男子全滅も 女子が単複で最終日に駒を進める/全日本学生選手権

バドミントン
2019.10.17

 インカレ個人戦、5日目には明大から男子複3組、女子単2人、複2組が出場。女子シングルスからは西口涼子(農4=埼玉栄)、上杉杏(商1=埼玉栄)が勝ち進む。女子ダブルスでも上杉夏美(商3=埼玉栄)・鈴木成美(商3=埼玉栄)組が最終日に残った。

 

◆10・12~17 第70回全日本学生選手権(小田原アリーナ)

男子ダブルス  

 筑後・農口組――ベスト8

 酒井・仁平澄組、遠藤・武井組――ベスト16

▼女子シングルス 

 西口、上杉杏――準決勝進出

▼女子ダブルス  

 上杉・鈴木組――準決勝進出

 上杉杏・木村組――ベスト8

 

 集大成を笑顔で飾ることができなかった。男子ダブルスの酒井健登主将(政経4=埼玉栄)・仁平澄也(政経3=埼玉栄)組は第2ゲームを終始優勢のまま取り返す。しかし、第3ゲーム10―10と緊迫した場面から、ミスが絡み6連続失点を許す。「あそこで安全に止められていれば」(仁平澄)。開いた差を埋められず、後悔むなしく16―21で敗北を喫した。

 試合後、「今回の結果が全て」と酒井主将は悔しさをにじませた。結果を残せず苦しんだ今季の明大男子。それでも、チームを果敢に引っ張り続けた姿は後輩の目に映っていた。「(酒井主将に)感謝しかない。メリハリをつけ、やるときはやるキャプテン。その姿を継いでいく」と仁平〝新〟主将。先輩の思いを継いで、来季の快進撃を誓った。

 

(明大で3年間コンビを組み続けた酒井(右)・仁平澄組。伝統のペアもこれで解散となる)

 女子シングルスの西口は勢いそのままに準々決勝に進出する。第2ゲームこそ後半追い上げられるが「不思議と2―0で勝てると思えていた」。ジュースとなるも落ち着いてラリーを組み立てる。最後は快音響くスマッシュを相手の股下に沈め、勝利のガッツポーズ。コート中央に会心の笑顔がこぼれた。

 夏以降の好調ぶりは「ゆっくりとした丁寧なプレーが身に付いている」ため。9月の秋季リーグでも確かな手ごたえを実感した。4年生にして、自身の進化を目の当たりにしている。明日は関東連覇の経験もある強敵・池内萌絵(日体大)と対戦。「自分の可能性に挑戦。楽しみです」と意気込んだ。

 

 最終日には4人の選手が出場予定。1年生にして唯一、女子単4強の上杉杏は準決勝で優勝候補の香山未帆(筑波大)と激突する。東日本インカレ決勝で屈辱を味わった相手にリベンジなるか。さらには女子複の上杉夏・鈴木組も明大初のインカレ連覇に油断なしだ。

全滅した男子の思いも継いで〝学生最強〟の栄冠を目指す。明大による単複制覇も決して夢物語ではない。

 

(連覇を狙う上杉夏(右)・鈴木組。苦しむ場面もあったが準決勝進出を決めた)

[山根太輝]

 

試合後のコメント

酒井主将

――最後の試合を終えていかがですか。

「思うような結果ではなかったのですが、とりあえず一区切りということで。1年間キャプテンとして相当苦しいこともありましたけど、学べたこともあったので良かったです」

 

――仁平新主将にどのような期待をしていますか。

「チームのエースでありキャプテンでもあるので負担も大きいとは思います。でもそれで結果を残せば、一回りも二回りも強くなって日本のトップでできる選手だと思うので、期待をしています。上からになってしまいますが、頑張ってほしいと思います」

 

仁平澄

――酒井主将との最後の試合を終えていかがですか。

 「本当に勝って終わりたかったのですが、自分は楽しくできたので感謝しかないですね」

 

――今後のチームについてお願いします。

「やはり仲の良さが明大の良さだと思うので、それが悪い方向にいかないように、けじめのあるチームにしていきたいです。選手としては各課題があると思うので、そこを頭に入れてチーム全体が意識の高い状態で過ごしていければと思います」

 

西口

――春からここまで上げてこられた要因についてお願いします。

「今までは速いプレーが好きだったのですが、(春以降)ゆっくり丁寧に回すというプレーを練習からやってきています。それを秋季リーグで発揮できたときに『これなら誰にでも通用するかも』と思えました。そこからは自分の気持ちもプレーも固まったので、それを貫いて練習をやってこれました。今大会でも発揮できたので良かったと思います」