主将を中心に団結 府立2連覇達成/第66回全日本学生選手権

拳法
2021.11.16

 圧巻の強さで府立を制覇した。決勝まで一方的な試合を続けて勝ち上がった深町メイジ。決勝の相手は昨年度と同じ顔合わせとなる、関大との対戦。前回大会では苦戦を強いられた難敵だったが、気迫のこもった攻めと驚異的な粘りで相手を圧倒。最後は深町雅也主将(法4=浅倉)の面突き蹴りで試合を締め、見事府立2連覇を達成した。

 

◆11・14 第66回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)

〈男子〉

▼明大――1位

〈女子〉

▼明大――ベスト8

 

 3回戦までを7―0と圧倒したスコアで勝ち進み、迎えた準決勝は中大との対戦。勢いに乗るチームは先鋒・野村龍星(文2=関西福祉科学大)がスキを見せない戦い方で勝利し先制する。その後、1―1とされるも、副将・木村柊也(文3=関西福祉科学大)や深町の盤石の戦いで、5―2と勝利した。

 

 決勝戦は1年前に同じ舞台で激闘を演じた関大。昨年度のリベンジに燃える相手に対して、接戦となることが予想されたが、ルーキーの先鋒・井上晴陽(法1=三井)がそれを払拭(ふっしょく)する戦いを見せる。カウンターを恐れない勇猛果敢な攻めで相手に向かい、上胴への突きで勝利。「目標は1年から決勝に出ること」(井上)。夢だった舞台で躍動し、明大が一歩前に出た。続く次鋒・森川征那(文1=三井)は反撃を狙う相手に何度も危ない場面をつくられるが、土壇場での粘りが目立ち、突きで奪った一本を守り切り2―0とする。しかし、関大も意地を見せ、勝負は副将戦にもつれ込む。重要な場面を託された木村だったが、見事その期待に答えた。開始5秒で相手を倒し、強烈な面突きで一本を先取すると、その直後に再び速い突きを繰り出し相手選手に何もさせず勝利。次期主将が実力を見せつける。続く大将戦でも深町の気迫のこもった蹴りでしっかりと勝利し、2連覇を決めた。

 

 圧倒的な力で2連覇を決めた要因には、主将の存在が大きい。「全員が深町についていった」(関根監督)。練習からストイックに取り組み、部員たちから尊敬される存在に。まさに〝深町メイジ〟の名の通り主将がチームを引っ張り、原動力となっていた。今大会で4年生は引退し、新たな明大拳法部がスタートする。「引っ張っていく自信はある」(木村)。次期主将、木村を中心に再び連覇街道を突き進む。

 

[細田裕介]

 

試合後のコメント

関根監督

――優勝した今の気持ちを教えてください。

「うれしいですね。選手は本当に頼もしかったです」

 

――深町主将はどんな存在でしたか。

 「彼は負けるイメージがなくて、頼もしい存在でした。全員が深町についていったことで部全体のレベルが上がりました。いい主将でした」

 

深町

――優勝した今の気持ちを教えてください。

 「うれしいの一言ですね」

 

――決勝で勝てた時の心境を教えてください。

 「『よし』という気持ちが強かったです。優勝した実感は最後の校歌斉唱の時に部活での思い出がよみがえってきて感じることができました」

 

木村

――1年間を通して成長できたという経験はありましたか。

 「すべての面において成長できたという印象です」

 

――来季は主将ですが、不安はありますか。

 「不安はないです。引っ張っていく自信はあるので、来年の府立も楽しみにしていただけたらと思いますね」

 

野村

――今の気持ちを教えてください。

 「うれしいです。先輩に花を持たせることができて良かったです。しかし、個人的には負けたので悔しいですね」

 

――来年度に関してはどのように考えていますか。

 「明治の主力メンバーとしてしっかりすべての試合を勝ち切れるように頑張りたいです」

 

――尊敬していた大谷六樹選手(文4=大阪商大堺)について教えてください。

 「とても大好きな先輩でした」

 

井上

――1年生で試合に出られていることに関してはどう思いますか。

 「目標は1年から決勝出ることと、深町先輩と一緒に出ることだったので、欲を言えば全部0―2で勝ちたかったんですけど、負けてしまったのでまた一から練習したいなと思います」

 

――来年に向けての意気込みを教えてください。

 「僕の中で勝ってくれる先輩という存在はとても大きいので、自分も勝てるように苦手克服と得意な部分を伸ばすことをやっていきたいと思います」