早大相手に執念の粘り勝ち 優勝へ望みをつなぐ/東京六大学秋季リーグ戦

準硬式野球 2021.10.17

 負ければ優勝が絶望的な状況で迎えた、勝負の早大1回戦。早大に先制を許すも、上戸鎖飛龍内野手(農3=花巻東)の2点適時打も飛び出し、逆転に成功。その後追いつかれたものの、8回裏に谷口秀斗主将(営4=広陵)の内野ゴロの間に勝ち越し、優勝へ望みをつないだ。

 

◆9・11~10・31 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)

▼10・16 対早大1回戦(早大東伏見グラウンド)

 〇明大5―3早大

 

明大

 

早大

明大

×

 

 

 紫紺の執念が、逆転勝利につながった。両先発が3回まで完全投球を続ける中、均衡が崩れた4回表。明大先発の高島泰都(法4=滝川西)が安打に失策が絡み、2点を先制される。しかしその裏、ミスを取り返すべく明大がすぐさま反撃に出た。先頭の原晟也内野手(情コミ4=彦根東)が粘り強く四球をつかみ取ると、谷口が右前打を放ち好機を拡大。ここで、この試合4番で起用された上戸鎖が打席に。「後ろのみんなにつないでいこうと思った」(上戸鎖)。期待に応える2点適時打を放ち、悪い流れを払拭した。

 

 同点のまま迎えた8回裏。東大との2試合を残すリーグ首位・慶大を抑えて優勝するには「引き分けでは駄目」(谷口)。明大打線が気迫を見せた。ここでも先頭の原が意地で四球をつかみ取ると、代走の切り札、村上洋人外野手(営2=山手学院)を投入。快足を飛ばし二盗を決めると、相手投手の暴投の間に三塁へ。ここで打席には、チームを背負う主将・谷口。「どんな形でもいいから1点取ろう」(谷口)。地面にたたきつける打撃で、高いバウンドの打球を放つと、その間に村上洋が一気に本塁に突入。ホームインの瞬間、チーム全体がこの日一番の歓声を上げた。「ベンチワークも声も全員で取りにいこう」(谷口)。チーム一丸となって、つかみ取った勝ち越しの1点だった。

 

 「粘って粘って粘って、気づいたら9回だった」(高島)。守備陣の失策が目立つ中、大黒柱・高島が粘り強く完投し、勝利に貢献。優勝へ執念の一勝。望みをつないだ。「チームでやってきたことをすべて出せたら」(谷口)。曇天の東伏見に、わずかな晴れ間が見えた。


[飯塚今日平]

 

試合後のコメント

谷口

――この試合を振り返っていかがですか。

 「何とか粘り強く、チーム一丸となって戦えたかなと思います」


――チーム全体を通して良かった点はどこですか。

「高島もそんなに調子が良くないなりに、しっかり要所要所で粘ってくれて、野手陣もしっかり、細かいチャンスでやってきた形で点を取り切れたので良かったかなと思います」

 

高島

――初回から3回まで完全投球でした。

 「初回から今日は飛ばしていっていたので、いい形につながったかなと。そのあと崩れたりしたのは反省点です」


――試合で得た収穫は何ですか。

 「先制点取られたらいつもの明治ならそのままずるずる点差離されて負けるということが結構あったのですが、今日は先制点取られても粘って勝てたのがチームとしては良かったです」

 

上戸鎖

――打撃の調子はいかがですか。

 「自分の中ではそんなにいいと思っていないのですが、何とかボールがバットの芯に当たってくれているなという感じですね」


――この試合の結果で優勝への望みがつながりましたが、いかがですか。

 「4年生にとって最後のリーグ戦なので、何とか優勝させてあげたいなという思いは、3年生全員持っているので、絶対に優勝したいと思います」

 


関連記事 RELATED ENTRIES