電光石火の逆転劇で開幕6連勝/関東大学1部リーグ戦

サッカー
2020.08.10


 5連勝と波に乗る中、迎えた第6節は順大との一戦。前半は相手にポゼッションで優位を握られ、なかなかシュートまで持ち込めずに終わった。しかし、後半開始早々に追いつくと、後半だけで一挙5得点を奪う猛攻で逆転に成功。開幕からの連勝を6に伸ばした。

 「相手のペースで進んでいて焦りもあった」(佐藤凌)。前半の30分、PKから先制を許し、1点ビハインドで迎えた後半。鮮やかな逆転劇が始まる。まずは49分、早川のロングボールに抜け出した佐藤凌が太田につなぐと、最後は左足を振り切った。「チームを勇気づけようと思ってピッチに入った」とハーフタイムから途中出場の1年生がいきなり結果を出す。そのわずか1分後、岡庭からのグラウンダーのクロスに佐藤凌が反応し、すぐさま逆転。さらにその1分後にも佐藤凌がループシュートを決め、リードを広げた。「ハーフタイムに徹底的に背後を取るよう指示した」(栗田大輔監督)。戦術が奏功し、わずか3分の間で形勢をひっくり返した。

(写真:相手を突き放す2、3点目を決めた佐藤凌)

 

 逆転してからも攻撃の手は緩めず。74分には蓮川がカウンター攻撃で前線に抜け出し、太田にラストパス。「練習通りの形ができた」(太田)。GKと1対1の場面で、今度は右足で流し込んだ。試合終盤にも須貝主将がCKから頭で合わせ、ダメ押しの5点目。後半に相手を圧倒し、開幕6連勝を果たした。

(写真:途中出場ながら2得点を挙げた太田)

 

 FW陣の活躍が光った今節。「剛(小柏)がいないと点が取れないでは話にならない」(佐藤凌)。エース・小柏が不在の中で5得点と、攻撃力を証明して見せた。ポストプレーを得意とする太田、スピードが強みの佐藤凌など、FW陣のタイプの違いは「キープ力や背後への抜けだしで、変化を出せる」(監督)と多彩な攻め手の要素となっている。次節は国士舘大との対戦。「得点を量産したい」(太田)。勢いづいた攻めのサッカーは、とどまることを知らない。

 

[市瀬義高]

 

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試合後のコメント

栗田監督

――前節よりも良いサッカーが今日もできたのではないでしょうか。

 「今週の練習では調子が良かったのですが、今日は立ち上がりが悪かったです。後半からは改善されてきたので、その意味では学びの多いゲームでした」      

 

佐藤凌

――畳み掛けるように点が入りました。

 「点をとった後は自分たちも勢いに乗れます。立て続けに2点、3点と取れたのがチームにとっても良かったと思います」

 

――1試合2得点の活躍でしたが、ご自身の評価はいかがでしょうか。

 「勝てたことは良かったです。これに満足することなく、決められる時に得点を決めてチームを楽にするのがFWの姿だと思うので、もっともっと決めたいです」

 

太田

――後半開始早々に得点できたことで、戦いやすさは感じましたか。

 「点が早く決まったことでチームがいい流れに変わったので、戦いやすい部分はありました」

 

――今までやってきて、プレッシャーは感じていますか。

 「プレッシャーは感じていますが、それを気にしていたら結果が出せないので、自分のプレーをすることだけを考えています」