さらば、舘世代 岐阜朝日クラブに0-2で初戦敗退/全日本選手権

ホッケー 2019.12.07

 社会人選手権優勝チームを相手に前半は「互角の戦いだった」(FW太田陸登・理工4=今市)。ボール支配率で上回り、相手をリズムに乗らせない展開が続いたが、第4Q(クオーター)開始2分、相手にPC(ペナルティーコーナー)を許し失点。その直後にはDFのスキを突かれ0-2で試合終了。この試合をもって4年生は引退となった。

 


 「山あり谷ありでしたね」。4年間の大学ホッケー生活を終えて、MF舘亮佑主将(政経4=丹生)は笑った。1年次から試合に出場し、期待され続けた4年間。しかし、下級生の頃は「チームがゴタゴタしていた」(舘)。上下関係もうまくいくことばかりではなかった。そんな中任された主将。初めての大役に「最初の頃は自信がなかった」(舘)。それでも下級生が伸び伸びできるように、練習から声を掛け続けた。「時には厳しく、時には優しく」(DF大嶋鴻太・商2=今市)。いつもは強いキャプテンも、ピッチを離れるといじられキャラに変わる。誰からも愛される性格がチームに調和を生み「最高のチーム」(大嶋)を作り上げた。下級生が試合に出ることが多い中「4年生が腐らずに支えてくれた」(舘)と話すこの1年。多くの仲間と一緒に、山も谷も超えてきた。福井のホッケー少年は小池文彦監督も「日本一のキャプテン」と称するほどに大きく成長し、次のステージへと旅立っていく。

 

(写真:最後まで全力で戦った舘)


 「全国大会で優勝してほしい」(舘)。夢の続きは後輩に託された。今年度は春季リーグで優勝を果たし、インカレでも4強入りと昨年度からの飛躍を見せたホッケー部。それでも全国でのタイトルからは長年遠ざかっている。「まずは王座を取りにいく」(DF橋本岳樹・文3=山梨学院)。今大会の悔しさを力に変えて。まずは夏の王座で頂点を目指す。

 

[中野拓土]

 

試合後のコメント

小池監督

――試合前はどういった声を掛けましたか。

 「100%の力を出そう、学生らしいホッケーをしようと、それだけです。自分たちを信じてやろうという話をしました」

 

――4年生には何を伝えたいですか。

 「レギュラーに出ている人はもちろん、サポートに回ってくれている4年生が本当によくやってくれたと思います。いろんな意味で4年生が引っ張ってくれました。ご苦労さまです」

 

――キャプテンとしての1年を振り返っていかがですか。

 「僕自身、今までキャプテンをやったことがなく、やれる自信が最初の頃はなかったです。後輩たちの力のおかげでリーグも優勝できたりインカレもベスト4に入れたり全日にも来させてもらいました。試合に出ていない同期も含めて本当にありがたい1年だったと思います」

 

――小池監督、宮田知総監督には4年間お世話になりました。

 「4年間試合に出させてもらったことに本当に感謝していますし、困っているときに2人にはいろんな声掛けをしてもらっていたので、ありがとうございましたと伝えたいです」

 

――寮生活で思い出すことはありますか。

 「鍋パーティーです。3年生の冬までは毎年クリスマスに集まって鍋をしたのは本当にいい思い出です(笑)」

 

太田

――試合を振り返っていかがですか。

 「第3Qまでは互角の戦いでしたし、最終的に負けてしまいましたが、個人的にはすごくいいゲームができて終われたかなと思います」

 

――エースとしての1年を振り返っていかがですか。

 「こんなにすっきりして終われるとは思っていませんでした。これまではモヤモヤして毎年終わっていたんですけど、全てに全力でできたのかなと思います」

 

――後輩に対しては何を伝えたいですか。

 「チームというものを大切にして、学生らしさと明治らしさを大事にして一つになって一戦一戦戦ってほしいなと思います」

 

橋本

――4年生と挑む最後の試合となりました。

 「僕は先輩と絡む時間が多くて、私生活でもほぼ毎日遊んでいたので、試合が終わった後にそれが脳裏に浮かんでしまって、ホッケーできないんだというよりもう出て行っちゃうんだという気持ちの方が強かったです」

 

――来年度に向けて意気込みをお願いします。

 「明治大学は王座を取れていないので、来年はそこを取れたらいいなと思います。それ以降のことはまた立て直して、まずは王座を狙います」


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