女子団体 筑波大に圧倒され入賞逃す/全日本学生選手権

弓道
2021.08.14

 悔しい幕切れとなった。前日の男子団体に引き続きアリーナでの開催となった全日本学生選手権(以下、インカレ)。シード校の明大は、初戦を危なげなく突破する。しかし、3回戦目の対戦校・筑波大が12射皆中という驚異の結果をたたき出し、優勝を目指す明大は姿を消すことになった。

 

◆8・12 第69回全日本学生選手権(日本ガイシホール)

▼女子団体

 明大――3回戦敗退

 

 全関東学生選手権(以下、全関東)で3位という成績を残してから1週間がたち、試合に臨んだ明大。1、2年生で構成されたこのチームにとっては、これが初めての対面開催のインカレだった。しかし「初戦は場の雰囲気に慣れるという形でいつも通りにできた」(高橋いろ葉・営2=花巻北)と、安定した射を見せる。2回戦目からの登場で、3人全員が3中ずつという好発進を見せ、初戦を突破した。

 

 調子の良さをうかがわせたものの、優勝への夢は3回戦目で打ち砕かれた。相手は2回戦で12射を皆中させた筑波大。明大は大前・見米彩(理工1=文化学園大杉並)が皆中させるも、全体で7中という結果に。一方の筑波大は、明大が8射を引き終わらないうちに、驚くべき速攻でまたもや全員が皆中。筑波大の皆中を知らせる拍手が射場に響き渡った。明大はこの時点で2射を外していたため、敗北が確定。この速攻には寺本裕明監督も「筑波大の試合運びの徹底度は他の大学よりも上回っていた」と舌を巻いた。終わってみれば5中差の敗北。「自分の射が最後まで続けられなかった」(関根里沙・政経1=白河旭)と悔しさをにじませる。下級生にとって苦い結果となった。

 

 現在明大は、東京都の2部リーグに所属している。今大会では入賞を逃したものの、実力のあるチームだ。9月からはリーグ戦が始まる。「ここからの長丁場で本来の力が試される」(寺本監督)。目標は1部リーグ昇格。「上級生のために勝ちたい」(見米)。リーグ戦へ向け調整を重ね、2年ぶりの1部返り咲きを狙う。

 

(写真:射場に礼をする見米)


[西田舞衣子]


試合後のコメント

寺本監督

――今大会を振り返っていかがですか。

 「春先から良い戦いができていて、1年生2人が活躍してくれているので頑張ってくれると思ったのですが確実性、皆中できる確率がまだ足りないと感じました。トーナメントを勝ち抜くのは波があるので難しいと改めて思いました」

 

高橋

――全関東選手権から好調をキープすることはできましたか。

 「全関東が終わってから気が抜けてしまったのか、インカレで力を発揮できるような自分のモチベーションを上げることができなかったのが反省点だと思います」

 

見米

――筑波大戦についてお聞かせください。

 「1立目に9中が出て、しかも皆が安定して同じ的中だったので、次も同じようにもう1本、という気持ちでやれたらもっと良かったのではないかと思いました」

 

関根

――今後の課題は何でしょうか。

 「自分の射に自信がないので、自信が持てるようになれば正々堂々と戦えるようになると思っています。的中だけではないところでも自分が納得できるように自信をつけられるよう頑張ります」