創部史上初の3連覇! 最強チームでつかんだ快挙/全日本学生選手権大学対抗戦
部の歴史に栄冠を刻む。緊急事態宣言の再発令に伴い、約2週間遅れで開催されたインカレ団体戦。チームから3人ずつ各レースに出場し、全7レースの合計得点で大学日本一を決める大会だ。卒業間近の池田健星主将(法4=逗子)を筆頭に、ずば抜けたチーム力を発揮。創部史上初となる3連覇を達成した。
◆3・14~15 全日本学生選手権大学対抗戦(和歌山セーリングセンター)
▼明大――1位
因縁のライバルを打ち破った。12月のインカレ個人戦で、優勝の池田に続き上位を占めた関東学大。2位の関港大、3位の池田拓海が今大会でも好敵手として立ちはだかる。「気の抜けない勝負が続いた」(池田)。それでも、池田と三浦圭(法3=光)は得意の強風域で実力を見せる。関東学大に1位フィニッシュを連発されるも安定して上位を守り抜き、1レースずつ着実に点差を広げていった。
そんな中で勝敗のカギを握ったのは、両チームの一般生。大学から競技を始めた鈴木考太(国際4=明大明治)が果敢に上位陣に食らいつく。「(推薦組ではない)3人目の戦いというのは意識していた」(鈴木)。6レース目では、関東学大の3番手・片岡千学と激しい競り合いを繰り広げるも、ゴール目前で追い抜いてみせた。その直後の最終レースでも得意の微風を味方に付け4位フィニッシュと大活躍。「めっちゃ楽しかった!」(鈴木)と笑顔で4年間の競技人生に幕を下ろした。
セイルに結んだ部旗をなびかせ、仲間の待つ港へ。今年も最強のチームを築き上げた主将。「この人を信じて、考えが一つの方向にまとまっていた」(三浦)。明大を、平成7年の創部以来初となる団体戦3連覇に導いた。そんな頼もしい池田も、今大会で引退となる。これから次世代を率いる三浦も「4連覇目指します」と気合は十分だ。さらなる栄冠に向かって。最強のチーム明大は進化を続ける。
[金井遥香]
※写真は明大ボードセーリング部提供
※試合後のコメントは後ほどインタビュー記事として別に掲載します
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全日本学生選手権大学対抗戦 試合後コメント
ボードセーリング 2024.02.28内藤紳之介主将(法4=アサンプション国際)――6連覇を達成した今の心境はいかがですか。 「まずは、6連覇をしてホッとしている気持ちと、様々なOB、OGの方とか、他の大学の方からもすごく応援していただいて、その方々への感謝の気持ちでいっぱいです」 ――明治が優勝できた要因を教えてください。 「やっぱりチーム力ですね。明治は応援に来てくれたOBの数が多くて。先輩方は関西圏じゃないにもかかわらず、自分が1年生の時の2〜4年生が駆け付けてくれて、すごい応援の力がありました。それに加えて今のチームは本当に家族のような、家族以上のチーム力があってそれが最終的にこういった団体戦の場でしっかりと底力を発揮して、最終的に優勝できたのだと思います」 ――同期はどのような存在ですか。 「もうベストフレンドです。大島(春哉・商4=佐倉)は一番近くのライバルだっていうのがあると思うんですけど、意外と自分たちはライバルというよりも兄弟みたいで、いろいろな良いことも悪いことも全部共有し合える仲だったと思います。本当にこの4年間ですごくいい感じで続けられたのは同期のおかげです」 ――後輩に伝えたいことはありますか。 「今回6連覇を果たしたことで、この連覇という言葉にとらわれて優勝しなきゃいけないという風に思ってしまうかもしれないですけど、普段のみんなの力を出せば必ず結果は後からついてくると思うので、とりあえずは自分の課題などにしっかり向き合って、しっかりチーム力を高めていって、来年もう一回優勝にチャレンジしてほしいなと思います」 大島――6連覇おめでとうございます。率直な今の気持ちを教えてください。 「4年間、もう入部した時から同期の内藤と一緒に団体優勝するというのが目標だったので、それを今達成できてすごいホッとしていますし、4年間続けてきて、内藤についてきて良かったなと思っています」 ――4年間この競技をしてきて、学んだことを教えてください。 「4年間、僕は初心者からこの競技を始めて、個人優勝、団体優勝できたのはとにかく上の人、例えば先輩とかに、がむしゃらについてったり聞いたりしてきたからかなと思います。自分の変なプライドみたいなものを捨てて、分からないことがあったらすぐ聞くという、その習慣を続けてきたので、これからも社会人になってもそういう習慣をつけていきたいなと思います」 ――今後、この経験どのように生かしていきたいですか。 