、勝利した。2番手の松田はフルセットまで続くも、最後粘ることができず、敗戦。3番手の櫻井も接戦の末、敗れてしまい、明大に暗雲が立ち込める。ここで登場したのはダブルスの宮川・山本組。対するは今年の関東学生選手権ダブルスチャンピオンである上村・阿部組。ゲームを取っては取られと、一進一退の攻防戦を繰り広げながら迎えた第5ゲーム。相手に主導権を握られ、スコアは8―10とピンチに。しかし、ここから気合を見せ、2点を連取する。お互い一歩も譲らないまま、スコアは12―12となるも、宮川・山本組は相手のミスで13点目を得た。そして、このチャンスを無駄にせずもう1点を追加し、ついに決着。宮川は勝利の喜びを大きなガッツポーズで表した。「しっかりと話し合い、最後の1球まで諦めずに追ったのが勝ちにつながったと思います」(山本)。この勝利により、セットカウントを2―2としたが、5番手の手塚がストレート負けを喫してしまう。その敗北をダブルスの勝利で勢いに乗る山本がカバーし、セットカウントを3―3とした。
残るは1人。またも平賀が専大戦の勝敗の命運を握ることになった。第1、2ゲームを何とか勝ち取り、勝利まであと1ゲームとするが、相手の6連続得点などで第3、4ゲーム目を連続で落とす。ゲームカウント2―2で迎えた最終第5ゲーム。緊迫した空気の中、平賀はまるで覚醒したかのような気迫のプレーで、7連続得点を見せた。この怒涛(どとう)の得点に明大ベンチは盛り上がり、大きな声援が平賀の背中を押す。「緊張はしましたが、自分の後ろには仲間がいる、とポジティブな気持ちを持っていました」(平賀)。その勢いは衰えることなく、11―5で相手を破り、明大は宿敵・専大との戦いを白星で飾った。
一つの正念場を乗り越えた明大。「優勝への思いはみんな持っている」(平賀)。6年ぶりの主要三大大会制覇・グランドスラム達成まであと少し。しかし、残りの試合も油断はできない。優勝への思いを胸に、紫紺戦士たちは戦い続ける。
[末吉祐貴]
試合後のコメント
宮川
――今日の試合を振り返ってみていかがですか。
「筑波大戦は3-0で、専大戦は3-1というスコアではあるのですが、内容的にはすごく苦しい試合で、本当に大変でした」
平賀
――今の気持ちをお願いします。
「全勝で次の試合へと持ち越すことができて、ほっとしています」
――今日の試合を振り返ってみていかがですか。
「気持ちや体の準備をしっかりしていたので、そこが相手より上回っていたのかなと思います」
櫻井
――明大全体の試合を見て、感じたことはありますか。
「明大の団結力はどこにも負けていないなとすごく思います。自分もチームの盛り上げに貢献できたのでうれしいです」
――次に向けて意気込みをお願いします。
「あと2戦、自分が出たら絶対に勝つという気持ちで臨みたいと思います」
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