慣れない環境でも安定の射を見せ、ファイナルラウンドに進出/全日本学生フィールド選手権事後取材男子
慣れない環境でも実力を見せつけた。的までの距離が一定で、フラットな環境で行われるターゲットとは違い、自然の中、様々な角度や距離から的を狙うフィールドで行われた今大会。男子では小坂悠真(商3=佐倉)と田崎裕斗(商4=明大明治)の2人が予選を突破。田崎は準優勝を果たすなど、慣れないフィールドでも正確に的を射抜く、高い実力を発揮した。そこで今回はファイナルラウンドに進出した2人にオンライン取材を行った。
◆10・15〜10・17 全日本学生フィールド選手権(群馬国際フィールドアーチェリー場)
▼10・16 予選ラウンド
田崎――3位
小坂――8位
▼10・17 ファイナルラウンド
田崎――準優勝
小坂――1回戦敗退
田崎
――今大会を振り返っていかがですか。
「全日本学生フィールド選手権は、この2年間中止になっていたので、4年生にしてやっと出ることができた大会ということもあって、すごく思い入れがありました。なので、結果を残せて良かったです」
――大会当日の調子はいかがでしたか。
「個人戦だったということもあり、あまり気負わずアーチェリーを楽しむことに徹せたのかなと思いますい。それがいい点数に結びついてくれたと思います。また、5月にあった社会人も含めて戦う全日本フィールド選手権に出ていて、そこで5位に入賞できたということが自信に繋がりました。」
――どのような目標を持って大会に臨みましたか。
「全日本フィールド選手権で入賞したメンバーがそろっていたので、その3人の中では一番、そして優勝を目指していたのですが、優勝した上野辰樹(立大)に負けてしまいました」
――試合ではどのような点を意識していましたか。
「予選では点数ばかり気にすると、フォームを崩してしまい、結果的に点数に結びつかないので、とにかく楽しむことを意識してやっていました。決勝では、3本を同時打ちして、その合計点で勝ち負けを決めるので、1射目は必ず自分が打とうと思っていました」
――今大会で良かった点と悪かった点はどこですか。
「予選で難しいコースがあり、そこでミスをして1桁の点数を打ってしまったのですが、すぐに切り替えることができたので、順位を伸ばせたのかなと思います。悪かった点は予選の時、午前のアンマークドという距離がわからない状態で打つコースを回る場面ではいい結果が出ましたが、午後のマークドという距離があらかじめわかっているコースを回る場面では点数を伸ばすことができませんでした。午後は点数を意識してしまったことと、マークドに苦手意識があり、そこで萎縮してしまったのかなと思います。そこが反省点です」
――4年間の中で今大会はどのようなものでしたか。
「今は12月の全日本学生室内個人選手権を目指しています。最後の年で優勝したらやめようかなと思っていたくらい、日本一にはこだわっていました。今回は2位でしたが、全国の舞台でこういう結果を残せたというのはもちろん運もあったと思いますし、恵まれていると思います。次の大会で華々しく、有終の美を飾るための一部にできたと思います」
(写真:集中して矢を放つ小坂※本人提供)
小坂
――今大会を振り返っていかがですか。
「大会の選考通過順位が6位だったのでそれ以上の結果を出したいなと思っていました。予選の前半部分であまり思うような点数が出せず、後半につながるようないいプレーができなかったため少し自信はなかったです。それでも後半は何とか持ち直すことができましたが、次の日の決勝トーナメントでは勝ち切ることができずに一回戦敗退となってしまいました。そこが一番悔しい点ですね」
――フィールドはターゲットと比べてやりづらさはありましたか。
「かなりありますね。いつものフラットとは違って狙う的が上にあったり下にあったりとさまざまなので、そこは難しいポイントだと思います」
――大会の開催が決まってから意識して取り組んできたことはありますか。
「重心を意識して取り組みました。先ほども言いましたが、狙う所が上にあったり下にあったりするので体幹を意識した練習や筋トレを重点的に行っていました」
――今大会のご自身のプレーで良かったところはどこですか。
「良かったところはあまりないと言えばないのですが(笑)。楽しめたことが一番大きいかなと思います。知り合いが多かったというのもありますが、いつもと違う環境でも自分のアーチェリーができたというのが良かったです」
――いつもと違う環境での集中の保ち方を教えてください。
「移動が激しい競技なので、競技していない時間で意識を抜きながら的の前に立った時にだけ集中するようにしていました」
――今後の意気込みをお願いします。
「半年後にリーグ戦が控えていて、そこで上位5位以内に入れれば全日本学生王座決定戦に行けるのでそこに向けてしっかり練習することです。そして入部した1年生の育成を重点的に行なっていければなと思っています」
[堀之内萌乃・入谷彩未]
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