MVP木村稜が奮闘するも、法大に一歩及ばず/明大対法大定期大会

競走
2022.07.11

 今年度72回目を迎える明大対法大定期大会が開催された。朝の涼しい空気の中行われた長距離部門では、明大が1位を独占。続く短距離部門でも、木村稜(政経3=乙訓)が健闘し、MVPに選出。伝統的な紫紺の強さを遺憾なく発揮したレースとなった。

 

◆7・10 第72回明大対法大定期大会(法大陸上競技場)

▼明大――2位 56点

 

▼男子5000メートル

 1位 加藤 14分09秒87

 3位 吉川響 14分14秒15

 4位 鈴木祐 14分20秒64

 

▼男子1500メートル

 1位 漆畑 3分48秒70

 5位 吉川陽 3分54秒39

 6位 勝浦 3分58秒27

 

▼男子砲丸投

 4位 井上 8m19

 5位 小林 7m94

 6位 松下 7m84

 

▼男子110メートルH

 2位 飯島 14秒52

 

▼男子走幅跳

 4位 松木 6m73

 

▼男子4×100メートルR

 1位 木村稜、野口、小林、松下 40秒22

 

 圧巻の走りを見せた長距離部門。5000メートルに出場した加藤大誠(営4=鹿児島実)、吉川響(文1=世羅)は序盤から先頭集団でレースを進めていく。安定した走りでそのままレース後半へ。残り1周で加藤が先頭集団から抜け出し、粘りのラストスパートを見せる。後半の失速を課題としていたが、「最後は勝ち切ることができた」と念願の1着でフィニッシュ。敢闘賞に選ばれるも、この勝利が「自分にとって大きな転換点になればいい」とストイックに先を見据える。3着でゴールした吉川は、明大対立大対校大会(以下、立大対校大会)に続き、2週連続の出場となった。先週走った1500メートル以降、「スピード練習を自主的に行った」。その甲斐あってか、前半は好タイムでレースを進める。しかし、後半のペース作りに苦戦。箱根駅伝へ向け、課題が残る一戦となった。また1500メートルに出場した漆畑瑠人(文4=鹿児島城西)は、ラスト1周でスパートをかけ、後方の選手との差を広げたまま1位でゴール。「得意なラストスパートを仕掛けられて良かった」。立大対校大会に続き、2種目を制覇。漆畑の勢いはとどまることを知らない。

 

 MVP獲得、その称号に恥じない堂々とした走りを見せた。100メートルに出場した木村稜­。その際、タイムが測れておらず、やり直しに。100メートルを合計3本走るも、いずれも1着でフィニッシュ。後半「あまりいい動きが出来なかった」と改善点を確認した。全日本学生対校選手権(以下、全日本インカレ)の標準記録にせまるタイムを叩き出したものの、「スピード練習の一環」と主軸である200メートルに向けての練習に余念がない。

 

 法大に大差をつけられての敗北、しかし収穫も多い対校戦となった。全日本インカレに向けて「しっかり調整して、戦えるレベルにしていきたい」(園原健弘総合監督)。残り少ないトラック競技シーズン、満足のいく結果を残し、駅伝シーズンへとつなげたい。

 

[石井遥]

 

試合後のコメント

漆畑

――今回のレースを振り返っていかがですか。

 「連戦の中での試合だったのですが、今日も先週の立大対校大会同様勝つことを目標に走りました」

 

加藤

――チーム内で他大と比べることはありますか。

 「自分たちだけを見てもどうしようもないので、他の情報を聞いたり、山本佑樹駅伝監督からの情報を基に勉強させてもらったりしながら、さらに強くなっていきたいなと思います」

 

杉彩文海(文3=鳥栖工業)

――今年度になって3年生の勢いも出てきていますが、どう感じていますか。

 「一緒に3年間を過ごしてきた同級生が上がってきたというのはもちろんうれしいという思いもあるのですが、その反面負けてられないなという感じで、いい意味で刺激になっています」

 

木村稜

――リレーを振り返っていかがですか。

 「チームとしては僕の1走を見るというよりは、小林枚也さん(法4=八王子)の3走がどう走るかというのを見ていたので、自分の走りはまだまだでしたが、チームとしては新しい発見があったのかなと思います」

 

吉川響

――今大会を踏まえて、夏はどのようなことをしていきますか。

 「自分たちが求めているのは箱根駅伝なので、夏はしっかり距離を踏み、なおかつスピードを落とさないように工夫して練習していきたいです」