柳川が個人優勝! 団体戦は男女とも優勝に一歩及ばず/全日本学生ライフル選手権
射撃
2017.10.26
シーズンの締めくくりともなる今大会。アベック優勝を目標に掲げ臨んだが男女とも準優勝に終わった。しかし、男子三姿勢では柳川由太郎主将(法4=明大中野)が優勝する大健闘。女子も負けが続いていた日大にルーキーらの活躍で一矢報いることに成功。確かな成長を実感した。この大会で4年生は卒業となるが、来シーズンに期待のかかる結果となった。
[女子]
上級生の花道を下級生が飾った。SBR(スモールボアライフル)で「自分の射撃が出来ていない」とスコア伸び悩んだ永澤瞳(農4=栄北)と、台風などの悪条件に苦しんだ小澤綾香(国際4=笛吹)。しかしその不調は後輩がカバーした。次期副将でもある劉炫慈(商3=日大櫻丘)が個人5位に食い込む活躍。団体も3位まで順位を引き上げた。またARでは1年生が活躍した。森本怜花(商1=日大櫻丘)、高橋佳伶(国際1=山形県立南陽)がそれぞれ4位、8位に入賞。来年度からはSBRでの活躍にも期待が高まる。最終的に女子団体は2位。一つの目標であった打倒日大を成し遂げた。また得点差で優勝こそ逃したが、順位によって与えられるポイントでは1位の同大に並ぶなどチームとしての完成度も高まってきている。「自分がチームを引っ張るという気持ち」(劉)。来年こそは団体で頂を獲ってみせる。
[男子]
射撃人生最後の大会で勝利を掴み取った。秋季関東大会で個人優勝を成し遂げ今大会でも優勝が期待されていた柳川。しかし、そのプレッシャーからか伏射終了時点で4位。表彰台も遠のいたかと思われた。それでも立射終盤では驚異的な集中力を発揮し10点台を連発。最下位が一人ずつ脱落していくファイナルの舞台に、井尻(慶大)と最後まで立ち続けた。窮地はなんとか脱したものの最終2射の時点では2位。最後の1発の引き金に指をかける柳川の目には涙が浮かんでいた。「走馬灯のように今までを思い出していた」(柳川)。涙の柳川が放った最後の弾は見事命中。9.7点をたたき出した。それに対する井尻の点数は6.7点。合計点数で1.1ポイント上回り、逆転優勝を成し遂げた。試合後のコメントでは「お世話になった人たちに恩返しできるのは本当にうれしい」(柳川)。最後まで謙虚な姿勢が勝利を呼び込んだ。
また、男子三姿勢の団体戦では見事優勝。柳川、竹澤隼(法4=竜ケ崎第一)、石田裕一(法3=金沢辰巳丘)の「チーム法学部」(柳川)で勝利を勝ち取った。この結果に石田は「久しぶりの結集で日本一を取れたのでうれしい」と笑顔を浮かべた。王者日大の牙城を崩すことに成功し、来シーズンに向け弾みをつける結果と自信を手にした。
思いを引き継ぐ。あらゆる面で頼れる4年生は今大会で卒業となる。それでも次期主将は「みんなが試合で良いパフォーマンスができるようなチーム作りをする」(石田)。次期副将も「男女一緒となって優勝を目指していきたい」(劉)と気合十分。春に大きな花を咲かせるために。新たなつぼみが膨らみ始めた。
[島田雄貴]
試合後のコメント
柳川
「(今日の試合のファイナルを振り返って)そうですね、緊張はしていたんですけど、三姿勢のファイナルは結構場数を踏んでいたので、意外と普通にやれました。Kは結構当たってくれて、緊張の中で飛ばし回ってその中でリカバリー出来たので、結構いい射撃が出来たかと思います。Pは想定内とはいえ外しすぎていて、その時点で1位と7、8点離れた4位だったので、正直金は少し厳しいかなと思っていました。しかし逆にそれが無駄な力を抜くことにつながったのかと思います。1位、2位という順位でコンマ何点差を争うよりは、力まず行けて、自分の射撃をしていたら結果もついてきたので良かったです。予選は結構ギリギリで通過しました。(Sの最後の射撃の前に泣いていたことについて)あれは一応9月くらいからインカレでのSの45発目の練習をしていて、普通の本戦の練習と45発目のイメトレと並行してやっていて、50、60回くらいしたのですが、空撃ちでも入れられた試しが無かったので、そして試合始まってみたらあれだけ練習したのにSが到底追いつきそうもない4位スタートで、何のためにあの45発も練習したのかなと思っていて、それでもなんとかファイナル残れてやっていて良かったなぁと思いました。それで、今日は入ってくれれば良いなぁと思っていたら走馬灯のように今までを思い出してしまって、泣いてしまって、結果的には暗さと涙でよく見えなくなってしまったのですが。