(9)選手インタビュー  4年生編

スピードスケート 2017.11.07
(9)選手インタビュー  4年生編


 11月3日から5日に行われた帯広の森競技会から本格的なシーズンに突入。10月の距離別選手権ではルーキーの活躍によって、3種目で入賞を果たした。インカレでは3年連続8位となっているが、今年度こそ上位入賞へ。下級生だけでなく、上級生の奮起が必要不可欠だ。帯広の森競技会が自身のシーズン開幕戦となった7名に意気込みを聞いた。(この取材は9月19日に行ったものです)

 ラストシーズンを戦い抜く。今回は、4年生の渡邊勇人主将(政経4=白樺学園)と遠國大地(政経4=帯広三条)のインタビューをお送りする。昨年度は4年生が所属していなかったため、3年次からチームを率いてきた2人。渡邊は主将として、そして短距離部門エースとして、明大をインカレ上位入賞に導く。遠國は、昨シーズンのインカレには出場していないが、主務としてもチームを陰から支えてきた。今季は選手としても一矢報いる。競技人生の締めくくりにふさわしいシーズンにしたい。

<渡邊 専門種目:短距離>

――夏合宿を振り返って
反省としては全体的にケガ人が去年よりも多かったから、練習量にみんな体が付いて行ってなかった感じがあったので、夏場の練習も質は良かったけど量がちょっと足りてなかったのかなっていうのはありました。良かったところは、自分の目から見て、後輩とかで目に見える成長をしている選手とかもいたから、合宿の最初よりも顔付きが変わってきてたりとか、練習自体も強くなってたりとか、そういうのが後輩から結構見られたので、そこは良かったかなと思います

――目に見えて成長した後輩は
2年生だったら関口が、去年全然自転車とかも走れてなかったけど、今年は相当自転車とかも強くなって頑張れてたのかなと思います。あとは1年生の篠原が合宿行く前と行った後で別人みたいな感じ。練習とかでもいつも覇気があって、声出してヘトヘトになりながらやってたので、そういうの見るとすごいなって思いました

――ご自身としてはいかがでしたか
とりあえず最初の2週間の苫小牧合宿でケガしちゃって、足のアキレス腱を痛めてそこで1週間ぐらい家に帰って、2週間ぐらいまったく練習してなかったから、氷上に入ってからの足のなさっていうか、意識しても低く滑れないというか、で滑りもバラバラになって全然思うようにいかなくて、トライヤルも、本当に滑ってて辛いみたいな感じだったので、やっぱりいい滑りをするには体力も脚力もしっかりしてないと低くも滑れないんだなって思いました

――昨年との違いは何かありましたか
すごく思ったのは、合宿終わるまではすごい長くて早く終わってくれって思ってたけど、いざ終わるとこれでもう最後なんだなっていうのは今年すごい感じました。終わった時は疲れたやり切ったっていう気持ちだったけど、そこから少し経ったらちょっとさみしいみたいな、もう合宿も経験することがないんだなって思って。そういうのは4年生にならないと分からないことだと思います。後輩たちにはそういうのは言っても4年生にならないと分からないと思うけど、悔い残らないようにやった方がいいよっていうのは伝えてました

――今季もやはり500mに力を入れますか
500も100mでそろそろ9秒台で安定して入れないと、大学の短距離のレベルが相当上がってきてるから、1段階上にならないと厳しいと思ってます。500に力入れても1000もある程度は滑れるようになりたいからしっかりやっていきます

――チーム状況はいかがですか
オーバル競技会が終わってから1週間合宿の期間があったんだけど、そこからちょっと全体的に話し合ってこれからどうしたらいいかとか、チームとしてどういうふうにやっていったらいいかっていうのを全員で話し合った時に、モチベーション上げるとかネガティブな気持ちで練習やらないとか、ポジティブに、いいようにいいように考えてやっていくっていうのを全体で話して、そこからは結構辛い練習の時とかは『もっとやれ!』とか『もっと頑張れ!』とかそういう声とかが自然に出ていたので、そういうのはいい雰囲気でやれてたのかなと思います。長野合宿ももっとバイタリティあふれるようなチームにもっとなっていければ、全体的にもレベルアップできるのかなって思います

