白鴎大に82-68で勝利 自動降格回避へ望みつなぐ/関東大学1部リーグ戦

バスケットボール(男子) 2019.11.04

 待望の瞬間だった。20戦目の相手は1戦目で勝利した白鴎大。開始直後から激しい点の取り合いとなり、4点リードで最終クオーター(Q)に突入した。一時は1点差まで詰められたが、エース・SF須藤昂矢(営4=桐光学園)の連続得点で突き放し勝負あり。14点差で勝利し最下位を脱出した。


◆8・241114 第95回関東大学1部リーグ戦(駒沢体育館他) 

11・2 対日大2回戦(青柳公園市民体育館)

〇明大82202113172516241468白鴎大


 スターターは、PG渡辺翔太(政経3=宇都宮工)、SF富田一成(法3=藤枝明誠)、須藤、PF永田渉(政経3=盛岡南)、C溝口月斗(国際2=東海大札幌)。


  最後はエースが決めた。4点リードで迎えた第4Q、開始直後に渡辺がバックコートバイオレーションを取られそのまま失点。2点差に詰め寄られ、嫌な雰囲気がただよう。それでも「勝負所でこそ俺がやらなきゃ」(須藤)。第3Qまで9得点と決して本調子ではなかったが、すぐさまボールを要求。ディフェンスをかわし、放たれたボールはリングの中へと吸い込まれた。残り6分で1点差に迫られた場面にも、鋭いドライブでゴール下まで切り込み相手と接触しながらもボールをねじ込む。「やっぱり(試合を決めるのは)この人なんだな」(渡辺)。その後もシュートを決め続け、須藤はこのQだけで10得点。待ち望んだ勝利の原動力となった。


エースの期待に見事に応えた。試合前に普段は寡黙な須藤から「今日は絶対勝とう」と声を掛けられた渡辺。「あんなこと言われたら勝つしかない」と立ち上がりから持ち前のスピードを生かし、得点を重ねる。渡辺のドリブルを警戒し、相手の守りがインサイドへ収縮されると「『ブレずに狙っていけ』と昂矢さん(須藤)に言われた」と富田が外から射貫く。相手に的を絞らせない攻撃を続け、この日渡辺と富田は2人で45得点を挙げる大活躍。「昂矢さんのためにも勝ててうれしい」(渡辺)。久しぶりの勝利の味は格別だった。 


最終週に望みはつないだ。この試合の勝利で最下位を脱した明大。しかし、自動降格回避には次の早大戦で勝つことが絶対条件となり厳しい状況は変わらない。1戦目では16点差で敗れため、得失点差を考慮すると17点差以上を付けて勝利を収めたい。「点差を意識過ぎて負けてしまっては意味がない。まずは勝たないといけない」(富田)。地に足を着け、1部残留を目指す。


[長沼遼太]


 試合後のコメント

須藤

――富田や渡辺の活躍はいかがでしたか。

「本当に頼もしいし、自分1人では何もできないので。チーム一人一人がやるべきことを自覚して今日の試合は臨めていたので良かったと思います」


――今、4年生として見せていきたい姿はどんな姿ですか。

「4年生としては情けない部分とか多いし、自分は声で引っ張ったりとかできないです。でも、自分たちのやるべきことを率先してやり続ける姿とか、それができれば勝利につながるってことをチームで共通認識を持てるようになればいいなって思います」


植松

――第4Qの3Pシュートを決めた瞬間を振り返っていかがですか。

「翔太(渡辺)がくれるかなと思って一応開いて待っていたんですけど、残り数秒で一本思いっきり打てたっていうのは、翔太のパスも良かったですし、チームのフロアバランスだったりとかで、あの場面で入れて決められたっていうのは気持ち的にもうれしかったですし、決められて本当に良かったです」


富田

――3Qまでは渡辺と2人で引っ張っていた印象です。

「翔太がプッシュしてやってくれてスクリーンで攻めて無理だったら自分にパスするという感じでした。よく練習からそういうプレーをしていたのでそこが噛み合ったんだと思います。自分も翔太もシュートが入っていたので相手もどっちにつくか迷った部分があったと思います。練習からやっている成果が出たなと思います」 


渡辺

――須藤の4Qの活躍はいかがでしたか。

「4ピリの最初でターンオーバーして『ディフェンス来てるな』と思って引いてしまう部分もありました。それでもああやって点を取ってくれて、試合前にも珍しく『勝とう』って言ってくれて、これは勝つしかないなと思いました。こういう勝利っていうのはうれしいです。昂矢さんのためにも勝ててよかったです」



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