笑顔の引退試合 4年生が最後の勇姿/紅白戦

ハンドボール 2020.10.25

 リーグ最終戦の中止を受け、ハンドボール部が和泉体育館で紅白戦を開催。服部將成主将(法4=中部大春日丘)、青山稜(農4=藤代紫水)、岩田圭司(営4=千葉県私立市川)、服部晃大(政経4=愛知県私立愛知)の最上級生4人が最後の勇姿を見せた。

 

 紫紺ユニホームの4年生チームと、黄色ユニホームの下級生チームに分かれて行われた今試合。華麗なスカイプレーが何度も飛び出したかと思えば、GKの選手はフィールドプレイヤーとして出場。SNSで試合の様子を配信する選手も現れるなど、体育館はお祭り騒ぎに。「長い時間、ともに過ごしてきたチームのみんなと楽しく終われたのはいい思い出」(岩田)。終始和やかな雰囲気で、晴れ舞台を飾った。

 


(写真:GKの服部晃がシュートを放つ)

 

 例年なら開催されなかった部内戦。それもそのはず、本来ならば、25日の順大とのリーグ7・8位決定戦が今年度最終戦となる予定だった。しかし、他大の選手が新型コロナウイルスに感染したことにより、23日に中止が決定。「このまま引退させたくない」と加藤良典監督のはからいにより、異例の引退試合が急きょ実現したかっこうだ。

 

(写真:全体での集合写真※ハンドボール部提供

 

 「ああ、終わっちゃったな」。服部將主将は一言、あっさりとこぼした。春季リーグ、全日本学生選手権と共に中止となり、開催された公式戦は秋季リーグのたった4戦のみ。最後の1年は決して思い描いたものではなかった。本来ならば、最もショックを受けるはずの立場。それでも「楽しんでやろう」。最上級生たちは、その姿勢を最後まで崩さなかった。競技を続ける選手も、手を引く選手も、全員が笑顔で迎えた節目の瞬間。4年間、本当にお疲れ様でした。

[高野順平]

 

◆試合の様子をコチラにも掲載しております。ぜひご覧ください!◆

試合後のコメント

加藤監督

――4年生は今試合をもって引退です。

 「春リーグもインカレもなくなってしまい、モチベーションの部分でとても難しかったと思います。今の4年生は1年生の頃から試合に出ていた選手が多かったので、4年間試合に出て頑張ってくれたと思います」

 

――明大ハンド部のOBとして、加藤さんが引退した際とも重なる部分もありますか

 「人生の半分以上の時間ハンドボールをやっていた選手たちが集まっていて、社会人で続けない子たちにとってはこれがキャリアの終わりということになるので、そういった意味では感慨深いです」


服部將主将

――引退が決まった今の率直な気持ちを教えてください。

 「楽しかったですね。自分たちらしく、4年間楽しくできました。もともとキャプテン気質でもないので、特に悔いもないです」

 

――4年間で1番の思い出を教えてください。

  「自分が2年生の時の秋リーグ最終戦の日大戦でブザービートを決めたことです。あの時が一番ですね。気持ちよかったです」

 

――卒業後も競技を続けると伺いました。

  「日本リーグのトヨタ合成で競技を続けます。僕は一歩先のステージで頑張るので、明大の後輩のみんなも優勝できるように頑張ってほしいです」

 

岩田

――引退が決まった今の率直な気持ちを教えてください。

    「2年生の頃とかはあと何年かなと思ったりもしましたが(笑)、上級生になるにつれて時間が経つのはあっという間でした。もう少しリーダーシップや4年生らしい姿を見せられた場面はあったかなとも思いますが、楽しく過ごすことができたので良かったです」

 

――4年生として、最後チームに何かを残すことはできましたか。

    「楽しむ姿勢です。大学は自分たちから自発的に行動を起こす場所だと思うので、そういった面で、自分たちから楽しんでハンドボールをやることは一番大事だと思います。その点に関しては、後輩達には少しは残せたかなと思っています」

 

服部晃

――引退が決まった今の率直な気持ちを教えてください。

 「いろんな気持ちが混ざっています。まずはやり切ったという気持ちもあれば、これまで携わってくれた方への感謝の気持ちもあります。チームの中心メンバーになれなかった悔しさももちろんありますし、本当にいろんな気持ちがあります」

 

――後輩たちへのメッセージをお願いします。

 「まずはありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。また、チームに対して自分はこういう行為をしてきたと胸張って最後卒業できるようにしてほしいです。その行動が正しいかではなくて、自分が正しいと思うことをして、最後卒業する時に自分はこういうことだけはしてきたと胸を張って言えるようにしてほしいです」


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