学生個人開幕! 初日は明大勢が3種目で入賞/日本学生個人選手権
あいにくの天候の中開催となった日本学生個人選手権(以下、学生個人)。3年ぶりの有観客試合となった今大会の1日目は明大から計7選手が出場。うち3人が入賞するなど充実した内容となった。
◆4・15 2022日本学生個人選手権(レモンガススタジアム平塚)
▼男子1500メートル予選
1組 馬場 6位 3分49秒77
杉本 14位 3分57秒93
2組 近藤亨 2位 3分52秒14
吉川陽 7位 3分54秒25
▼男子400メートル予選
3組 野口 4位 48秒40
▼男子1万メートルW決勝
清水 5位 41分18秒67
▼男子400メートル準決勝
1組 野口 7位 48秒26
▼男子1500メートル決勝
近藤亨 5位 3分47秒58
馬場 11位 3分52秒10
▼男子1万メートル決勝
小澤 4位 28分50秒28
1500メートルには4人が出場。その中で先日行われた東京六大学対校大会で大会新記録をマークした近藤亨(商4=愛知県私立愛知)と馬場勇一郎(政経3=中京大中京)が決勝に進出した。近藤亨は勢いそのままに決勝でも躍動し5位入賞。しかし「タイムだけを見たらまだまだ悔しい」と悔しさをにじませた。
400メートルには野口航平(商4=洛南)が出場。「400メートルを個人で走るのは初めてだった」。緊張があったが、練習の成果を発揮し予選を4位で通過。準決勝では組7着に終わるも、「(前半を)休まずしっかりいけた」と収穫は十分。今回得た課題を元に、5月の関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)に向け準備を進める。
1万メートルWには清水海地(理工3=長野日大)が出場。前半は先頭集団でレースを進める。後半、立岩(順大)が抜け出しレースが動くも「ペースが良い分、あまり波がなかった」。リズムを崩さず第3集団を引っ張り、悪天候の中、自己ベストを更新し5位入賞と健闘した。上級生となり「競歩ブロックの主力になる」。未来のエース候補が上り調子だ。
1万メートルには小澤大輝主将(政経4=韮山)が出場。学生長距離界屈指の選手や実業団選手といったハイレベルな選手が集まるレースとなった。前半から先頭集団でレースを進め、ペースを維持。後半「葛西くん(創価大)が抜け出したところできつくなった」と、課題は残ったものの終始安定したレースを披露。実業団選手にも果敢に挑み、後半には突き放す場面も。見事4位入賞で大会を終え、好感触を得た。また本レースには明大OBである鈴木聖人選手(令4政経卒・現旭化成)も出場。レース後には言葉を交わす場面も見られた。
「競走部としての前半戦の大きな大会は関東インカレ」(小澤)。関東インカレ1部残留に向け、おのおのが目的意識を持って取り組んでいる今シーズン。昨年度の快進撃を引き継げるか。真価を問われる今年度の明大から目が離せない。
[菊地隼人]
※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。
関連記事 RELATED ENTRIES
-
迫るシーズン開幕 収穫を今後へ/日本学生ハーフマラソン選手権
競走 2024.03.11箱根駅伝を終えて新たなシーズンへ向けた起点ともいえる今大会。コンディション不良の影響で出場した選手は2名のみとなったが、それぞれが自身の現在地を見つめ直す機会となった。 ◆3・10 第27回日本学生ハーフマラソン選手権 (陸上自衛隊立川駐屯地、国営昭和記念公園及びその外周道路)▼男子ハーフマラソン 63位 古井 1時間03分54秒 自己ベスト 545位 窪田 1時間09分25秒 「量を減らさずに、継続してAチームで練習を積めている。コンディションは比較的良かった」と語る古井康介(政経2=浜松日体)は今レースで自己ベストを更新。「タイムよりも最初から攻めた走りをすることを重視していた」という言葉通り、序盤から集団の中で軽快な走りを続けた。しかし「最低限の目標として(1時間)3分半と考えていたが届かなかった。後半のペースダウンが自分の課題だと感じた」とレース後には悔しさもにじませた。 「コンディションが良いとは言い切れない中で、まとめることを意識したレースだった」と振り返る窪田悠人(政経2=沼津東)。全体的に見ても良いところがあまりなかったと反省しつつも「これまでのハーフマラソンは最初から焦って突っ込んでしまうことが多かった。スタートから落ち着いてレースに入れたことだけは収穫だと思う」と冷静に自身の現状と向き合っていた。 来年度へ向けてトラックレースの練習に力を入れる選手や、合宿で鍛錬を続ける選手など、各々が地道な努力を重ねている長距離部門。一人一人が挑戦者であるという自覚を胸に、大舞台への道を駆け抜ける選手たちの姿から今後も目が離せない。 [春田麻衣] ※レース後のコメントは後日「紫魂不撓」にて掲載いたします。READ MORE -
自己ベスト続々更新 競歩の実力示す/日本選手権・20キロ競歩
