日本人2位! 若きエース・池田が世界で活躍/RS:X世界選手権

ボードセーリング
2017.09.23
9・16~23  RS:X世界選手権(江の島ヨットハーバー)

▼メンズクラス
池田――56位
 風速15m/hの中行われたRS:X世界選手権。明大からは1年生の池田健星(法1=逗子)が唯一の出場を果たした。結果は世界の選手を相手に堂々の走りを見せ世界56位。出場者上位半分であるゴールドフリートにはわずかに及ばなかったものの見事日本人第2位の成績を収めた。3年後に控えた同じ会場で開催の東京五輪に大きく期待できる大会となった。

 若きエースが世界の壁へと挑んだ。池田は南京ユース五輪7位の実力の持ち主。今大会での目標は「ゴールドフリートに入ること」(池田)。大会初日はゴールドフリート圏内いたが2日目以降から順位を落としシルバーフリートに落ちてしまう。その原因は「道具のトラブルが多かった」(池田)とスピードの遅くなる程の故障をさせてしまったことだ。「もしそれがなかったらゴールドフリートにいけたかもしれなかった」(池田)と悔しさをにじませる。だが日本人2位、U-21(21歳以下)20位と素晴らしい結果を残した。「体力面では疲れなくなった」(池田)と夏休みでのハードワークに加え陸上でのトレーニングが成果を見せた。また「途中順位が悪くてもしっかり周りを見て後半は順位を戻して上げてくる」(池田)と精神面での成長も見られる。世界の舞台で躍動し続ける池田の伸びしろは計り知れない。

 明治に育てられた男が世界に羽ばたく。「今の自分があるのは明治大学の部員と一緒に練習したこと」(池田)。池田は逗子に住んでおり小学生の頃から明大のボートセーリング部と練習をしていた。明大への感謝の気持ちが池田をさらに成長させる。東京五輪まで残り3年。一つ一つ欠点を克服しメダリストへの道を駆け上がる。

[木田諒一朗]

試合後のコメント
池田

「今日は北風で陸風が吹いていて結構風を選ぶのが難しいコンディションで自分はそういうコンディションの方が得意だと思っていたんですけど、今日は外してしまってスピードも上手く乗らずという展開で嫌な形で終わってしまいました。半分以上がゴールドフリートで半分以下がシルバーフリートっていうんですけどそれを決める予選2日間があり、1日目はゴールドフリート圏内にいたんですけど2日目で順位を崩してしまってシルバーフリートに入ってしまいました。シルバーフリートの上位の方だったので、シルバーフリートのトップを狙って頑張ろうという気持ちでこの3日間はレースしたんですけど徐々に日が経つにつれて順位が悪くなってしまい気持ちが維持できないというか最後まで集中力を高められなかったかなとは思います。僕の目標としてはゴールドフリートに入ることが目標だったんですけど入れなかったので日本人のナンバーワンの選手と相当離れてしまったし、でも日本人の中では1位に次いでダントツの2位なんですけど、でも2位だと厳しいのでそこは悔しいです。東京五輪まであと2年という中で日本人のトップ選手と距離を縮められなかったのがとても悔しいです。世界選手権に出場するにあたっての意気込みはゴールドフリート入るぞという気持ちで夏は合宿をしていました。今大会を迎えるにあたって克服したことは体力面では疲れなくなったことです。今まで細くてウィンドサーフィンってただ走っているだけじゃなくてセールを扇いで風を作ってどんどんスピードを出していくんですけどレース中それを持続できる時間が結構増えて、それも夏の間漕いでいたり陸でトレーニングしたりはずっとしていたのでそういう成果が少しは見えたかなという大会だったと思います。でもやっぱり風を見る力とか相手との駆け引きやスピードとかはまだまだなのでそういうのがまた課題として見つかりました。スタートして途中順位が悪くてもちゃんとしっかり周りを見て後半は順位を戻して上げてくるというのが結構多くそれもスタート直後焦らずに周りを見れている証拠かなと思ってます。悪いところは結構今回道具トラブルとかが多くてボードのまっすぐ走るためにある部分が完全には壊れてはいないんですけど遅くなってしまうくらい壊れてしまってその自分の道具の整備が隅々まで行き届いていなかったなと思います。もしそれがなかったらゴールドフリートにいけたかもしれなかったのでちょっとそれが心残りです。明治大学に入った理由は昔からウィンドサーフィンをやっていてやっている場所が明治大学のボードセーリング部の練習場と同じゲレンデで逗子海岸でした。それで小学校の時から今はOBさんなんですけど現役のボードセーリング部の部員と一緒に練習させてもらったのでそれで監督とも知り合ってこの部活に入ってみんないい人ですしみんなで団体優勝したいなという思いで入りました。もちろんインカレ個人でも優勝したいですしインカレ団体戦でも優勝したいと思っていて今の自分があるのは明治大学の部員と一緒に練習したことだと思います。東京五輪で出場してメダルをとることが今の目標です。今回見つかった風を見ることだったり相手との駆け引きだったりという課題がすごく明確になったのでそういうところをきっちりとこれからの練習で克服していきたいなと思っています」