名門・慶大に肉薄!明大の底力見せた/関東大学1部リーグ戦

硬式庭球 2019.09.03

 紫紺の意地を見せる戦いが始まる。3年ぶりの王座出場を目指す男子の初戦は昨年2-7で敗戦した慶大。ダブルスでは4年生コンビが、シングルスでは蓮見亮登(営3=東京学館浦安)、田中瑛士(商2=東京学館新潟)らが活躍を見せた。4-5で敗戦したものの、昨年王座準優勝の名門をあと一歩のところまで追いつめた



【D3合戸・安増組VS成・佐々木組】

 明大の黄金コンビが躍動だ。対戦相手は8月の夏関チャンピオン。「(ダブルスカウントを)0―3にだけはさせない」(合戸廉太朗主将・法4=大分舞鶴)という強い気持ちで臨んだ。第1セットを3―6で落とし、立ち上がりこそ苦しむもギアチェンジ。「(中盤以降)強気な部分で盛り上げてくれた」(合戸)と安増篤史(商4=折尾愛真)のアグレッシブなショットが一気に流れを引き寄せた。7―6、6―3でセットを連取し逆転勝利。抜群の安定感を誇る2人が4年生の意地を見せた。

(4年生の意地を見せた合戸(右)・安増組)


【S3蓮見VS平山】

 やるべきことを徹底した。シングルス3に出場した蓮見。第1セットは相手を左右に振り、ミスを誘うと6-1。しかし第2セットでは「大事な場面でサービスがキープできなかった」。流れをつかみ切れず突入したタイブレークでもミスが連発、このセットを奪われてしまう。勝負の第3セット「相手を揺さぶりミスを誘うことを徹底した」。炎天下の長期戦でも自分のプレーを貫き、見事勝利を収めた。 

(明大に大きな1勝をもたらした蓮見)


【S2田中VS羽澤】

 シングルス2に出場した田中の対戦相手は、昨年のインカレシングルス準優勝の羽澤慎治(慶大)。今年の春関では準々決勝で対戦し大敗しており「一泡吹かせたかった」。雪辱を誓って挑んだ今試合。「甘く返ってきた球を返す作戦が的中した」相手が固くなっているうちに第1セットを6-1で奪取した。第2セットは一転し競った展開になるも「応援の力で取り切れた」。消耗戦の中踏ん張りを見せ、リベンジマッチを勝利で飾った。

(金星を挙げた田中。喜びが込み上げる)


 新勢力にも期待がかかる。今試合から早くも1年生が3人リーグ戦デビュー。河内健(商1=大分舞鶴)はシングルス1でインカレ・シングルス覇者の今村昌倫(慶大)と対戦。勝利とはならなかったが、肉薄して見せた。

 次戦は王座14連覇中の早大。「王座にいくためには勝たないといけない」(合戸)。大学テニス界の絶対王者相手に一矢報いたい。

 

【田中佑太・山根太輝】

 


試合後のコメント

合戸主将

――逆転勝利の要因はどこになりますか。

 「今年主将になってから、『パートナーを生かすダブルス』というものをすごく考えるようになりました。自分のミスはパートナーに助けてもらうし、パートナーのミスは自分が助ける。2人で戦う、攻める、守る、ことを第1セット落としてからも徹底できたのが大きかったですね」

 

――最後のリーグ戦に懸ける思いをお願いします。

 「新チームが始動してから1年間ずっと『王座にいこう』という話でこのチームは練習してきました。そこは主将として1年間すごく頑固にやってきました。周りからは『3位、4位を確実に目指すべきでは』という声もありましたが、そこを頑固にやってきたからには、最後まで王座を目指して頑張りたいし、自分が主将としてコートに立ち試合をすることによって、『主将がこんなに頑張っているんだから』と思ってもらえるような試合をしていきたいと思っています」

 

蓮見

――慶大相手に4勝です。

 「すごい自信にもなりますし、次の早大相手にも今日みたいな雰囲気で戦えば、チャンスはあると思うので、頑張りたいです」

 

田中

――早大戦に向けた課題は何ですか。

 「1番はサーブで、あとちょっとバックハンドとかで少し怪しいところがあったので、調整して疲れをとって臨みたいです」


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