競走 2024.02.19パリ五輪出場、自己ベスト更新など各選手が目標に向かいレースに臨んだ。学生から社会人まで多くの選手が参加し〝世界一熾烈な代表争い〟と称される今大会。そんなハイレベルな戦いに明大からは4名の選手が出場し、見事に3人が自己ベストを更新と好成績を残した。現役選手だけではなく明大OBも3人全員が入賞を果たし、明大競歩部門のシーズン幕開けにふさわしい幸先の良いスタートとなった。◆2・18 第107回日本選手権・20キロ競歩(六甲アイランド) ▼男子20キロ 16位 近藤 1時間23分15秒 自己ベスト 21位 長田 1時間24分46秒 自己ベスト 29位 櫻井 1時間27分15秒 自己ベスト ※村越は途中棄権 沿道には周回する選手を応援し続ける観客が並び、にぎわいを見せていた。昨年度よりも応援を受ける明大の出場選手が増え4人の選手が紫紺を背負い出場。序盤では集団でレースが進んだが、4キロ通過あたりから集団が崩れ始める。個人でのレースが展開され、周回遅れとなる選手も出たことで順位の見えづらいレースが続いた。そんな中、近藤岬(理工2=十日町)、長田隼人(商1=松山工)が前後に並び、レースを進めるも後半になるにつれ差が広がり始める。そこから後半さらにペースを上げた近藤は自己タイムを約7分も縮めフィニッシュ。今回のタイムに対して満足度は「100点」と笑顔を見せた。続いて、長田は終盤からペースが落ちてしまったものの自己ベストを更新。「オーバーペースで入ってしまった。15キロくらいまでは良かったが、まだまだ積み上げが足りず、終盤耐えられる体づくりしたい」と振り返る。櫻井建太(法1=星稜)は「タイムではなく、体の状態を最優先に考える」というレースプランを守り、目標としていた日本学生対校選手権(日本インカレ)の標準タイムを切り、自己ベストを更新した。進級前の2月、下級生による3人の自己ベスト更新は競歩部門の今後への期待を一層高めてくれるものとなるだろう。一方、村越優汰主将(文3=横浜)は元より10キロでの棄権を予定し、復帰戦としてレースに臨んでいた。半分の距離ではあるものの集団の中で淡々と自分のペースを刻み、自分の歩きを再確認。次戦に向け準備を重ねている。 現役選手のほかに明大出身の選手が3人出場し、同様にレースに臨んでいた。濱西諒選手(令5文卒・サンベルクス)は昨年度の記録を大きく塗り替え、2位の好成績を収めた。レース終盤、濱西選手と競り合った古賀友太選手(令4商卒・大塚製薬)は続いて3位と表彰を受けている。さらに野田明宏選手(平30商卒・自衛隊体育学校)も8位入賞を果たし、華々しく活躍するOBの姿にも目が離せない。 大会の結果は明大競歩部門を勢いづける大きな一歩となった。この流れが主将・村越を中心に明大競走部全体に波及し、「ワンチームを目指して、自分だけで精一杯にはならず周りを見ながらいいチームを作っていきたい」(村越)という思いをかなえてほしい。競歩に始まり、充実した春を過ごした紫紺の花が咲くことを期待したい。[熊谷実夏]READ MORE -
シード権逃すも下級生大躍進/箱根駅伝復路
競走 2024.01.04「総合8位でシード権獲得」という目標を打ち立てた明大。しかし往路では、まさかの総合23位と目標からかけ離れた結果に。そんな状態から8区の綾一輝(理工1=八千代松陰)が区間3位を取るなど古豪・明大の意地を見せるも目標には届かず。総合20位で箱根駅伝(以下、箱根)は幕を下ろした。 ◆1・3 第100回東京箱根間往復大学駅伝復路(箱根芦ノ湖駐車場入口~大手町読売新聞社前)▼20位 明大 11時間7分28秒 明大を含め過去最高タイの16校が一斉スタートとなった復路。昨年度と同様6区を走るのは堀颯介(商2=仙台育英)。序盤から積極的にレースを進め、芦之湯地点では区間1位と経験を生かし好ペースでレースを進める。「下りが自分の中では得意だと思っている」(堀)。その言葉通りに下り坂でどんどん勢いに乗る堀。区間7位で尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)に紫紺の襷をつないだ。駅伝主将の意地を見せたい尾﨑だったが、細かいアップダウンや気象の変動が激しいコースに苦戦。全身全霊で駆け抜けるも「自分の可能性を信じたが、望むような結果ではなかった」(尾﨑)と総合23位からなかなか抜け出せずにいた。 そんな苦しい流れを断ち切ったのは8区・綾だ。中学生の頃から目標としていた箱根にもかかわらず、物おじしない走りを見せつける。平塚中継所では前にいた早大、帝京大に追い付き並走。終盤には突き放し1年生ながら区間3位の好成績を残した。このまま流れに乗りたい明大。そんな状況で託されたのは9区・鈴木祐太(文3=鎌倉学園)。昨年度エントリーメンバーに選ばれるも走れない悔しさを味わった鈴木は堅実な走りで区間8位。総合順位も17位まで引き上げるなど奮闘した。アンカーの10区は古井康介(政経2=浜松日大)。目標としている父を超えるため力を振り絞り大手町まで走り切ったが、総合20位に終わった。 今年度の箱根は明大にとって非常に苦しいものだった。4年生にとっては競技人生最後の大会となる選手が多く、斎藤拓海(政経4=市立船橋)は「この経験はこれからの社会人としての生活に生かしていきたいと思います」と総括した。一方で今回出走したほとんどの選手が3年生以下であり、特に1年生の大湊終翔(情コミ1=学法石川)や綾などが区間一桁で大躍進を遂げるなど収穫もあった。古豪・明大の復活に向け大きな影響を与える大会になったに違いない。[大橋英晃] ※レース後のコメントは「紫魂不撓」にて掲載いたします。READ MORE