打線が奮起せず今季初の勝ち点を逃す/東京六大学秋季リーグ戦
初回に平塚大賀内野手(政経4=春日部共栄)の中前打で先制する。7回にこの回から2番手で登板した竹田祐投手(政経1=履正社)が同点打を浴びる。打線は東大の安定した守備にも阻まれ、好機をつくり出すことができず、待望の今季初の勝ち点とはならなかった。
(明)入江、竹田、石毛、中村―西野
(東)有坂―三鍋
【安】(明)6(東)6
【二】(東)武隈(7回)
(明)◇犠打1 西野(4回) ◇併殺1 ◇残塁8 ◇盗塁2 添田(1回)、逢澤2(3回) ◇失策1
またもや投打のバランスが取れなかった。先発の入江大生投手(政経2=作新学院)は4回以外毎回走者を背負うものの、要所を締める投球で東大打線を0点に抑える。一方の打線は息を潜めた。東大先発の有坂望の小さく動く変化球と巧みな投球術の前にわずか1得点に終わった。「得点につながる打撃を増やしていかないといけない」(逢澤崚介外野手・文4=関西)。対応力のある打撃が求められる。
勝利は逃したものの、昨日に引き続き中村希生投手(商4=仙台三)が9回に完璧な投球を披露。「自分の投球で少しでもいい方向に向かってくれればいいと思う」と苦しい状態が続くチームを鼓舞する存在となり、一体感を生み出している。「中村の姿を見て、自分たちも続けるように必死にやらないといけない」(吉田有輝主将・商4=履正社)。日頃出場機会に恵まれない選手も多くベンチ入りしている今シーズン。部員全員が一枚岩となり、一つでも多く勝ち星を重ねて、有終の美を飾れる秋にしたい。
[小畑知輝]
試合後のコメント
善波監督
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「点を取れないということは、それが全てです。」
――試合後の選手には何と声を掛けられましたか。
「ゲームの中でできないことが多いので、それを一つ一つできるように、やれることのレベルを上げていこうと話しました」
吉田主将
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「勝たないといけないゲームだったので、何とも言えないです。勝たないといけないゲームだったと思います」
――昨日と変わり打線が苦戦しました。
「ベンチの指示を必死になって従おうとしているとは思うんですけど、もっと必死になってやらないといけないのではないかと思います」
入江
――今季初先発でしたがどのような意気込みで臨みましたか。
「チームを勝たせられるようなピッチングをしようと思ったのですが、勝てなくて残念です」
――6回無失点という成績でした。
「良いピッチングというわけではなくて、ただ要所を締めただけなので納得はいってないです。結果的には0になったのでよかったと思います」
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