3階級で決勝進出 2部昇格への望みをつなげる/関東大学3部リーグ

ボクシング
2022.07.10

 ここまで無敗でトーナメントを勝ち上がってきた明大。勝ち数で並んでいる大東大との直接対決を勝ち越して、優位な状況で決勝に向かいたかったが、結果は1勝2敗と厳しい結果に。それでも、フライ級の堀太虎(商2=花咲徳栄)とライトウェルター級の岡村魁星(文3=奈良朱雀)が順当に勝ち上がり、3人が決勝へと駒を進めた。

 

◆5・15~7・23 第56回関東大学3部トーナメント戦(神奈川県立スポーツセンター)

▼7・2 準決勝(神奈川県立スポーツセンター)

▽フライ級

◯堀(1回・RSC)杉本(東大)

▽バンタム級

◯田中(3回・判定)山口(大東大)

▽ライト級

渡辺(2回・RSC)大野(大東大)◯

▽ライトウェルター級

◯岡村(3回・判定)長嶋(青学大)

▽ウェルター級

稲葉(3回・判定)田下(大東大)◯

 

 勢いに陰りが見られた。ここまでの勝ち数が同じ大東大と3人が直接対決を迎えた。2部昇格に向け、勝ち越して決勝に向かいたい明大。まず、大東大との直接対決に挑んだのはバンダム級の田中優輝(商3=保土ヶ谷)。1回戦に出場した立花拳斗(文4=出雲工)の状態が万全ではなかったため、今シーズン初の公式戦となった。「ここ1週間は緊張で、寝ていても何回も起きてしまった」(田中)と、4年生の代わりというプレッシャーを感じていた。しかし、序盤からボディーを中心にペースをつかむと、第2R中盤に顔面への連打が決まり、スタンディングダウンを奪う。その後は相手の積極的な攻めもあり、乱打戦となるが判定で勝利を収めた。次の直接対決は、ライト級の渡辺健心(文2=黒沢尻工)。田中の勝利に続きたかったが「1Rは頑張ったけどトータルでは完敗だった」(西尾忠久監督)と、第2Rで立て続けにパンチを受ける。最終的にはレフェリーが試合を止め、悔しい敗戦となった。最後に登場したのはウェルター級の稲葉翔(商4=日大山形)。「4年生として優勝でポイントを取ろうという責任感があった」(西尾監督)と、ここで勝って大東大に勝ち越し、優勝に大きく近づきたかった。しかし、相手にペースを握られてしまい苦しい展開に。終始果敢に攻めたが判定負けという結果に終わった。


 「直接対決を一つしか取れなかったので、結果は良くなかった」(西尾監督)と、決勝へ優位な状況を作ることはできなかった。それでも、フライ級の堀とライトウェルター級の岡村は順当に勝ち上がり、3人が決勝へと進むことに。「決勝でなんとか二つ以上取って優勝をもっていきたい」(西尾監督)と、2週間後の決勝戦に向け練習を重ね、3部優勝をつかみ取りたい。

 

[倉田泰]

 

試合後のコメント

西尾監督

――決勝までの残り2週間は、どのようなことを意識しますか。

 「技術的に大きく伸ばすのは難しいので、戦術的な話などです。気持ちや取り組み方が変わるだけで試合でのパフォーマンスがグッと変わるので、そこに期待するという感じです」

 

――決勝に向けて意気込みをお願いします。

 「2部昇格っていう部の目標があって、それを実現させるためにも絶対に落とせない試合だと思う。課題はあるのでそこを修正して絶対勝ちたいと思います」

 

田中

――決勝に向けて意気込みをお願いします。

 「決勝の相手は日本ランキングに入っているかなり強い人なので、自分から挑戦する気持ちで頑張っていきたいと思います」

 

渡辺

――これからの目標をお願いします。

 「基礎体力で相手と大きな差を感じたのと、緊張して動けなかったというのもあるので、どのようにして緊張をほぐしていつも通りパフォーマンスができるかを次の試合に向けてがんばりたいと思います」

 

岡村

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「全然ダメだったので、決勝までしっかり体力つけて自分が優勝して引っ張っていきたいと思います」

 

――あと2週間、決勝に向けてどのようなことを取り組んでいきますか。

 「とりあえず体力をつけて、自分のボクシングをできるようにしたいです。決勝の相手は、高校の頃インターハイで戦って勝っている相手なので、リベンジさせずに自分が勝って優勝に導きたいと思います」