3位でインカレ終幕も「明治に来て本当によかった」/日本学生氷上競技選手権

アイスホッケー
2019.12.31

 悪夢の敗戦から一夜明け迎えた3位決定戦。第1ピリオド開始8分19秒、FW佐久間雄大(政経2=白樺学園)のゴールで先制。その後は一進一退の攻防となるも、GK磯部裕次郎主将(政経4=武修館)を中心に守りを固め、最終スコア3―1で試合終了。4年生の門出に少しばかりの花を添えた。

 

◆12・25~29 第92回日本学生氷上競技選手権(日本製紙アイスアリーナ他)

▼12・29 3位決定戦 対中大戦(日本製紙アイスアリーナ)

 ○明大3{1-0、0-0、2-1}1中大

 

 1―1で迎えた第3ピリオド残り1分54秒。「絶対に決める」。FW徳田滉也(政経3=武修館)が相手GKの右肩口に強烈なシュートを打ち込み勝ち越しに成功。すると残り38秒、6人攻撃を仕掛けてきた中大からパックを奪うと、FW宮田佳成(政経4=白樺学園)が無人のゴールネットを揺らし勝負あり。そして最上級生6人全員で最後のフェイスオフに。「30秒くらいでしたけど、長く感じました。みんなで立ててよかったです」(DF京谷充洋・政経4=北海道清水)。試合終了のブザーとともに、彼らに温かい拍手が送られた。

 

(ゴールを決め祝福される宮田(中央))

 「最高のホッケー人生でした」。最後にゴールを決めた宮田は晴々とした表情でそう語った。普段は明るいチームのムードメーカー。でも「2人部屋になると結構大人しい(笑)」(FW池田涼希・政経4=北海)。今季のチーム体制発表後、宮田はゲームキャプテンを務めることになった池田に「俺がベンチを盛り上げるから、涼希はプレーに集中してチームを引っ張ってほしい」と思いを告げた。ポジションはFW。もちろんゴールを狙う姿勢は忘れていない。だが、なによりもチームのために、仲間を明るく照らすことに決めた。そして迎えた最後のインカレ。夢にみた4連覇は目前でこぼれ落ちた。それでもホッケー人生最後の試合は「笑って終われたからよかった」。唯一無二のポジションで一人奮闘していた宮田。あのゴールはそんな彼に贈られた「神様からのプレゼント」(京谷)だった。

(部屋っ子の菅野とハグをする宮田)

 3冠への挑戦が始まる。「4年生が苦しんだ分の敵討ちを」(徳田)。明大のプライドを胸に再び頂点へ。もう弱いとは言わせない。

 

[藤山由理]

 

※試合後のコメントは特集『FACE OFF』にてアップします。