3-1で法大に勝利 決勝進出を決める/「アミノバイタル®」カップ
AGFフィールドで行われた準決勝の相手は法大。前半は互いに譲らぬ展開もスコアレスで折り返す。後半では藤森の得点で先制し、直後に失点も福田、中村の2得点で突き放し3-1で決着。この試合での勝利により明大は夏の関東王座を懸け、国士大との決勝へと駒を進めることになった。
決勝進出を懸けた大一番の相手は、関東大学1部リーグ戦前期で敗れた法大とのリベンジマッチとなった。目標である優勝に向けて負けられないこの試合に、指揮官は今季公式戦初出場の佐藤文をスタメンに抜てき。「誰が出ても遜色ないようなGKのトレーニングをしていたので、今日は純粋に文太(佐藤文太)が良かったからスタメンで使った」(栗田大輔監督)。試合開始早々、法大のリズムの良いパス回しの前にプレスがはまらずペースを握られる展開に。それでも粘り強い守備で徐々に明大ペースになる。38分には藤森が相手GKとの1対1の決定機を迎えるもセーブされる。互いに好機は作るも得点には至らず。両チーム無得点のまま後半へ進んだ。
(写真:ゴールを決め雄叫びを上げる藤森)
後半には多くのゴールが生まれる。「前半は相手DFの背後への動き出しが少なかったので、GKの佐藤と藤森とでハーフタイムにそこを共有できて、すぐに先制点につながった」(福田)。後半5分、佐藤文のロングフィードに藤森が抜け出すと、ループシュートはゴールネットを揺らし待望の先制点となる。「文太さん(佐藤文太)と日頃からコミュニケーションを取っていたことがゴールにつながったと思う」(藤森)。しかしその直後に、相手にカウンターから得点を許してしまいすぐさま同点に。それでも「1点取られてまたスイッチが入った」(福田)。62分にゲームキャプテンの福田が豪快な一撃を決める。4年生としての意地を見せた一発で勝ち越しに成功する。また77分には途中交代の中村がワンタッチパスでのパス交換から流し込み追加点を決め勝負あり。「後半に佐藤恵允と中村を入れてギアを上げて、相手の運動量が落ちたとこを攻めようと最初から決めていた」(栗田監督)。戦術通りの試合展開を繰り広げ宿敵を撃破。決勝への切符を手にした。
(写真:堂々のプレーを見せた佐藤文)
決勝の相手は国士大。準決勝では駒大にPK戦の末、逆転勝利を収めた相手との試合になる。「相手もいつも以上の力を発揮すると思うので、細部においても決勝までにいい準備をして、勝利に向かってみんなでベストの状態で迎えることが大事だと思う」(栗田監督)。もちろん明大の目標は優勝。2019年以来の悲願達成に向けてチームは次戦での勝利を見据える。
[石田聖]
関連記事 RELATED ENTRIES
-
久保がJ3・ツエーゲン金沢に今季加入決定!
サッカー 2024.03.042月9日、G K久保賢也(商4=大宮アルディージャU―18)のツエーゲン金沢への今季加入内定が発表された。今季のJリーグ内定選手は7人目となる。明大で鍛え上げたビッグセーブを武器にプロの舞台へ羽ばたく。 サッカー人生に終止符を打とうしていた久保にチャンスが舞い込んだ。加入を決める後押しとなったのは「チャレンジしてみないと成功するかしないかが分からない」(栗田大輔監督)の言葉にあった。 高校時代は大宮アルディージャのユースチームでプレーし、DF村上陽介(法4=大宮アルディージャU-18)と共に明大へ進学。「取り組む姿勢からプレーのところまで全て圧倒されて、自分が高校からやってきたサッカー観がいい意味で覆された」。1年次はトップチームに絡み続けたものの、2年次の天皇杯予選敗戦後から出場機会が減少。最高学年となった4年次はリーグ戦出場が2試合にとどまった。「10月以降は全然試合に出られなかったし、(オファーの)話も聞こえてこない状況だったので、ほぼ(プロへの)確率がない状態でインカレを迎えた」。全日本大学選手権ではサポートメンバーとしてチームを支え、明大サッカー部を退部。内定先の一般企業に就職するかたちでサッカー人生を終える決意をした久保に、白羽の矢が立った。年明けに練習参加の声がかかり、ビルドアップやシュートストップの武器を遺憾(いかん)なく発揮。さらには久保の人間性が日の目を見た。「挨拶も含めたオフザピッチの振る舞いをすごく褒めていただいて、生活面でも評価してもらった」。〝明治大学体育会サッカー部は、プロの養成所ではなく人間形成の場所〟。その教えを見事に体現し、プロへの切符を手にした。 久保の加入により、ツエーゲン金沢のG Kは4名となり激しい競争が予想される。それでも、同期である村上とDF阿部稜汰(政経4=日章学園)の存在を意識し「カテゴリーも同じJ3で対戦する機会があるので、対戦する時は自分も彼らもスタメンとしてピッチに立ってやり合いたい」と高い志を持つ。目標はJ3優勝、J2昇格。明大で培った実力と人間力を持ち合わせる背番号〝60〟は、Jリーグの舞台でも躍動するだろう。 [田上愛子] 選手のコメントはこちらREAD MORE -
