攻撃のチャンス見出せず 三井が1回戦敗退/天皇杯全日本選手権

レスリング
2021.12.18

 全日本選手権3日目。明大からは、グレコローマンスタイル63キロ級に三井潤(法2=鹿島学園)が出場した。初戦の相手は全日本大学選手権(以下、インカレ)で敗北した因縁の選手。三井は終始攻撃の糸口をつかめず、パッシブによって奪われた2点にまたも泣かされた。 

 

12・16~19 天皇杯全日本選手権(駒沢体育館)

[グレコローマンスタイル]

▼63キロ級

 三井――1回戦敗退

 

 全日本大学グレコローマン選手権で準優勝を果たすなど、今季着実に実績を残してきた三井。「思い切って、悔いの残らないようにやろう」。シーズンをいい形で締めくくるべく、日本最高峰の戦いに臨んだ。

 迎えた1回戦。立ちはだかったのは、1か月前のインカレで敗れた丸山(日体大)だ。因縁の相手を前に、リベンジに燃える三井。しかし第1P序盤から、お互いに攻め切れず、膠着(こうちゃく)状態が続く。得点に動きがあったのは試合開始1分24秒。三井にパッシブの判定で0―1とされる。第2Pでも、三井はなかなか反撃に出られない。「自分から押していって、パッシブを取らないと負ける」。何としても2回目のパッシブは避けたい場面。だが、「相手に押し込まれてしまった」。後半55秒、三井に2回目のパッシブの判定で、さらに1点を追加され0―2とされる。それでも、2回目のグラウンドでの攻防も無失点でしのいだ三井。終盤には意地を見せ、試合終了まで56秒の場面で、相手へのパッシブの判定でグラウンドを取る。しかし得点にはつなげられず。ロースコアゲームをモノにできずに0―2で敗れた。

 三井は今季、課題である得点力の向上に取り組んできた。しかし「今日の試合で得点力の無さを痛感した」。これからの長いオフシーズン、課題を克服するためにトレーニングに励む。鍛錬の成果が実を結ぶのは来季。三井はさらに強くなって、帰ってくるに違いない。

 

[澤尚希]

 

試合後のコメント

三井

――どのような意気込みで試合に臨みましたか。

 「試合当日の30分前にトーナメント表が出るのですが、誰とやるのだろうと思っていたら、まさかその、1か月前のインカレの準々決勝で負けた相手とやることになり、これはリベンジするしかないという気持ちで臨みました」

 

――試合中は終始攻めきれないといった感じでしたが、いかがですか。

 「前負けた試合も同じような感じで、スタンドもグラウンドどちらでもポイントを取れず、実力差はそれほどないと前から分かっていたのですが、試合運びが相手の方がうまかったのが敗因です」

 

――この試合に向け強化してきた部分はどのようなところですか。

 「自分は守って勝つようなスタイルなので、今得点力を課題としています。1点ではなく2点を取りにいく技、テイクダウンや返し技をずっと強化してやっているところです」