「こんなにいろいろな思いをして、辛い時もあったり、苦しいこともあったりした4年間は多分これ以上ないと思うので、これから先何か辛いことがあったとしても、乗り越えられると思ってますし、やはり次はこの和歌山での経験を7連覇、8連覇につなげられるように、部からは離れますが、まだたくさん関わって、共有したいなと思っています」 森健太郎(文3=元石川)――6連覇を達成した今の気持ちを教えてください。 「1年生、2年生の時に見ていた景色というか、自分が応援していた時に見ていた、先輩たちの景色を実際目の当たりにして、本当にすごい景色だなって感じたのが率直な感想です。4年生を最高の形で送り出せて、優勝に自分たちが少しでも力になれて6連覇を達成できて、本当にうれしく思います」 ――現地に来てからの緊張はありましたか。 「自分は緊張感はありましたけど、ガチガチになるとかなく、めちゃめちゃ楽しんで。一レース一レースこんなに歓声を浴びて、個人戦の時に味わえない、みんな仲間が自分が走ったら喜んでくれるっていうのが、すごいうれしかったです。だから緊張はなかったです」 ――来年は主将としてどのようにチームを引っ張っていきたいですか。 「最近何のために部活をやっているんだろうとかいろいろ考えていたんですけど、(内藤)紳之介さんがずっとおっしゃっていた応援されるチームになるっていう目標が、自分たちも勇気を与えてもらえるし、OB、OGとか関係者にも俺もやってやるぞっていう気持ちにさせられるんだなって思ったので、同期全員で応援されるチームになることを目標にチームをつくっていきたいと思います」 蓮田拓己(営3=明大中野)――6連覇をした今の気持ちを教えてください。 「素直にうれしいのと、改めて4年生のすごさっていうのを感じたレース展開が多かったです。自分は1レース目に出たんですけど、うまく走ることができなくて、思い悩むこともあったんですけど、4年生の方々に支えられて自分も少しは貢献できたなと思ったので、この気持ちを忘れずに、また来年も7連覇に向けて頑張っていきたいです」 ――4年生とは最後の大会でした。 「1年生で入部した時に、お二人は2年生だったんですけど、ウインドサーフィンの全てをあの2人から教わったといっても過言ではないので、自分の成長した姿を少しでも見せることができて、こういう最高の形で4年生を送り出せたことが自分にとってはすごいうれしいです」 ――チームメートなどの応援についてはどのように受け止めていましたか。 「今回の団体戦を通して改めて多くの人に支えられて今があるなと思っていて、団体戦っていうのは、個人だけじゃなくて、応援の力が本当にすごいと思いました。この団体戦で優勝するっていうことは、本当に大きな恩返しだと思っていて、それを成し遂げられるように、しっかりこれからも練習していこうと思います」 神田俊斗(法1=光)――先輩方のレースを見てどのように思いましたか。 「まだまだ先輩との技術の差を感じて、経験の差もなんですけど、技術の差は本当に先輩の偉大さを体感しました」 ――2週間近く和歌山で過ごされたと思いますがいかがでしたか。 「自分は先輩と、4年生と過ごせる最後の大会だと思いながらこの2週間過ごしていて、この2週間でもちろん技術も向上したと思いますし、とてもいい経験になりました」 ――来年度へ向けての意気込みをお願いします。 「来年の目標はやはり7連覇なので、その7連覇に向けて、今からでも練習したいです」 ――ありがとうございました。[佐藤あい、倉田泰、髙橋未羽]READ MORE -
悲願の6連覇達成! チーム力光った一戦に/全日本学生選手権大学対抗戦
ボードセーリング 2024.02.286連覇という大きな記録が懸かった全日本学生選手権大学対抗戦(以下、団体戦)。重圧と和歌山の過酷な天候に打ち勝ち、圧倒的な力を見せつけ見事優勝を果たした。また、個人成績としては、内藤伸之介主将(法4=アサンプション国際)が優勝、大島春哉(商4=佐倉)が4位入賞の成績を収め、有終の美を飾った。◆2・23~25 全日本学生選手権大学対抗戦(和歌山セーリングセンター)▼明大――1位 冷たい雨と風が吹き抜ける中、開幕した団体戦。1レース目では大島が2位、内藤が8位と上位につけるも、今回の団体戦が初出場となった蓮田拓己(営2=明大中野)は「今までに味わったことのない気持ちで、そのプレッシャーに勝てなかった」。思うような走りができず、47位へと沈んだ。その後は内藤が3レース連続で1位。3レース目から出場した森健太郎(文3=元石川)も2レース連続で3位と好成績を収めるも首位を走る同大に1点及ばず。