――人数が増えて、インカレの枠争いは
長距離は結構厳しいと思う。そういうのも、それこそチーム内で競い合うようになると思うから、それもまた相乗効果で良いと思います。短距離は人数も少ないし、あんまり恵まれてはいないんだけど、その中でも一人一人自分で考えてやっていければいいと思います

――今年1年間のチームとしての目標は決まっていますか
インカレの部門で、監督には6位以上って言われてるけど、やっぱり3位以上を狙ってやっています

――監督からは
いっつもミーティングするけど、いっつも同じようなこと言うんだよね。ちょっと印象に残ったのは、俺はスケートが大好きだ。お前らもスケートが大好きなんだからやってんだろ、大好きなら、なんだっけな(笑)。結構いいこと言ってたんだよね。『俺もスケートバカなんだよ、お前らもスケートバカなんだよ、だからもっと頑張れ』みたいな、なんていうかな、でもすごく優しい、語りかけるようなことを言ってたんだよね1回。あとは毎日怒られたりはしたけど、監督もみんなに本当に速くなってもらいたいんだなっていう気持ちは毎回伝わるから、本当にスケートが好きで、明治大学が好きな人なんだなって思います

――インカレではどんな滑りがしたいですか
結構毎年インカレになると、インカレのあたりが一番体のキレがいいというか、体が動いてるから、去年の苫小牧は体は動いてたけど、空回りになってたから、いい意味の滑りの重さがなくて、苫小牧はちょっと軽すぎたから、そこはちょっとバランス良くなるようにキレるけど、滑りに重さがあるっていうか、そういう滑りができたらいいなって思います。あとは迫力がある、誰が見てもすごいなって思われるような滑りができたら、もう必然的に上位にいけると思うから、最後なので気持ちのこもった滑りをしたいです

――最後にラストシーズンにかける意気込みをお願いします
合宿終わるまではラストシーズンっていうのも全然、最後のシーズンってすごい言ってるけどあんまり実感がなくて、でもやっぱり合宿終わってみるともうどんどん引退が近づいてるんだなっていうのは実感してます。こんなに1つのスポーツというか、1つのことに時間かけて神経集中させてやるっていうのは、たぶんもう卒業したらないと思うから、そういう意味でも大事にやっていきたいなって思います。だから本当に集大成として、スケートもラストシーズンだけど大学生活もラストシーズンだし、スケート部で過ごせるのも最後だから、いろんなところを大事にして、スケートも1回1回大事に、で、後輩とかとこんなに顔を合わせるのもそうそうないから、いろんな意味でいろんなところを大事に、あと半年過ごしていきたいです

――ありがとうございました

<遠國 専門種目:長距離>

――夏合宿はいかがでしたか
就活の関係で出てないです。10月から合流します。7月まではみんなと練習して、8月から9月17日までは別でした。その期間はランニングや軽くフォームアップをやりましたがそんなにがっつりはやってないです

――今年力を入れて滑りたいのはどの距離でしょうか
5000や3000mです。毎年そうですが。1万は滑る機会があるかないかわからないので

――今の調子はいかがですか
だいぶ足も鈍っているので急ピッチで頑張っています

――長野合宿の目標はなんでしょうか
まだ氷も滑ってないので早く氷に慣れたいです。周りは滑っているので、同じくらい滑れるようになりたいです

――オフの日はどのように過ごされているのでしょうか
今年から読書を本格的に始めました

――どのような本を読まれるのですか
将来のために農業の勉強です

――今年はどのような滑りをしたいですか
12月の学生に向けて段階を踏んでいきたいです

――今年の滑りの目標はなんでしょうか
夏合宿離れていてインカレ出られるかどうかは相当厳しい状況なので学生ですね。ひとまずピークの目標は12月の学生選手権です

――ありがとうございました

◆渡邊勇人主将(わたなべ・ゆうと) 政経4 北海道出身 白樺学園高 専門種目:短距離
◆遠國大地(とおくに・だいち) 政経4 北海道出身 帯広三条高 専門種目:長距離


[織田有衣子・渡部伊織]

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