最上級生コンビが奮闘 団体総合5連覇果たす/東京六大学大会

馬術
2018.03.19
 六大学の王座を守った。新チーム発足後初となる今大会。第1競技の新人馬場を安田圭佑(政経1=霧島)が制すと、続く学生賞典馬場でも濱中健人主将(営3=札幌龍谷学園)が優勝。さらに、西郷雄盛(営3=明大中野八王子)が最終競技の中障害飛越で優勝を果たし、明大勢が5種目中3種目で1位を獲得した。

 最上級生が逆境をはねのけた。「今年はもう(連覇は)ダメかと思っていた」(佐藤五志監督)。今大会で団体総合4連覇中だった明大。しかし、前主将の中村幸喜(農4=福岡一)ら得点源となる選手が抜け、昨年に比べると戦力ダウンは否めなかった。また、現在馬術部に在籍する部員はわずか7名。馬の世話などに割かれる時間が増え「競技に向けての訓練があまりできていなかった」(佐藤監督)。決して万全とは言えない状況だったが、濱中、西郷の3年生コンビが奮闘。明大が獲得した112点のうち69点をこの2人で稼ぎ、団体優勝に大きく貢献した。

 この勝利は通過点だ。新チームの初陣を団体優勝という最高の結果で終えたが、あくまで見据える先は3カ月後に控える関東学生三大大会。「関東学生では120%の力を出せるように」(濱中)。選手層の薄い明大にとって、人馬ともに万全の状態で臨むことが勝利への絶対条件。名門復活へチーム一丸となって突き進む。

[藤里陽]

試合後のコメント
佐藤監督 

「4年生が抜けて、新体制の3年生以下での試合で、7人しか部員がいない中で、誰をどう出そうか苦慮しました。この六大学の試合は関東に向けての練習みたいな感じで捉えていて、その中で『これくらいはできたらいいな』って思っているところよりかは、各人がそこそこできたかなと思います。1頭失権してしまったので、そこについては対策を考えなければなりませんが、まずまずの結果だったと思います。(新体制の状態)馬が11頭で人が十何名なので、練習というより馬の運動をこなすのが精一杯といった感じで、競技に向けての訓練はあまりできませんでしたが、その7人が自覚を持って一生懸命やってくれていたことが、今回の結果につながったと思います。(新4年生の働きは)どうなるのかなっていう感じで大会を迎えたんだけれども、考えていたよりも良い結果になったと思います。(苦しい戦いになると予想していたか)六大学というのはうちが必ず勝っていたんだけど、今年はもうダメかなと思っていました。(関東学生へは)新しい1年生が選手として使えるようになるので、その子たちをどのように当てはめて、どういう風に臨んでいくっていうのをこれから考えていこうと思います」

濱中
「思ったよりはできていましたが、まだ細かい部分が修正できていません。それを家に帰ってから見つめ直し、6月にある関東学生に万全の状態で臨みたいです。年度始めの大会で馬と人が初コンビということもあったので、どれができてどれができていないかを明確にできた大会でした。(これまでの練習は)新しい厩舎(きゅうしゃ)ができ新しい馬場もできたので、前より環境が格段に良くなりました。馬の状態を最優先に考え、運動できるように個人個人が意識すれば、良い結果はついてくると思います。馬を信じてこれからがんばります。(今の馬の状態は)万全ではなくて、6、7割くらいです。年初めの大会で馬も久しぶりの試合でした。(今後に向けて)関東学生では120%の力を出せるようにがんばります」