団体2位で初日を終えた。 「追いかける側の方が気持ち的には楽だった」(内藤)。冷静な気持ちで迎えた2日目は、明大が得意とする強風域でのレースとなった。「1日目の汚名返上しようとレースに挑むことができた」と語った蓮田は、出場した2レースでどちらも7位と好成績を収め、チームに貢献。この日実施された3レース全てで全員が1桁の順位を記録し、首位に躍り出た。 2日目で2位の同大とは73点の差をつけ、迎えた3日目。風が弱く、雨の降る中でのレースとなった。「雨も降っていて、その分風向なども読みづらくて、苦戦した場面が多かった」(大島)。それでも8レース目で内藤が2位でゴールし、森も9位と1桁順位で優勝を確実とすると、団体戦優勝を果たした。今大会には代表メンバー以外の選手はもちろん、多くのOBや選手関係者が駆け付け声援を送った。「今のチームは本当に家族以上のチーム力があって、それが最終的に団体戦の場でしっかりと発揮され、優勝できたと思う」(内藤)。6連覇という快挙は、明大ボードセーリング部全員でつかみ取ったものだった。また、内藤は9レース中3レースを首位で通過し、個人成績としても優勝。同じく大島も4位入賞の成績を収め、大学最後の大会を終えた。 昨年度の団体戦が終了してから、団体6連覇を目標に練習に励んできた明大。大舞台で実力を発揮し、今年度を最高の形で締めくくった。連覇というプレッシャーは年々増していく。それでも、来年度主将を務める森を中心にまた新たな快挙を見せてくれるに違いない。「応援されて、プレッシャーを抱えて、最後に優勝するという最高のサイクルを続けて、恩返しをしていきたい」(森)。歴史的な記録に挑む選手たちから今後も目が離せない。[髙橋未羽]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
大会直前インタビュー/全日本学生選手権大学対抗戦
ボードセーリング 2024.02.22日本一の大学を決める全日本学生選手権大学対抗戦(以下、団体戦)が2月23日に開幕する。昨年度見事5連覇を果たし、今年度は6連覇を狙う明大。今年度最後の大会でもある大事な試合を前に、一人一人の思いを伺った。 (この取材は2月13日~19日にオンラインで行われました) 内藤紳之助主将(法4=アサンプション国際)――4年間団体戦メンバーですが年を経るにつれて団体戦に対する意識の変化などはありますか。 「元々入部した時点から目標というのは、団体戦で明治大学が優勝することっていうのが今まで全く変わらない、ぶれない目標だったので。正直、あまり変わってはないんですけど。ただ一つ大きな違いというのが、優勝を重ねていることで、今5連覇をしていて、その5連覇という重みがすごくのしかかってきていて、自分に。今のチーム内でそれにどう打ち勝とうかっていうのが課題と言いますか、変わった変化です」 ――団体戦を前にしてご自身が4年間大事にしてきたり成長したと感じたりしたことは何でしょうか。 「この4年間は、個人で優勝というよりかはこの明治大学で優勝したいっていう思いが強くて。今のところ5連覇できていて、自分の入学からは優勝を3回も経験させてもらえていて。やっと自分の代となって活動してきてやっぱり一番に考えたことは、チーム全員の技術面だったり、人間性だったり、そういったところを向上させていかなければならないと考えていて。実際にインカレ個人戦(全日本学生選手権)で自分の同期の大島春哉(商4=佐倉)が優勝してくれたり、追いかけるようにして3年生もぐんぐん伸びていってくれて本当に頼りがいのあるメンバーだなっていう風に、もちろん1年生も含めてみんなが頼りがいのあるメンバーなので。そういったところで自分がやってきたことっていうのが団体戦の結果として残せたら本当にいいなという風に思ってます」 ――改めて個人の目標とチームの目標をお願いします。 「個人的な目標としてはこの団体戦のレースのどのレースかで、絶対に明治が1、2、3位でフィニッシュするようなレースをつくれたらなっていう風に思ってます。チームとしての目標っていうところで、団体戦6連覇ということですけど、この団体戦6連覇っていうのは本当にもう壮大な目標だと思うので、ちょっと物怖じしちゃうんですけど、でもやっぱりこの1年間だったりこれまで、自分だったらこれまでの4年間で、3年生だったらこれまでの3年間っていうのを振り返った時に、やっぱりそれを達成するだけの実力と、その自信っていうのがあるという風に断言できるので。団体戦6連覇して有終の美を飾りたいなっていう風に思います」 大島――インカレ個人戦で日本一に輝いてから今まで、どのようなモチベーションでボードセーリングに向き合ってきましたか。 