結局最後10点入れられず、9.7点位になってあんなに練習したのになぁ、これで終わる射撃人生か、と思っていました。(SBRでの団体優勝について)とても嬉しいです。今回臨んだのが自分と竹澤の石田で、このメンバーというのが2年前の能勢でエアーの団体を組んでいたメンバーなのです。その時はずっとそのメンバーで固定してもらっていて、自分たちはチーム法学部と呼んでいました。それでもずっと日大に負け続けていて、とても悔しい思いをしていて。そんなメンバーが再結集して1位になれた、ということなのでとても嬉しいです。(今年2回行った合宿について)単純に能勢で撃ちなれたというのはあると思います。射撃のルールっていうのは結構大雑把で、標的も誤差が許されています。ですから射場によって高さが違っていたりして、その度に調整しなければなりません。ほかのチームは前日練習等で調整しなければならない中、自分たちは夏で2回の練習をして、なおかつ3日間前日練習も行ったので、能勢射撃場に適応できたのかなと思いました。(団体、個人優勝という目標について)射撃人生としてはほんとに凡人にしては恵まれていたなと思います。ほんとに沢山の人にお世話になりましたし、教えてもらいましたし。そういう人たちにやめますと報告するのは悲しいですが、優勝出来ました、って報告できるのは嬉しいです。ただ主将としてみたらほんとに未熟だと思っています(SBR優勝して)本当に感謝しかない、ありがたい。一人しかいないから、そこに自分が立てとことがうれしいし、ただまあ自分が立てたというよりはいろんな人に立たせてもらった一位だし。自分に協力してくれたり、支えてくれたり、手伝ってくれた人たちに恩返しできるのは本当にうれしいし。今までお世話になった分、一位取ったので勘弁してくださいと。結果で示せた分本当に良かったなと」
小澤
「高校の時から射撃を初めて大学がまだあるからと言う気持ちでやっていました。大学でも今回の大会が終わって社会人になっても続けていきたいという風に思えました。でもついに終わってしまったんだなというのはやっぱりあります。今回にかける思いは大きかったです。前まではARが良くなくてSBRの方がよかったのですがSBRが問題視されていました。4年で最後っていうのもありまして練習もしっかりとやっていました。今回は2連覇がかかっていたのでプレッシャーもあり思い入れはありました。大会中はずっと雨で寒いというのと暗いというので撃ちづらさもずっとあります。全日前合宿が1週間前にありましてその時から射場は暗かったので少しずつ対応もできてきて合宿はほんとにしてよかったのかなと思います。インカレはポイント制なのでポイントが同じで点数で負けるというのはけっこう異例な結果でした。それもあって悔しい気持ちもあります。自分だけが最終日撃つことになっていてその前の日に他の4年生は引退となっていました。その中でも自分に声をかけてくれたりだとか励ましてくれたりしてしました。自分は緊張していたのでそれをほぐそうとしてくれました。やっぱり最後なのでみんな頼もしかったです。今年一年で下級生はほんと成長してくれて土台となって支えてくれていたと思います。点数でも部としても4年生がならないといけないのですが下に支えられた1年でした。自分たちが抜けていくとSBRの所持者が一人しかいなくてこれから成長してもらわないといけません。SBRに関しては自分たちがいる間の時間でどんどん教えていきます。まだ生田の射場にも通っていきます。この4年間はほんとに支えられた4年間でした。先輩方に支えてもらいましたし4年になっても下級生に支えられました。人に助けてもらうことばかりでした。これからは会社に入って個人として続けていければいいなと思っています」
永澤
「(今大会を振り返って)まずは自分の射撃が出来ていないなと感じました。メンタルですかね。時間の余裕もなかったですし、そういう点で点数が出なかったです。悔しいって一言が相応しいような大会でした。部員全員が頑張ってくれていたので、今後の明大射撃部の未来は明るいかなと感じます。(1年生の台頭)女子のARは特によかったです。昔はARもSBRも強化が必要と言われて、かなり切羽詰まった状況になった時期もあったのですが、今回は2人がかなり仕上がってくれていて、その中でもしっかり撃ってくれたので心強かったです。その2人を含めたルーキーたちもこれから上級生になっていくと思うので、今回の経験を生かしていけるようになってくれればと思います。