目指すは初制覇 初戦から強豪を打ち崩せ!/全日本大学王座決定戦展望

ホッケー 2018.06.27

 いよいよ明日、大学ホッケーの頂点を決める戦いが幕を開ける。10月のインカレと並び全国の強豪が集う今大会は、各地区代表の12大学がトーナメント方式でタイトルを争う。


 ◆6・28~7・1 第37回全日本大学王座決定戦(立命館OICフィールド他)


悔しい結果を糧に駆け上がる。今春、新チームが目標として掲げたのは〝4冠〟だった。しかし、関東春季1部リーグ戦の準決勝。SO(シュートアウト)戦の末敗退し、その道程は早くも途絶えた。ただ、このままでは終われない。同リーグ戦の3位決定戦後、DF前田隆昭主将(営4=丹生)は確固たる気持ちを口にした。「王座の目標はもちろん優勝」。雪辱に燃えるチームは頂点を見据えている。



優勝街道には序盤から強豪が立ちはだかる。春季リーグ戦の結果により、明大は1回戦からのスタート。初戦の相手はU―2121歳以下)日本代表選手を多数擁する山梨学大だ。過去5年間、対山梨学大戦の成績は4勝8敗。選手層が厚く、201516年の同大会では、それぞれ1回戦、2回戦で相まみえ敗れた相手だ。それだけに不安要素もあるが、同じ関東リーグの所属として相手の手の内は知っている。それを勝利への追い風にしたいところだ。


1回戦を勝ち抜くと、2回戦では天理大と戦う。同大会最多24度の優勝を誇る強敵だ。ただ、昨年のインカレ準決勝では、結果としては僅差で敗れたもののSO戦までもつれこむ接戦を繰り広げた。天理大は高い攻撃力を備えており、その動きを読むディフェンスが不可欠だろう。


勝利のために特に求められるのは、決定力の向上だ。昨年から課題として挙がっていたが、先日の春季リーグ戦で改めて浮き彫りになった。春季リーグ5試合のPC(ペナルティーコーナー)を含めたシュート成功率は17・9%。初戦の相手・山梨学大の同比率、27・8%と比較しても大きく下回っている。特にPCは合計29本を獲得したが、得点につながったのはそのうち4本。リーグを通して、チーム最多の4得点を挙げたFW平井一樹(文4=天理)を中心に、FW大嶋元気(法4=今市)、FW千原史也(商4=横田)、MF舘亮佑(政経3=丹生)らがシュートを放つも、なかなか枠を捉えることができなかった。


その原因として多くの選手が挙げたのは、精神面での弱さだ。「ただ押し込むだけなのにそれができない。気持ちで押し込まないといけない」(小池文彦監督)。シュートへの執念が、チームの明暗を分けることを思い知らされた。「王座に向けて、練習から精神面に意識を持っていく」(舘)。この1カ月間でどこまで克服できたのかに注目だ。


 悲願の初優勝へ。今大会、過去の優勝はゼロ。昨年の1回戦敗退のリベンジをも果たすべく〝超攻撃型ホッケー〟を体現し、強い意志で得点まで結び付けたい。大学日本一を証明してみせる。


 [西山はる菜]


関連記事 RELATED ENTRIES