(1)田原勇也主将、守重佳昭監督

相撲
2017.11.02
 第1回は田原勇也主将(政経4=報徳学園)、守重佳昭監督を紹介する。田原は、下級生時代にケガに苦しみ、出場機会には恵まれなかったが、復帰した3年時からすぐさま頭角を現した。今年度は主将としてチームを引っ張る。

――インカレまで残り3週間ですが心境はどうですか
 インカレまで3週間しかないのと同時に引退まで3週間しかないので、やり切ろうという思いです。やり切って、この前のリーグ戦みたいに後輩たちにいいバトンを渡せるように主将としてしっかり最後までチームを引っ張ってやり切ろうという気持ちはどんどん強くはなっています。緊張で固くなったりはしていないです。緊張というよりは頑張ろうという気持ちの方が勝っています。

――体が筋肉質になったように見えます
 確かに体つきに変化は自分でも感じています。体重は現状維持というか、増えてはいないです。たくさん食べて増やしている訳ではなくて、普通に現状維持を目指して練習してトレーニングしています。でも体のコンディションが良くなっている実感は自分でもあります。一年前は今より体重が10㌔多かったです。ちょうど去年の夏の十和田大会(8月)でその時よりは体が動けている印象です。筋力的には変わらないですけど、動きはいいです。いい絞り方をしたいと思います。

――注目の選手の選手はいますか
 一人の名前を出すと選手にプレッシャーがかかってしまうので(笑)。誰がレギュラーに選ばれるかまだ分からないですけど、選ばれた5人全員に注目します。

――練習の雰囲気いかがでしょうか
 今年に入ってからの稽古の雰囲気が自分は好きです。結構いい雰囲気できていると感じています。

――稽古の調子はいかがでしょうか
 今日は土日の稽古だったのですが、平日も朝稽古して、夕方集まってトレーニングしますけど、みんな自分がやるべきことをやって目標に近づいていると思います。

――3年生にはどのような思いがありますか
 託すしかないですね。今は4年生としてできることを下級生に伝えるだけですね。次期主将はまだ決まっていないです。インカレが終わって1か月くらいで決まると思います。それまでは交代で仕切ります。それで、引退した4年生と総監督とで話し合って主将を決めて、3年生に報告する流れですね。

――インカレまでの3週間の稽古は追い込みでしょうか
 今まで通りです。変わったことはしないで、今まで通りやってきたことを崩さないようにしたいです。押し相撲なので、相手より重心低く押してその辺の力を相手に伝えられるようにとは意識しています。本番でも前に前に、明治の『前へ』じゃないですけど。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします
 ずっと1年生の頃からインカレ優勝を目標にやってきました。それを目標にして頑張るのは前提として、それと4年生として最後の試合なので思い切って悔いのないようにできればと思います。

――ありがとうございました

◆田原勇也(たはら・ゆうや) 政経4 報徳学園高 171cm・125kg
 チームの大黒柱である田原。東日本学生リーグ戦では追い込まれた状況で流れを変える1勝を挙げた。主将としてチームを悲願の団体優勝に導く。

守重佳昭監督
――インカレまで残りわずかとなりました
 自分で意識を持ってやれる人間はいい結果がついてきているし、意識を持っていない人間はそれなりの稽古。意識を持った人間が無理やり引っ張り上げていければいいけど、難しいところです。『のほほん』といって勝てる試合ではないのは間違いないです。自分がいつも指導できるわけではないから「自分たちで意識を持ってやりなさいよ。日々意識しろよ」と言い続けるしかないです。

――田原選手の主将としての働きはいかがでしょうか
 プレッシャーは常に感じていると思います。4年生だし、最後だし、キャプテンだから。『自分がやらないと』というのもあると思います。プレッシャーはあるだろうけど、それを乗り越えて、いい結果を出してもらいたいです。

――先日のリーグ戦では何か手応えはありましたか
 宇都宮(愛樹・政経1=野村)や1年生が少し気持ち入ってきました。試合に出て、敢闘賞まで一歩でした。入替戦では負けてしまったけど、向こうのチームのキャプテンにいい勝負しているので少し自信になったのかなと思います。上のレギュラーでよく出ている選手たちは入替戦の試合は勝って当たり前なので。

――インカレの難しさとは何でしょうか
 インカレは本当に厳しい戦いです。2部スタートになってしまうので、本戦に上がったら全部1部のチームと対戦することになります。まず上がるためには東日本でBクラスベスト4に入ってくるチームと1回戦わないといけないです。それがインカレです。大阪に行って、朝一で一番取って負けたら、そこでその日が終わりなのがインカレです。『来年は2部で頑張りましょう』と言って終わるという、そういう厳しい大会です。

――団体戦で力を発揮するには何が大切でしょうか
 元々、個人で勝ってきた選手がいないです。でもチームとして、フォローし合って、勝とうよという風になってきただけです。個人の力では頑張ってもベスト8にいける選手が出てくるかなというぐらいなんですけど、それでも1部でベスト8に入ったりすることができることが『団体の明治』というイメージになると思います。一番一番、一日一日、学生は必死に自分の能力の限界を伸ばそうと頑張っているので、これがいい結果に結び付いてくれれば最高ですね。

――控えの4年生の頑張りについてはどのように感じられていますか
 それは毎年で、4年生は最上級生として自分たちが今年でいなくなるわけだから下を伸ばさないといけないです。試合に出られる人間は自分が引っ張れるけど、出られない人間はその分、周りで下級生を指導してあげるのが4年生の仕事だから。やれることをやるしかないです。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします
 もう本当にここまでやってきた一年間を、東日本インカレの時みたいに不完全燃焼で負けるというのは一番つらいので、しっかり出し切って、その上でいい結果を。悪い結果でも、力を出し切れれば、受け止めて来年またみんなで頑張っていこうとなると思います。出し切れないと成長できないから一番嫌です。出し切るための準備をして選手は土俵に上がって周りはサポートして、インカレで優勝できた最高ですよね。頑張ります。

――ありがとうございました

◆インカレオーダー表◆
先鋒 藤原竜平(政経2=埼玉栄)
二陣 田原勇也(政経4=報徳学園)
中堅 前田将吾(政経3=宿毛)
副将 北川貴之(商3=明徳義塾)
大将 東龍輝(政経2=文徳)

[星川裕也]