男子エイト連覇かなわず 2年ぶりのVなし/全日本軽量級選手権総括

端艇 2018.05.24
 連覇を果たすことはできなかった。昨年度の同大会で創部初の優勝を遂げた男子エイト。予選を勝ち抜き迎えた決勝では社会人が1チームもおらず「優勝はマスト」(小野田実・法2=越谷)と連覇に向け闘志を燃やしていた。スタートから1位に躍り出るとそのまま優位にレースを展開。そのまま優勝を勝ち取るかと思われたが現実は甘くはなかった。1500メートル地点で「後半来るなと予想はしていた」(松木健太郎・法4=熊本学園大付)と仙台大が猛追。並ばれてしまうと「自分たちから艇を揺らしてしまい自滅気味になった」(立野勝輝・文3=猿投農林)と焦りからリズムを崩し逆転を許す。再度逆転を狙いスパートをかけるが及ばずレースは終了。その差はわずか0.76秒と目前まで迫った栄冠をつかむことはできなかった。
 
 トップレベルの選手としのぎを削った。軽量級選手権と並行してジャパンカップ国際レガッタが行われた。第1回目となる今大会は世界選手権に向けクルーをどの種目で出すかを見定める意味合いを持つ。明大からは男子シングルスカルで古田直輝主将(政経4=米子工)、女子シングルスカルで西田結維(文1=岐阜県立加茂)、女子ダブルスカルで瀧本日向子(商4=館林女子)、高島美晴(政経3=米子東)、成瀬歩美(政経4=恵那)が出場。予選を勝ち抜き決勝へと駒を進めた。結果は古田と成瀬がそれぞれ3位に。瀧本、高島、西田は4位と惜しくも表彰台には届かなかった。
 自らのこぎを崩さなかった。古田は予選を1位で通過し決勝を迎えた。決勝は荒川龍太(NTT東日本)、池田裕紀(トヨタ紡織)ら日本代表選手2名を含む4艇でのレースとなった。「レベルは正直高かった」(古田)と序盤からトップ2艇と大きく離される苦しい展開に。しかし「それでも自分のこぎは出せた」と焦ることなくレースを展開。結果はトップと22秒差と大きく開いたが、日本ボート界の頂点にいる男たちのレベルに触れ貴重な体験を得た。
 
 雪辱は夏に果たす。三大大会の一つである今大会を終え、次に控えるのは9月のインカレだ。男子舵手なしフォアが艇の重量不足で失格するなどレース以外での反省点も多く見つかった今大会。「良い教訓にしたい」(古田)と課題を克服し悲願のインカレ男女総合優勝を果たしたい。

[長沼遼太]


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