全長125㎞の完歩へ ゴールの1日に密着!/夏季合宿

ローバースカウト 2018.09.15

今合宿のテーマは〝統〟。この一文字には「一つにまとめる・つながりを持つ」という意味がある。8泊9日の夏季合宿、全員が約130㎞完歩という目標に向かってチームワークを高め、深いつながりを築いていくことを目的とした。


◆8・29~9・6 岐阜・郡上八幡~下呂~飛騨高山~飛騨古川~飛騨神岡


 8月29日、夏季合宿が岐阜・郡上八幡で始まった。部員全員が全長130㎞の道のりを完歩するという目標を立て、その中でより一層チームワークを高めていくことを最大の目的とした。最初の3日間は約60㎞を歩き通して、4日目で部全体の統一を図るプログラムを実施。「郷土料理プログラム」では野外炊事の基本技能の確認、「交流プログラム」では3年生と下級生との交流を図った。5日目からの4日間は再びハイクを予定していたが、6日目で台風が接近。予定変更を余儀なくされた。我々は台風が過ぎた翌日、約125㎞ハイクゴールまでの1日に密着した。


合宿は下級生を中心に6月に行われたトレーニングキャンプと同じ班(6人で1班・全8班)に分かれての活動。班長は2年生の中から選ばれた。「班の雰囲気を握っている」(田中篤志5班班長・政経2=戸山)。今合宿では班長の重要さを徹底指導。班長の役割を重点に置いた。「(ハイクの)ペース管理が大変」(田中)と班長としての苦悩を漏らした。1年生は野外活動を体感し、野営技能や読図を磨き、最終日の入隊式を迎える。ここで初めて正隊員として認められるのだ。3年生は班付きとして歩きをともにする部員以外は、合宿が円滑に進むようサポートに徹した。


 ハイクは約130㎞を予定したが台風の影響で予定変更、約125㎞となった。しかしそれでも長い。リュックサックにはキャンプのテントから炊事に使う道具一式まで、その重量は約20㎏。これを背負って100㎞以上の道のりを歩くのだ。


20㎏あるリュックサックを背負う部員たち


 約125㎞ハイクのゴールの日である5日昼前、我々取材陣は飛騨国府駅近辺・桜野公園で幹部と合流。この日のスタート地点である上野平公民館から約8㎞の所だ。しかし部員らは疲労の顔を一切見せず、むしろ笑顔でポイントに到着。我々にも元気にあいさつしてくれた。配布された昼食を取りながら休憩。休憩中も部員らは和気あいあいだ。中には発表された春学期の獲得単位やGPAの話題で大盛況。「疲労が顔に出てくるのはこれから」(寺戸涼主務・理工3=明大中野)。山場はまだ先だ。


笑顔で到着した2班


 ポイント2から3は、高山の奥座敷・飛騨古川の古い街並みが続く。飛騨の歴史、自然を体感することも今合宿の目的である。ここ飛騨市古川町は「瀬戸川と白壁土蔵街」が有名。小川を沿って並び立つ白壁土蔵街を通って、三つ目のポイントである古川祭広場へ。ここでは十数分の休憩を取る。小川を泳いでいる鯉を見ながらの一休みだ。


飛騨の観光地を歩き終えた4班


 ポイント3から4は市街地から外れ、田園風景に。しかしポイント4から5の道のりで待っていたのは約4㎞にわたって続く険しい坂道。筆者も実際にこの道を5班に追従して歩いてみた。最初は話をしながら歩けた。しかし次第に疲れがたまってきたのか無言状態に。それでも何とかポイント5へゴール。筆者は何も持たずにこの坂道を歩いたが、部員は全員、約20kgのリュックサックを背負ってのハイク。彼らの忍耐力に脱帽した。だが、さすがに部員にも疲労が出てきたのか「(に入って)今が一番つらい」(鈴木愛美・情コミ1=品川女子学院)と一言。ゴールまであと6㎞、もう少しの辛抱だ。


 六つ目のポイントであるタンナカ高原の水を通り、ゴールのひだ流葉オートキャンプ場へ。3年生の幹部たちがゴールテープを班別のTシャツを結んで作り、下級生のゴールを待ち構えた。最初にゴールしたのは5班。ゴールした瞬間は満面の笑みを浮かべた。しかしその後は抱き合ってうれし涙。3年生も一緒になって泣いた。「私たちも1、2年生を見てると自分たちが頑張った頃を思い出すしね」(柴垣美希・情コミ3=三輪田学園)。そして次々と班がゴール。みんなで泣いて笑って、ゴールを締めくくった。


ゴールテープを切る瞬間



ゴール後に抱き合って泣く部員たち


 9日間の日程のうち、たった1日だけの密着。そこで筆者が感じたことは、チームのすばらしさだ。メンバーが全員同じ目標を目指して協力し、最後は皆で抱き合って泣き、そして笑う。チームの理想像だ。結果を争うものではないが、チームの大切さを一際理解している。ローバースカウト部の魅力はまさに〝かけがえのない深い絆〟だ。


 [佐々木崚太]


アルバムはこちらから→https://meisupo.net/album/detail/10


ハイク終了後のコメント

平良仁監督

――振り返りをお願いします。

「コースとしては久し振りに厳しいコースでした。その中で1年生を中心に頑張って歩いてくれました。2年生は班長という役職を与え、班長に班員6人をまとめろと強く言って、今回はそれをしっかりやってくれたと思います。ゴールでは1年生が泣くことが多かったのですが、今回は2年生が多く泣いていた。ということは自分が班長として歩くだけでなくて、まとめる、これはやり切った感じだと思います。2年生は成長しました。(2年生は)3月から幹部になるのでそういう意味では成果が上がりました」


川原田昌徳主将(理工3=中津南)

――主将から見たこのキャンプはどうだったでしょうか。

「予定と違う移動となったのですが、全員達成感に満ち溢れた表情をしてくれていましたし、縦のつながりも横のつながりも感じてくれたと思うので、個人的にも良かったと思います」


――今後に向けての課題をお願いします。

「やはり80人近くいる組織で野営をしているので、計画段階における準備っていうのはすごく重要になります。ですので今回みたいな天候と想定以上の災害が起こる場合も加味して、より一層の準備と部員全体のより深い縦と横のつながりっていうのを深められるようにしていきたいと思います」


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