今季は6人がJリーグへ! プロの舞台で活躍誓う/Jリーグ加入内定選手合同記者会見
サッカー 2024.01.131月12日、明大八幡山第三合宿所サッカー部寮にてJリーグ加入内定選手合同記者会見が行われた。来季Jリーグのチームへと入団することが決まっている6人と栗田大輔監督、井上優部長が出席。プロサッカー選手になることへの意気込みを語った。 現時点で選手13人の内、佐藤恵允(文4=実践学園)を含めた7人がプロの舞台へと進む。コロナ禍で大学生活をスタートさせたこの世代。関東大学1部リーグ戦第1節・駒沢大戦で初出場を果たした太田をはじめ、1年次からトップチームで活躍してリーグ戦連覇に貢献。その一方で2年次にはリーグ戦優勝を逃して3位、カップ戦でも臨んだ結果が得られず悔しい思いを経験した。3年次はリーグ戦王者に返り咲くと、4年次には全日本大学選手権(以下、インカレ)にて19年以来となる全国舞台で悲願の優勝。大学サッカー最後の大会で有終の美を飾った。 14年連続でプロを輩出し続けている明大。「卒業しても明治の(出身である)サイドバックとして結果を残すことで後輩たちに刺激を与え続け、これまでお世話になった明治や支えてくださった人に恩返ししたい」(阿部)。厳しい明大での4年間で躍進を遂げた選手たちは2月からのJリーグ開幕に向けて新天地でキャリアをスタートさせる。 [石田聖]READ MORE -
阿部がJ3・FC今治へ来季加入内定!
サッカー 2024.01.131月9日、DF阿部稜汰(政経4=日章学園)のFC今治への来季加入内定が発表された。今季のJリーグ内定選手は6人目となる。明大で鍛え上げた走力と球際の強さでサイドを制圧するSBがプロの舞台へ飛び込む。 日本代表経験を持つ長友佑都(平21政経卒・現FC東京)や室屋成(平29政経卒・現ハノーファー96)など名だたるSBを輩出してきた明大。その〝明治のSB〟の系譜を継ぐのが阿部だ。武器は「90分間ハードワークできる運動量と粘り強い守備」。明大が掲げる球際、切り替え、運動量の三原則を高いレベルで体現しサイドで存在感を放つ。気の利いたポジショニングとチームを活気づける明るい性格も魅力だ。 宮崎県の名門・日章学園で活躍し、3年次には主将として全国高校選手権の選手宣誓も務めた阿部。同大会で優秀選手にも選ばれ明大へ入学したが、待ち受けていたのは大きな壁だった。下級生の頃は名門の厚い選手層に苦しみ出場機会は限られていた。それでも4年生になった今季はトップチームに定着。スタメン出場も多く中心選手として活躍していたが、シーズン後半は出場機会を減らし、サポートメンバーに回ることも。その経験も「チームを俯瞰(ふかん)することができたし、いい部分もあった」と冷静に振り返った。そして最後の大会となる全日本大学選手権(以下、インカレ)を迎えた。進路について悩むこともあったが「明治への恩返しの大会にしたと考えて臨んだので、それがいい形で自分のプレーに現れた」。愛する明大への思いがインカレで実りを見せる。全試合にスタメン出場し、3回戦の仙台大戦では大学初ゴールを記録。4年ぶりの優勝に貢献した。インカレでの活躍がFC今治からのオファーを呼び込み、プロへの切符を手にした。 目指す選手像に「インカレでウイングバックを経験したこともあり、すごく意識している」と、森下龍矢選手(令2文卒・現レギア・ワルシャワ)の名前を挙げた。90分間スプリントを続けサイドを制圧する森下選手とはプレースタイルも近く、明るいキャラクターも通ずる部分がある。「今まで明治で培ってきたものを発揮して、J3優勝、J2昇格に大きく貢献できるような選手になれるように頑張りたい」。明大での学びを胸に、Jリーグの舞台でも紫紺魂を見せつける。 [井澤怜音]コメントはこちらREAD MORE