団体戦3連覇 個人戦は田村がベスト4/和道会全国競技大会

空手
2017.08.21
団体戦3連覇 個人戦は田村がベスト4/和道会全国競技大会
 空手の伝統4大流派の一つ、和道会の全国大会が行われた。後期初めての公式試合となった今大会では、団体戦で優勝し3連覇。個人でも田村仁(法1=御殿場西)がベスト4に残るなど活躍を見せ、秋の関東大学選手権に弾みをつけた。

 ライバルを下し3連覇を成し遂げた。トーナメントを難なく勝ち進み迎えた決勝戦の相手は立大。4年連続同じカードでの決勝戦となった。1勝1敗1分の接戦の中、副将で出場したのは明大で唯一今年度全日本学生選手権に出場した、経験豊富な渡辺勇(政経2=花咲徳栄)。先取するも立て続けに得点を奪われ、残り1分を残した時点で1-2とリードを許した。しかし、残り40秒で上段を突き同点。さらに残り23秒で再び上段突きを決め逆転勝利。大事な場面で貴重な勝利をもたらした。最後の大将を務めたのが伊藤博樹(政経1=世田谷学園)。勝てば優勝というプレッシャーのかかる重役だったが「普通にやれば大丈夫と思っていた」(伊藤)。その言葉通り、上段突きで得点を重ね安定した試合運びを見せ、3-1で勝利し優勝を決めた。

 田村の活躍が光った。個人戦では4人が出場した。伊藤、渡辺が4回戦敗退し、迫はベスト8と結果の振るわない形となった。その要因に挙げたのが「スタミナ不足」(伊藤)。久々の公式戦で調整が困難であった。しかし田村は「体力が切れても気持ちだけは勝つと考えて試合に臨んだ」(田村)。技術だけでなく、強い気持ちでトーナメントを勝ち抜いていった。準決勝では惜しくも先取を取られ負けてしまったものの「自信がついた」(田村)。秋の関東大学選手権では田村のさらなる活躍に期待がかかる。

 10月9日に行われる関東大学選手権に注目だ。今大会の団体戦では「引き分けるとこで引き分け、勝つところで勝つ、いい試合運びができた」(中野力斗主将・法4=花咲徳栄)と明大の強みであるチームワークを生かして優勝を勝ち取った。昨年は立大に敗れ2回戦敗退と悔しい結果終わったが「自信を持って臨みたい」(田村)。チーム一丸となって勝利をつかみ取る。

[浅野拓磨]

試合後のコメント
中野

「(団体戦は)後輩がよく頑張ってくれました。後期始まって最初の試合なので、勢いつけてここは優勝しようとはキャプテンとして言ってました。練習始まって何日かしか経っていたなかったんですけど思ってたよりみんな動けてました。今日は課題が多く見つかりました。体力面とか。立教は全然息切れしてないですけど、明治は疲れてました。そういうところは合宿に向けての課題ですね。良かったところは、取るところは取って引き分けるところは引き分けることができたことです。試合の運び的には良かったと思います。(優勝してみて)次につながる勝ち方だったので良かったと思います。課題が多く見つかった試合でした。普段試合に出てないような人も出てたので、そういう人たちの為にもなったかなと思います。合宿を終えたら学連の試合も始まります。自分も引退するのがもうそろそろだし、他の部員のためにも次の年、次の年とつながっていけるように学連に向けて頑張りたいです」

伊藤
「(団体戦優勝は)うれしいというよりかは、ほっとしています。(決勝の大将のプレッシャーは)勝てる相手だったので普通にやれば大丈夫かなと。今大会は大将ということが決まっていました。(今大会は)夏のオフあけてだったので、しっかりとした準備と調整が上手くいきませんでした。その中でも、取れる技、上段突きと離れ際の上段突き、を確認して、その技で取っていこうかなと思いました。(個人戦の4回戦敗退は)しっかり調整できなかったのが敗因ですね。調整は1週間前からでした。結構、体を動かす有酸素運動をやって、スタミナをつけ体が動けるようにすることを重視しました。これから大会が何個かあるので、オフから体を大会のモードに切り替えていかないといけないのでしっかりやっていきたいです。(これからの夏合宿は)スタミナがまだ追い付いてない部分があるので、まずは体作りから始めたいと思います。(今後に向けて)1年生なので気持ちよく思い切ってやって、結果を残せればと思います」

田村
「(個人戦を戦ってみて)自分は団体戦には出なかったんですけど、自分が個人で勝って勢いをつけれるように意識して戦いました。3位まで行けたので良かったと思います。(試合運びは)準決勝とか3分になって試合を重ねる毎に体力とかもどんどん奪われてくるので、そういった面でも気持ちをしっかり持って体力切れても気持ちだけは勝つと考えて試合に臨みました。(準決勝を戦ってみて)先手を取られてしまったんですけど、新しいルールの中で厳しい展開になってしまったんですけど、最後まで取ろうという気持ちを持っていたので、負けてしまいましたが一対一に持ち込むことができました。(準決勝の相手は)大きくて、どちらかと言うときれいな空手ではなくてパワーを武器としている相手だった思います。プレッシャーとか圧があつたんですけど、それをしっかり前で抑えて得点につなげるという意識はありました。もうちょっと早い展開で点を取って逆転につなげたかったです。そのためにはもっと攻め技を磨かないとなと思いました。(次に控えてる大会は)一番近いのはミニ国体です。明治大学として出る大会ではないんですけど、今日の団体はそれもあって温存という形で出ませんでした。明治としての大会は関東学連ですね。それは帝京とか国士舘と強豪校も出ますが、今日の見つかった課題に取り組んで自身を持って臨みたいです」