実力者の集うレース 上位選手との差を痛感/第25回全日本距離別選手権

スピードスケート 2018.11.03

全日本距離別選手権が3日間にわたり長野・エムウェーブで開催された。平昌五輪の影響で追い風となり多くのファンが会場に足を運んだ今大会。明大勢は表彰台を逃したが、11月24日から行われる学生選手権に向け、課題が明確になった。

 


【1日目】

500メートル〉

ルーキー・向山が出場。8月に肉離れを起こし、満足に練習できない中でのレースだった。結果は370526位。「学生選手権に万全の状態で滑れるように」と振り返った。

 

5000メートル〉

 昨年度の3000メートルで好成績を収め、今大会に出場した小林裕。1周・400メートルを1度も31秒台で滑ることができず。7分219323位という結果を「最悪のレースだった」と、元気なく語った。「コーナーを思うように滑れない」と、スランプに陥っている。

山本は、今大会の1週間前に行われたジャパンカップで絶不調。ブレードを昨年度の物に戻し、ジャパンカップから約5.5秒速い6分4297でフィニッシュした。「滑り込みが足りない」と、次戦を見据えている。

 

【2日目】

〈マススタート〉

 遠藤と篠原が出場。両選手共に先頭から離れてのレース展開に。しかしナショナルチームの選手の後ろを滑り「一蹴りの伸びが違う。盗めるところは盗みたい」とおのおのに収穫があった。この経験をそれぞれの距離で生かしたい。


【3日目】

1500メートル〉

山本が出場。この距離では自己新記録となる1分5008を出し「自信につながった」。しかし、トップスピードの乗り方に課題が見え、上位選手との差も痛感。専門種目の長距離ではないが、総合力で戦うためにもさらなる高みを目指す。


 今回の大会では一戸誠太郎(ANA)をはじめとする、ナショナル強化選手が出場。明大の選手たちには大きな刺激になったにちがいない。「そのくらいのレベルになれるように頑張ってもらいたい」(羽田光希監督)。日本スケート界をけん引する存在が出てくることに期待したい。


[小畑知輝]


今大会の写真こちらに掲載しています‼️


出場者のコメント

羽田監督

――今大会を振り返っていかがですか。

「ジャパンカップと比べたら、頑張ったと思います。でもまだまだですね。学生選手権、インカレに向けてチーム状態を高めていきたいです」


――学生、インカレに向けて意気込みをお願いします。

「今大会で、それぞれ課題が見つかった思います。明大の選手は大きいコーナーが上手ではないので大きなコーナーはもっと練習したいです」


遠藤

―今大会の反省点はありますか。

「レースの狙いは最後、着順で5.6番に入ろうと考えていました。でも、途中で集団の前に出た時に、足に疲労がきました。まだ体力不足、練習不足です」


――今年の目標を教えてください。

「まずはインカレに出ることです。タイムは5000メートルで650秒台を出すことです」


小林裕

――今日の調子はどうでしたか。

「状態は悪くなかったです」


――レースプランは。

「5周目まではリラックスして滑って、そのスケーティングをできるだけ崩さないようにと思っていました」


山本

――次の学生選手権に向けて意気込みをお願いします。

「会場である伊香保スケートリンクは、屋外リンクで風も強くて、去年も全然滑れなく大変でした。タイムを狙っていくよりは順位を狙い、自信につなげられるようなレースをしたいです」


――具体的な順位の目標はありますか。

「総合優勝できるように頑張りたいです」


向山

――今後に向けて意気込みをお願いします。

 「練習あるのみ、努力するのみです。どれだけ自分に甘えず、どこまで我慢できるかだと思います」


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