風に対処し切れず悔しさ残る/関東学生個人選手権本選①
2週間前に行われた予選の上位80人が出場資格を有する本選。大会1日目は女子の部が行われ、予選を通過した7人が本選に挑んだ。競技種目はリカーブ70メートルダブルラウンド。今大会では1エンド3分間で6本完射し、競技前半と後半でそれぞれ6エンド行射する。計72射の合計得点で順位を競った。佐藤瑠美(商2=明大中野八王子)が551点で20位につけ、明大女子勢トップで関東学生個人選手権を終えた。
◆8・19~20 関東学生個人選手権本選(夢の島公園アーチェリー場)
▼リカーブ:70メートルダブルラウンド 女子の部
佐藤――551点・20位
吉田――504点・42位
並木――490点・48位
脇 ――472点・56位
福沢――469点・58位
大縫――468点・60位
山科――437点・66位
前半1エンド目から51点を記録し好調な出だしを切った佐藤。練習での調子の良さを崩さずにいた。「最近、真ん中に当たるようになったので自己ベスト更新を目指していた」と意気込んだ並木智美(理工2=桐蔭学園)も、前半4エンド目で10点を連取した。一方で「練習と同じような射ができなかった」(山科結鈴・商3=明大中野八王子)と、序盤では思うように点数を出せずにいたメンバーも。緊張により体が縮こまってしまっても、大きく伸び伸びと打つ意識を持つことで立て直しを図った。
競技後半、自然の影響に対応する力が試された。「風を読んで打つことができず、風に左右されてしまった」(佐藤)。強く吹いた風によって放った矢が横に流れてしまう。明大の射場と異なり今大会の会場は風の影響を受けやすく、対処に苦戦を強いられた明大勢。掲げていた目標点に及ばなかったり、大会前日の練習時の点数を100点下回る結果になったりと、多くのメンバーが悔しさを感じる結果となった。
練習と本番の違いを受け、各自が課題を見つけた今大会。自身の射形の精度や精神面を強化することに加え、環境に適応する力を身に付け、次なる本番につなげていく。
[守屋沙弥香]
試合後のコメント
福沢舞衣(文3=淑徳与野)
――以前の取材の際に「70メートルの練習をかなりしてきた」と仰っていたと思いますが、そこを生かすことはできましたか。
「練習はしてきましたが、練習を本番で出さないと意味がなくて、その力がまだまだありませんでした。やはり本番で練習通りにうまく打てるかどうかというのが練習した意味になると思います。まだまだ本番で練習を出す力が足りないなと思いました」
山科
――今大会で一番良かったプレーを教えてください。
「後半のラスト1射、引き戻した後の1射を真ん中に決めることができました。終わり良ければ全て良しという感じで最後に決められたのが良かったです」
――今後に向けて意気込みをお願いします。
「今日は少し悔しい思いをしたので、これからは練習の100%を本番で発揮できるように、練習と試合の乖離(かいり)を少なくできるように練習したいと思います」
大縫星里(法2=新潟第一)
――試合全体を振り返っていかがですか。
「70メートルの試合であまりいい点数を取ったことがなくて、そこでこの風の強さもあって、筋力も精神的にもいろいろな課題が見つかったなと思います」
――今後に向けて意気込みをお願いします。
「やはり500点に届かないといけないと思うので、500点は絶対に抜いて540、550点くらいは出せるようにしたいです」
佐藤
――風の影響はありましたか。
「私たちが普段練習している射場は、木が生えていて風があまり吹かないので、風が吹いたときにどのように打てばよいのか分かりませんでした。きちんと風を読んで打たないといけないのだなと改めて感じました。風の影響でとても点数が下がてしまって、やる気も落ちてしまいました。ですが逆に力が抜けて、最後のエンドはいい感じに打てたと思います」
並木
――今大会を振り返っていかがですか。
「前回の課題であった指の離した後の動きというのもきちんと改善して挑めたので、その点は良かったです。途中風が吹いてしまってあまり思うように打てなかった時もありましたが、とにかく悔いがないように大きく伸び伸び打つことをしっかりと徹底できたので、その点も良かったのかなと思います」
――2年生になってからどのくらい成長できましたか。
「理工学部ということもあって思うように練習できないこともありますが、昨年度と違うのは、時間がない中でどのように効率よく点数を出していくかというのを考えて行動できるようなったところだと思います。練習の仕方や時間の使い方という点で成長していると思います」
吉田麗生(法2=明大中野八王子)
――今大会で良かったプレーを教えてください。
「後半のエンドで風がとても吹いて、一番低いエンドで18点を出してしまいました。ですが終わったことは気にしないようにして打つようにしたら、その次のエンドで53点を出すことができました。18点から53点に持ち直したのは、個人的には頑張った方なのかなと思います」
――その間で気持ちの切り替えは何かされましたか。
「夢の島の会場に対して少し苦手意識はありましたが、場数を踏んでいる方ではあると思ったので、1点でも多く取れるようにという感じで挑みました」
脇真生(商2=桐光学園)
――調子を上げていくことができた理由はありますか。
「夏に入って練習がハードになっていく中で、しっかり練習をするときと休暇を取るときといったように、きちんとメリハリをつけてできたことがここまで調子を合わせられた理由かなと思います」
――隣では明大の2人がプレーしていました。
「やはり明大の人が近くにいてみんなと試合に出られること、個人戦だけど周りに明大の人がいるというのはとても心強かったです」
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