(今後について)銃の免許を更新するのが3年ごとなのですが、残り2年分もっているので、その期間で気持ちを整理しながら続けていきたいと思っています。自分の中ではここは通過点なので、国体などで自分の射撃ができればなと思っています。(大学の射撃を通して)助けられたことは多かったです。結果だけではなく、心、気持ちの面での支えであったり。特に小澤に関してはずっと一緒ですし、ケンカするような事もたまにはありましたが、お互いに足りないところを補いつつやってこれたと思います。自分の中ではかなり安心できる存在でした。小澤も続ける気持ちはあるみたいなので、いい刺激をし合えるライバル、仲間、としてやっていけたらなと思っています。(これからの明大射撃部について)自分は点数で引っ張れたかは自信ないのですが、人として関わってコミュニケーションを取りながら引っ張って行けたらなとずっと思ってやってきました。その気持ちが伝わっているならばそれを引き継いでいってほしいとは思っています。もちろん点数は大事なので、自分たち2人が抜けたあとのSBRは人が足りなくなってしまうので、自分たちが社会人になるまでの時間を育成にあてたいと思っています。自分たちの刺激にもなりますし。自分の目標はずっと個人で金メダルを取ることだったので、それが成し遂げられなかったので、その気持ちが燃え尽きない限りはそれを糧にして次のステップに進んでいきたいと思っています」
石田
「1年間の集大成として、総合2位で良かったかなと。悔しい部分はありますけど、自分の今の持てる力は出し切ったと思うので、満足しています。(来年から主将)1年の時から団体務めてきて、監督的には1年の時から部を引っ張ってもらったから、4年になってもよろしくと監督から言われました。(チーム法学部でSBR1位)正直嬉しかったですね。自分が1年の時は、ずっとARで2位ばっかりで、いつかは優勝したいと思っていて、でも結局あの時は2位で。で、久しぶりに結成して日本一取れたので、うれしいです。(柳川の存在)しっかり周りを見て引っ張ってくれている。頭が良いので、ちゃんと物事を一つずつ考えています。春は点数が落ちていたんですけど後期からちゃんと上げてチームの士気も上がって良かったかなと思います。(来年からのチーム作り)みんなが試合で良いパフォーマンスができるように、雰囲気作りも大事なところだし、やる時はしっかりやれるようにメリハリをつけてやりたいです」
劉
「(今大会を振り返って)結果としては2位だったのですが、3年間を通して自分のベストが出せた大会だったと思います。AR、SBRと2種目やったのですが、今シーズン最初の方は点数が伸びず苦しみ悩んだりもしました。それでも諦めずに一つ一つ積み重ねて行くことで、今回このような結果を残せたと思います。また小澤先輩や永澤先輩にはSBRでとてもお世話になって、その2人の足を引っ張らないようにとしがみついてやりました。先輩方のアドバイスや同期との練習の中で、段々自信も付いてきました。今回のインカレでは自分がチームを引っ張るという気持ちでやりました。SBRの方は頑張ってきた成果が出たなという感じなのですが、ARは今シーズン1回しかレギュラーを努めてなく、選抜でもファイナルには残れたのですが、1年生もかなり実力があるのでそこに負けないように両立を頑張ってきました。本当は2種目レギュラーでARのトリを撃ちたかったのですが、戦力を分散させて1種目に集中するのも必要なのかなと思います。(来年に向けてのチームづくり)私がこの3年間やってきて、どちらかというと控えめな態度で撃ってきたのですが、今の後輩達を見るとむしろのびのびのやって記録を出す子が多いので、そういう雰囲気を大事にしていきたいです。来年少し不安なのが、SBRを撃てるのが自分1人しかいないので、後輩の育成です。今ARのレギュラーを努めた森本と高橋の2人がSBRを持ってくれるので、彼女たちの育成と、浜野、佐藤、関根の育成に力を入れていきたいです。また女子だけじゃなく、男子の同期から助けてもらうような場面も多くあるので、男女で分けるのではなくて、男女一緒となって優勝を目指していきたいと思います。自分たちの代はとても仲が良いので、メリハリのあるチームづくりをしていきたいと思います」
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