勝負を分けた1本の差 府立8連覇の夢ついえる/第64回全日本学生選手権

拳法 2019.12.02

 勝敗を分けたのは紙一重の差だった。8連覇を懸けて挑んだ今大会。佐藤メイジは幾度となく困難を乗り越え、決勝へ。対するは昨年も決勝で対戦した、龍谷大。両者一歩も譲らず、3―3で勝敗は佐藤力哉主将(文4=桜丘)に託された。互いに1本を取り合う拮抗(きっこう)した展開になるも、最後は上段蹴りを浴び無念の敗北。あと一歩のところで優勝を果たせなかった。

 

◆12・1 第64回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)

〈男子〉

▼明大――2位 


〈女子〉

▼明大――ベスト8

 

 王者としての戦いが始まった。松本メイジが成し遂げた驚異の団体インカレ7連覇。佐藤メイジは先輩たちの思いを胸に、前人未到の8連覇という偉業を懸けた戦いに挑んだ。最初の山場は中大と準々決勝。代表戦にもつれ込むと明大からはルーキー・木村柊也(文1=関西福祉科学大)が選出された。「心の準備ができていなかった」と、思わぬ大役に驚くも「先輩のために勝ちたかった」。相手に1本も許さず、期待に応えた木村の活躍で中大に勝利。準決勝で同大を抑え、昨年と同じく龍谷大との決勝戦となった。

 

 最後までどちらに勝利が転ぶかわからない、死闘となった。明大が1勝すれば、今度は龍谷大が取り返してくる。一進一退の攻防を繰り返し、遂に3ー3で迎えた大将戦。チームの優勝は佐藤主将に委ねられた。「上手くいった」と、渾身のアッパーが決まり、幸先良いスタートを切る。だが「プレッシャーを感じてしまった」。歴代主将が積み上げたインカレ7連覇。その重みは容赦なく佐藤主将に降り注いだ。最後まで粘り強い拳法を見せるも、遂に面への上段蹴りを浴び試合終了。それでも「悔しいけど、やり切った」(佐藤主将)。準優勝という輝かしい成績を収めた。

 

 今大会を機に4年生は引退し、小森彪楽(文3=桜丘)を主将とした新たな世代が始動する。「来年は小森を中心に、自分たちができなかった優勝をつかんでほしい」(佐藤主将)。「先輩方に代わって次こそは優勝旗を取り返したい」(小森)。明大に立ち止まっている時間はない。来年は王者ではなく、チャレンジャーとして。今年の雪辱を晴らすべく、1からの挑戦が始まる。

 

[久野稜太]

 

 

試合後のコメント

高村潤監督

――佐藤主将はどのような主将でしたか

 「昨年は府立に出ませんでした。また優しすぎる、気持ちの面で弱いところがある中、主将になってから成長し、リーダーシップを発揮してくれました」

 

佐藤主将

――4年間を振り返っていかがですか。

 「高校を卒業して違う大学に入っていた自分、高校を卒業して就職していた自分と、この明大で4年間しっかり卒業できた自分がいたとして、比べた時にどっちが優秀というか良い人物かっていうのは歴然としているのではと思っていて。この4年間ですごく色々な先輩方の温かさを感じ、そして楽しいかわいい後輩に恵まれ、正直言葉では表せられないくらいの4年間であったなと思います」

 

小和野晃槻(法4=青翔)

――同期としての佐藤主将はどのような存在でしたか。

 「自分の中ではすごい強く、一歩先を行かれている気持ちがあって。あいつがいたから自分も頑張ろうって思えたし、すごく刺激をもらいました」

 

小野塚萌(国際4=栃木女子)

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「今日は次の試合がないので後悔だけはしないように、って思って臨みました。最後負けた試合は、前の試合しんどかったのもあって、満足して気持ちが切れたのもあるので。少しだけ後悔していますが、4年間の全てをぶつけられた感じがしています」

 

佐々木智充(政経4=逗子開成)

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「3年生まで府立では試合に出られなくて、ずっとスーツを着て裏方をやっていたのですが、今年は試合に出られて勝利に貢献できたのですごく良かったです」

 


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