21得点で熊本大に快勝 インカレ初戦白星スタート/日本学生選手権

水泳(水球)
2017.09.01
 九州の強豪を終始圧倒した。インカレ初戦、相手は九州リーグを1位で勝ち上がってきた熊本大。第1ピリオドでは増田隆広(商1=明大中野)の連続得点を皮切りに主導権をものにする。最終ピリオドに入っても攻撃の手を緩めず、ダメ押しの5得点を奪った。最終的に試合は21―7で終了。大舞台で好スタートを切った。
 得意の攻撃パターンで次々と点を重ねた。2対0の第1ピリオド3分には相手の攻撃をしのぎ切り、カウンターへ転じた。守護神の松崎順平(商2=明大中野)から森本将主将(商4=明大中野)にロングパス。そのままゴール中央にシュートを決めた。第1ピリオドでは失点を0に抑え、関東1部リーグ校の意地をインカレの舞台で見せつけた。「夏に意識して取り組んだカウンター練習が決まった」(森本)と、相手のミスからチャンスをものにし、得点につなげるシーンを連発。第2ピリオドまでに失点を1にとどめ、11得点と大量リードを保ったまま試合を折り返した。
 最上級生の活躍が光った。第3ピリオド開始直後はメンバー変更による調整ミスが浮き彫りになり、ペナルティースローを与えてしまうなど連続失点を喫する。しかし、すぐに気持ちを切り替え、勢いを取り戻した。3分には相手のカウンターミスから攻撃に転じ、森本が鋭いシュートを相手ゴールにたたき込んだ。その後も明大の猛攻は続いた。第4ピリオドでは、再びカウンター攻撃を果敢に繰り出す。森本からパスを受けた本間雄大(政経4=日大豊山)が自身インカレ初となる得点を挙げた。「安定したプレーができるようになっている」(明石将裕監督)と、監督も上級生の活躍に太鼓判。最終学年として迎えた大舞台で躍進を見せた。試合は21―7で明大が大勝。明日の2回戦に向け弾みをつけた。

 最大の壁が立ちふさがる。2回戦の相手はインカレ19連覇中、最強の名をほしいままにしている日体大だ。関東学生リーグ戦では2ピリオドコールド負け。大敗を喫している。簡単に終わるわけにはいかない。前向きな気持ちで最後まで戦い抜く。「怖がらずに挑戦する気持ちで思い切りできたらと思う」(増田)。出せるものをすべて出し切り悔いのないように。攻め続けることをやめない。いざ、リベンジの誓いを胸に絶対王者に挑む。

[清水康佑]

試合後のコメント
明石監督
「リーグ戦が終わって広島と鳥取と合宿を行い、生田にもゴールができて、練習時間も増えてチームとして濃い練習ができていました。この大会へ向けて個々の選手の調子は良かったです。スタメンの1年生が伸びてきているのも感じます。上級生は安定したプレーができるようになっているので期待しています。この大会で4年生が引退ということもあって積極的に使いましたが、キャプテンの森本を含めて、2点を取った本間などは練習の時から気合が入っていました。実力差がある相手との試合は、試合の流れが決まっているので想定通りの試合展開で良かったと思います。ただスタメン以外のメンバーが出た時にまだまだだと感じるのでそこは選手層の厚さはつけていきたいです。明日は4年生には後悔しないようにやってほしいです」

森本
「まず勝ててよかったというのが一つです。実力差はあったと思うんですけど、そのぶん明大に笛が不利になっている部分があってそこをいかに反則を少なく明治の攻め方で攻めるのが課題と思って臨みました。4年生として最後の大会なので、気合は入っているんですが自分としては同期3人でプレーできるっていうのはなかなかない機会だったのでそこは良かったと思います。相手チームの情報があまりなくてどんなチームか分からなかったですけど、自分たちの水球をしようということと、カウンター攻撃を意識しました。(カウンターについて)ボールをカットしてから前につなぐということを意識して、少数で決めることができました。反省点は3ピリオド目で交代メンバーが出てきたあとに次々と失点してしまったので、メンバーが代わると調整が遅れてしまう部分があります。夏は意識してカウンター練習をしてきたので、そこが決まったなと思います。相手の攻撃時の対応は攻めている時の人数を確認して2人多い場合は1人カバーするというようにできるだけ抜かれないように攻めつつ守りのことを考えるように意識しました。(印象に残った得点)自分から雄大(本間)にロングパスを出して得点したシーンです。4年生通しで得点につながった点だったのでよかったです。(次戦に向けて)日本一のチームなので、良くても悪くても戦うのは決まっているので、アップから気合を入れて自分たちの出せるものを全て出して後悔のないようにしたいです。攻める意識をなくさずにいきたいです」

本間
「大学から水球を始めて、インカレでは初得点を決めたのですごい達成感がありました。本当は4年生全員で1得点以上取りたかったんですけど、明日に期待したいです。明日を終えて、3日目に進めるように頑張りたいです。自分の得点は仲間に助けられた得点でした」

増田
「左肩を負傷していたというのもあって本来のプレーはできなかったんですが、できる限りのことはできたかなと思います。(故障は)3日前からです。練習中に痛めてしまいました。水球ならではのケガって感じです。高校の時もあって、水球は激しい競技なのでケガはつきもので繰り返してしまいました。今も痛みがあって全部は出し切れていないんですが、ベストは尽くしたつもりです。(今試合5得点だが)本来のプレーに近づいたものはできたので、満足はしています。(チームとしては)相手は格下の相手だったにもかかわらず簡単なミスもあって、明大のペースに持っていけていないところがありました。(明日は日体大戦)日本一のチームとやるので、怖がらずに挑戦する気持ちで思い切りできたらと思います。自分の力を出せる分だけ出して、格上ですがチームとして明大らしい水球ができたらと思っています」