今年最終戦 有終の美を飾る/東京六大学対抗戦

バスケットボール(女子) 2020.11.23

 コロナ禍の中で始まった今季もラストマッチ。最終戦の相手は、3部に所属する法大。試合序盤は一進一退の展開が続くも、強じんなディフェンスから流れをつかむ。その後は攻守に力を発揮し、83-53と大量リードで快勝した。

 

◆11・14〜11・15 第38回東京六大学対抗戦

▼11・15 対法大戦(共栄学園)

◯明大83{20―17、28―6、18―15、17―15}53法大

 

 スターターはG稲葉窓華(政経4=下妻第一)、G西来美(理工3=鵬学園)、F清水智央(文4=東京成徳大)、F佐藤美玲(文2=安城学園)、C洲崎志織主将(理工4=正智深谷)。


 最高の幕切れだった。第1クオーター(Q)では、練習で力を入れてきたデフェンスをうまく発揮することができず、リードはするもうまく主導権を握れない。それでも「ずっと練習してきたディフェンスから流れをつくろうとみんなで話した」(稲葉)と、第2Qからはディフェンスがかみ合いだし、失点はわずか6点。前半を4823で折り返すと、後半はオフェンスにも磨きがかかる。洲崎、稲葉の4年生コンビがシュート決める度にベンチメンバーは何度も跳びはね盛り上がりを見せる。「最後は決めたいと40分ずっと思っていた」(稲葉)。残り40秒で稲葉が見事な3Pシュートを見せるとチームの雰囲気は最高潮に。8353と圧勝し、終始笑顔いっぱいでラストマッチを締めくくった。


 今試合をもって4年生は引退。最後の1年はコロナ禍の中、例年とは違う形で始まったシーズンだった。「昇格降格がなくなってしまって、自分たちの中でモチベーションを保つのが難しかった」(稲葉)と苦しい時期も続いた。それでも「最上級生の気持ちが離れてしまったら下級生はついてこない」(洲崎)と4年生を中心に率先してオンラインで顔合わせやトレーニングを実行。さらには「昇格降格がなくなった代わりに失うものはなくなった」(稲葉)と逆転の発想で相手を恐れず、チャレンジするプレーを目標に掲げた。全員がのびのびとプレーできる環境づくりに努めることで団結力は一段と強いものに。「チームプレーで勝ちたい」(稲葉)。今季はその言葉の通り、チーム全員で勝ち取った試合が多く見られた。

 

 個々の力を集結させ、チームプレーで勝利をつかむ。4年生の残した功績は非常に大きい。「今年築いたチームワークでさらに強いチームをつくってほしい」(洲崎)。来季こそ2部上位に昇格へ!悲願達成に向け4年生の意志を継いだ後輩たちに期待がかかる。

 

[宮本果林]

 

試合後のコメント

洲崎主将

――4年間を振り返っていかがですか。

 「自分と同じポジションのメンバーが少なかったので、下級生から試合で使っていただいたのですが、先輩に気を使って自分のプレーができなかったので、上級生になった時は下級生がのびのびとプレーできる環境をつくりたいと思っていました。同期のみんなも同意してくれたので、今年になってからチームワークはとても築き上げられたと思います」

 

――主将になってから大変だったことはありますか。

 「新チームになった時に立てた計画が新型コロナウイルスの影響で全てなくなってしまい、いつまた活動が再開できるか分からない、光が見えない状態でした。その間にチーム全員が離れていかないように、つなぎ留めなければならないということが大変でした。本当に想像できないようなことが多く続いて精神的に大変だった時もありました。それでも下級生は付いてきてくれているし、親も見に来られないけど応援してくれて、あまり落ち込んでいられないと思い、切り替えて頑張れました。とても感謝しています」

 

稲葉

――4年間振り返っていかがですか。

 「つらかったことが多かったです。楽しかったことも多かったのですが、振り返るとつらい思い出が結構あって、それでも最後までやり切ったことは、自分自身を褒めたいですし、社会人になっても自信にして頑張りたいです。乗り越えられたのは自分の力だけではないので、支えてくれた家族やコーチ陣、もちろん同期に一番感謝したいなと思います」

 

――後輩にはどのようになってほしいですか。

 「自分たちはチームプレーで勝ちたかったので、和気あいあいとすごく仲がいいチームになれました。そこは継続して、この力を集結させてチーム力で勝てるようになってほしいなと思います」


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