試合後インタビュー 水口知保/国際大会日本代表選手選考会

水泳(競泳)
2022.03.10

 3月2日〜5日の4日間にわたり開催された、国際大会日本代表選手選考会。水口知保(営2=目黒日大)は3日目に行われた200メートルバタフライに出場した。1年ぶりに自己ベストを更新し予選を1位で通過すると、決勝でもベストを更新。2分8秒22というタイムで国際大会派遣標準記録を突破し、見事準優勝を果たした。今回は世界選手権への切符をつかんだ水口へのインタビューをお届けする。

(この取材は3月8日に行われたものです)

 

◆3・2〜3・5 国際大会日本代表選手選考会(東京辰巳国際水泳場)

3・4

▼女子200メートルバタフライ 決勝

 2位 水口 2分8秒22

 

――代表が決まった時の心境はいかがでしたか。

 「この結果になるまでは、世界水泳に絶対に行ってやると言えるほどの結果を残せていませんでした。『えっ私が?』という感じでとてもうれしかったです」

 

――最初に喜びを伝えたのは誰でしたか。

 「お姉ちゃんに電話をかけました。『おめでとう』と言ってくれましたね」

 

――今大会はどのような目標で臨みましたか。

 「もちろん大きな規模で言うと、代表に入るということは目標というか夢でした。実際は(日本学生選手権が終わってからの)この半年間、自己ベストを更新するということだけしか考えていなかったです」

 

――1年ぶりのベストだったと思うのですが、2分8秒22というタイムが出た要因は何だと思いますか。

 「タイムが伸びた要因は、インカレ(日本学生選手権)が終わって半年間で先生とのコミュニケーションが増えたことです。あとはどんなにきつくても笑顔でやり抜いたことと、一緒に練習していた人と一緒に前向きな雰囲気で楽しんで練習していたことですかね。きついものはきついのですが、どんなにきついときも『大丈夫、大丈夫』と声を掛け合って、楽しんで練習していました」

 

――この選考会にうまく調子を合わせることができたのでしょうか。

 「1年ぶりのベストということで試合での結果はうまく残せていなかったのですが、練習のタイムが確実に速くなっていることは分かっていました。ベストが出るのではないかと思って臨んでいました」

 

――予選1位通過でしたが自信はありましたか。

 「2分8秒が出てもおかしくない練習を積むことはできていました。それでも結果は泳いでみないと分からないというところがあって、予選はとても緊張していました。2分8秒出たことが分かった時は安心しましたね」

 

――決勝ではあまり緊張しなかったのですか。

 「予選の時点で派遣(国際大会派遣標準記録)を切っていて、予選は1位通過でした。私はいつも決勝でタイムを落としてしまうのですが、今回はいつもの自分とは違う感じがしました。『あれ、これ行けるぞ』という気持ちはあったのですが、他の選手も可能性がある中だったので、それなりの緊張はありました」

 

――レース自体は振り返っていかがですか。

 「予選も決勝もベストを出すことができて、いいレースができたかなと思います。点数的には100点をあげたいレースでした」

 

――得意のラスト50メートルで追い上げたように思いました。

 「ラスト50メートルもそうなのですが、予選も決勝も前半の入りと後半でベストが出ていました。前半のスピードも後半の持久力も練習でしっかりと付けることができていたのだと実感できるレースでした」

 

――以前最初のドルフィンキックで離されてしまうとおっしゃっていましたが、今回は最初の50メートルを1位で折り返していましたね。

 「そうなんです。今回は決勝が50メートルの入りが1番だったので、課題を克服できたのかなと思います」

 

――ここまで来るのにつらかったことはありましたか。

 「今は絶対にコロナにかかれない状況で、他の方にも迷惑を掛けられなかったので、オフの日も遊ばず家にいるようにしていました。家にいるときに他のみんなが楽しんでいるのをインスタグラムのストーリーなどで見ると、私も遊びたいなと思ってつらいことはありました」

 

――以前も国際大会に出場されたことはありますか。

 「高校2年生の時にジュニアの代表に入っていました。高校2年生のインターハイが終わった時に先生とジュニアパンパシフィックに行こうという目標を掲げました。その後代表入りが決まるとそれで満足してしまった自分がいました。本戦では結果を残すことができなかったので、今回の世界水泳では(代表に入ったことは)通過点として、しっかりと結果を残したいなと思います」

 

――どのような思いで日の丸を背負いますか。

 「日の丸を背負っているという自覚は、人として行動する上で必要だとは思います。ただ自分の性格的に、代表だからといって泳ぎにプレッシャーを与えることはなく、自分らしく頑張れたらなと思います」

 

――最後に世界選手権での目標と意気込みをお願いします。

 「世界選手権では、必ず自己ベストを更新したいと思います。タイムは2分7秒台を出したいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[萩原亜依]