志村が4位 仲間へ思いを託す/全日本大学対抗選手権

ウエイトリフティング 2021.12.08

 大学の誇りを懸けた大会が開幕した。全日本大学対校選手権(インカレ)1日目は軽量級の選手が出場。55キロ級では坂口颯基(政経2=須磨友が丘)が8位。67キロ級では志村優人(政経4=埼玉栄)が4位となり、1部残留そして目標の3位以内に向けて得点を重ねた。志村は表彰台にあと一歩届かなかったものの、気迫のある試技で引退試合を飾った。

 

◆12・79 第67回全日本大学対校戦選手権(サイデン化学アリーナ)

▼55キロ級

8位 坂口(S86 J111 T197)

▼67キロ級

4位 志村(S112 J145 T257)

 

※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル

 

 静寂に包まれた体育館に雄叫びが響き渡る。今日が引退試合となる志村。「ベストを尽くし、後輩に魅せられるいい試合にしたい」。試技順をコールされると気持ちを全面に押し出した。インカレという大舞台。そして引退試合の重圧から、スナッチの1本目を失敗してしまう。「気持ちが先行して絡まってしまった」。短い時間でうまく立て直し、2本目は112キロを成功。3本目は監督から116キロ挑戦の許可をもらうも成功することはできなかった。スナッチ終了時点で7位。目標の表彰台に向けて追い詰められる。それでも「ジャークの方が得意なので、区切りをつけて挑むよう意識している」。その言葉通り1本目から145キロを成功。ジャークでは一本目から3位以上が確定した。2、3本目はこの階級での競技人生で初めて150キロ以上に挑戦。最後の大会で初めてに挑むも151キロを挙げることはできなかった。この結果、トータル4位が確定。表彰台まであと一歩。あと1キロ挙げていれば3位だったことから「僅差での敗北は心にくるものがありました」と悔しさをにじませた。試合後の志村をチームは温かい拍手で迎える。志村は仲間へ「ありがとう」。志村の思いは仲間へ確かに届いていた。

 

[大橋直輝]

 

試合後のコメント

志村

――インカレの雰囲気はいかがでしたか。

 「前半は固くなってスナッチを失敗してしまったのですが、後半のジャークからは気持ち切り替えて楽しんでいこうと前向きな気持ちで試技に挑めたかなと思います」

 

――チームとしてはまだ2日間残っています。仲間へエールをお願いします。

 「インカレはどうしても緊張してしまい普段通りの試技というのがあまりできなくなってくる選手も多いと思います。リラックスして何も気負わずに挑んでベストが尽くせれば自ずと結果も付いてくると思うので、みんな頑張ってほしいです」

 

坂口

――今大会はいかがでしたか。

 「スナッチ7位、ジャークは6位でトータル8位でした。3本目に練習で成功したことない重量に挑戦できたのは良かったのですが、モノにできなかったのが悔しいです」

 

――収穫は何かありましたか。

 「緊張した中で1本目を取れたというのがとても大きいと思います。これを自信に変えて緊張しないメンタルをつくりたいと思います」


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