「1年生の頃から4年間、団体戦に向けて練習をやってきたので、団体戦でも勝たなくてはいけないというプレッシャーもあります。でも、個人戦で優勝できたことがすごく自分の自信につながっているので、団体戦でも個人戦の時と同じようなモチベーションで、同じような気持ちで走れたらいいなと思いながら練習してきました」 ――大学競技生活最後の大きな大会となると思います。この団体戦に懸ける思いを伺いたいです。 「正直、ここまですごく長くかったというのがあります。去年も団体戦に出ることを目標として1年間やってきたのですが、それが叶わず4年目にしてやっとというところがあって、4年間で1回しか出られない大会というのは中々ないので、それに向けて今年度が始まってから、個人戦よりも団体優勝ということをずっと考えてやっていたので、 やっとこの時が来たなという感じで、すごくワクワクしています」 ――現在のチームの雰囲気はいかがですか。 「団体戦は大学の部で戦うものなので、チームの雰囲気としてはメンバーはもちろん、メンバー以外の子たちも必死に応援してくれたり、メンバーが決まった後の練習でも、そのメンバーに食らいつくような姿勢を見せてくれているので、総力戦という意味では、例年通りの雰囲気かなと思っていますし、僕自身も最近は早寝早起きで体調も完璧なので、問題なくレースに臨めるかなと思います」 蓮田拓己(営3=明大中野)――初めて団体戦のメンバーに選ばれた時の気持ちはいかがでしたか。 「この1年を通して自分が団体戦で走るというのを目標として活動してきたので、うれしいというよりもやらなきゃいけない覚悟という気持ちの方がすごい大きかったです。1年前は自分は応援する立場で選手たちを見ていて、今度は自分が選手として出場するという意味で、緊張感というのはものすごいありますし、自分がチームの一員として日本一のなるという覚悟の部分がすごく大きかったと思います」 ――練習など去年から変えたところや力を入れていたことはございますか。 「この競技を始めて3年目で、技術的に少し余裕が出てきた分、自分の視野が広がって戦術的な面で選択肢が増えたというか、視野を広げられるようになったので、そこは自分にとっては大きな変化です。あとは学年が上がっていくごとに後輩ができて、後輩に説明するために言語化したり、自分の頭でより考えて競技に向き合う時間が増えました。そのおかげで、自分の苦手な部分だったり、得意な部分だったりがより鮮明になったなと思います」 ――本番ではどのようにチームに貢献していきたいですか。 「団体戦は風域やレースによって出るメンバーは変えられるんですけど、自分の得意風域としては、中・強風ぐらいだと思っています。自分の持ち味である安定した走りと、あとはチームを盛り上げるとか、そういうメンタル的な面でチームを鼓舞する姿勢だったり、レースだけじゃなくて、気持ちの面でも貢献していけると思っています」 森健太郎(文3=元石川)――この大会での個人的な目標を教えてください。 「上級生2人はこれで本当に最後なので、最後にどういう思いでやってきたかっていうのを全部受け取ってそれを後輩たちにつなげて、伝えて、チームをこれからも優勝させていくのが自分の目標なので、やっぱり2人の思いをしっかり感じ取りたいです」 ――団体戦のメンバーに選ばれるのは今年が初めてだと思いますが、選ばれた時はどのような気持ちでしたか。 「自分は絶対なるって、去年から思っていたのでなれてほっとした気持ちです。1、2年生の時、団体メンバーが本当にとんでもない思いで部を背負って、すごいプレッシャーなんだろうなというのをすごく思っていたので、その団体メンバーに自分がなって、やっと俺もあの時の先輩のようになれたんだという思いがすごい強かったです」 神田俊斗(法1=光)――インカレ6連覇が懸かった大会となりますが、今の気持ちはいかがですか。 「団体戦メンバーとして、自覚と責任を持って自分の出せる全力を尽くしたいと思っています」 ――団体戦メンバーとして、今プレッシャーを感じていますか。 「5連覇、今まで先輩方がつないできてくださったので、6連覇をしなくてはいけないなという気持ちと、たくさんの応援があるので、それに応えなくてはいけないプレッシャーはあります。でもいい緊張感なので、それを楽しんでレースに挑みたいです」 ――今大会に向けての意気込みをお願いします。 「目標に掲げてきた6連覇を必ず達成して、7連覇、8連覇と続いていけるような、チームを勢いづけるような団体戦にしたいと思います」 ――ありがとうございました。 [ボードセーリング担当一同]READ MORE