強すぎる明大!木村V&小森・深町が3位/全日本学生個人選手権

拳法
2019.10.21

 学生個人の日本一を懸けて行われた今大会。準々決勝と準決勝で明大対決も見られ、木村柊也(文1=関西福祉科学大学)が優勝した。また、小森彪楽(文3=桜丘)と深町雅也(法2=朝倉)が3位と、明大の強さを遺憾なく発揮した。

 

◆10・20 全日本学生個人選手権(千種スポーツセンター) 

▼男子の部

 木村――1位 

 小森、深町――3位

 佐藤、岡崎――4回戦敗退

 太田、小和野、佐々木、田畑――3回戦敗退

 大谷――2回戦敗退 

▼女子の部 

 小野塚――2回戦敗退

 前田、久芳、平井――1回戦敗退

 一瞬の差が勝負を分けた。準決勝に進んだ小森に相対するのは龍谷大の冨永一希だ。互いに繰り出す打撃は全く同時に突き刺さった。しかし審判が高く掲げた旗の色は、右フックを放った冨永の白色。ここでは取り逃がしたが、突きの一本までの距離は近い。今度こそ取り返そうと間合いを詰めた瞬間「うまく抜かれて」小森の胴に重い一打が決まった。

 昨年はベスト8、そして今年は3位。「負けは負けだから悔しい」。それでも6月の全国選抜と比べて「成長している」。練習中から課題だった突きを重視し、今回も得意の前蹴りをあえて封印して準決勝まで勝ち上がってきた。勝利にはあと一歩届かなかったが、確実に進化を続けている。

 

 体格差をものともしなかった。より一層の緊張と興奮で迎えた決勝戦。冨永を迎え討つのは明大対決で深町を制した木村だ。この二人、同校出身の同期であり互いの手の内は知れている。「先にミスした方が負ける」。試合開始直後から蹴りで間合いを詰めると一回りも大きい冨永と組み合い、素早く投げて一本。相手の拳法をするスキを与えない。ところが2本目への気持ちが先行しすぎたか、狙ったハイキックを冨永に取られて1-1に。両者譲らない展開が続くかと思われたが、試合再開直後に「反射的に動いた」。強烈な左フックが食い込み木村が優勝を決めた。

 団体戦の東日本大学選手権ではまさかの敗北を経験した木村。しかしその経験が集中力を高めた。高村潤監督に天才と言わしめるだけの能力を、若干1年生での日本一という形で示して見せた。

 

 強すぎる明大を披露した。関西の強豪校も参加する中ベスト4のうち3枠を明大が占めた。ベスト8入りが2人だった昨年と比べて飛躍を遂げた。史上初の府立(団体インカレ)8連覇に一点の曇りもない。

 決勝戦で冨永を圧倒する木村

[田崎菜津美]

 

試合後のコメント

木村

――今回の大会で唯一冨永選手から一本取られました。

 「正直ハイキックを取られて一本取られるというのは高校からずっとありました。そこで我慢してパンチに切り替えれたらいい試合をできたかなと思うのですが、あそこで蹴りを入れたら富永も待っていたので、一本取られてしまいました」

 

――今日良かったところはありますか。 

 「1番は自分の拳法をしたことです」

 

深町

――パンチが決まった大会でした。

 「今回はパンチで取れたので、めちゃくちゃ嬉しかったです。府立でもパンチで取れるようにしたいです」

 

小森

――準決勝を終えてお気持ちを教えてください。

 「相手が団体戦の選抜の龍谷大戦での相手と同じで、前回よりは善戦出来たとは思います。でももっと自分のレベルを上げて、府立も決勝までいけば当たると思うのでそこに合わせていきたいです」