屈辱の完敗 駒大を前に準決勝で散る/全日本大学選手権

サッカー 2021.12.19

 石井組の終戦だ。全日本大学選手権(以下、インカレ)準決勝の相手は、今季3戦3敗と相性の悪い難敵・駒大。試合は前半、立て続けにゴールを奪われ苦しい展開に。後半は明大が猛攻を仕掛けるも分厚い壁に阻まれた。雪辱は果たせず、ベスト4で敗退。4年生は引退となった。

 


 あっけない幕切れとなった。「駒澤のサッカーがどうかではなく、明治のサッカーを体現して勝とう」(藤原)と臨んだ一戦。序盤こそ一進一退の攻防が続いたが、26分、ロングボールに抜け出した荒木駿太(駒大)のループシュートが明大ゴールを破った。関東大学1部リーグ戦でも明大相手に2戦2発を挙げている〝明治キラー〟に先制を許すと、6分後には右サイドのクロスからヘディングで追加点を奪われる。失点の焦りもあってか、大きなチャンスを作れないままハーフタイムを迎えた。


(写真:1年間主将としてチームをまとめ上げた石井)

 

 逆転での決勝進出に向け得点が必要な明大は、後半から杉浦に代え太田を投入。「サイドから攻めて、クロスで仕留めるという狙いに変わった」(石井)。赤井と太田のツインタワーを中心に次第に攻勢を強めていく。しかし、多くのチャンス迎えるもシュートが枠を捉えられず、駒大の気持ちのこもった守備を前に得点を奪えない。すると、79分に決定的な3点目を決められ万事休す。0-3で終了し、今年度の戦いが幕を閉じた。

 

(写真:最後までゴールを狙い続けた藤原)


 一昨季、昨季の分厚い選手層の前に出場機会をつかむことができず、〝弱い世代〟と前評判の低かった今季のチーム。それでも「選手全員が全力を尽くしてくれた」(栗田大輔監督)。創部100周年に花を添えるタイトル獲得という目標のもと、リーグ戦では最終節まで優勝争いを繰り広げ、インカレではベスト4と最後までタイトルに迫り続けた。

 今季成し遂げられなかったタイトルへの思いは後輩へと託される。今大会で評価を上げたボランチの木村や、U―22日本代表で新エース候補の佐藤恵など実力者がそろう来シーズン。準決勝という大舞台で下級生が6人プレーしたこともいい経験となるだろう。チャレンジャーとして臨む新生明治の、王座奪還に向けた旅が始まる。

 

[井澤怜音]


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