早大の堅守に屈す 今大会初勝利ならず/関東学生1部リーグ戦
水泳(水球)
2017.06.12
最後まで反撃の糸口をつかめなかった。第1ピリオド開始早々に先制点を献上。シュートに持ち込むこともままならず、0-4でこのピリオドを終える。第2ピリオド、第3ピリオドも、点差を縮めることができなかった。第4ピリオドでは、スタメン3選手をベンチに下げ、てこ入れを図ったが得点に結びつかず。最終的に6-16の10点差で敗北。1度もリードを奪えない苦しい試合となった。
1点目が遠かった。第1ピリオド、試合の主導権を握ったのは早大だった。開始1分にミドルシュートを決められ、先制点を奪われてしまう。その後も、ゴール前でのパス回しに翻弄(ほんろう)され、4連続失点。「退水が出なかった」(森本将主将・営4=明大中野)と、相手の反則を誘い出せず、明大の得点源であるパワープレーでの得点も封じられた。明大は相手陣内でうまく攻撃を展開できず、無得点のままこのピリオドを終える。4点差で迎えた第2ピリオド。明大は開始直後、ボールを奪取し、増田隆広(商1=明大中野)が左サイドを持ち上がる。ゴール前でラストパスを受けた神佑樹(農2=明大中野)が得点を挙げた。理想的なカウンターで、この試合初の得点を決め、勢いに乗るかと思われた。しかし、即座に点を返され、主導権を握ることができない。第3ピリオドもカウンターを軸に展開された早大の攻撃を防ぎきれず。点差は7点まで広がってしまった。
流れを変えられなかった。4ピリオド、明大は大幅な選手交代を敢行した。保谷陽平(文3=明大中野)、片貝光紀(農2=明大中野)、松島健(理工1=名古屋)の3人が途中出場。「オールプレスに変えた」(塚本康弘コーチ)と、選手交代に伴い、守備の形態を切り替えた。しかし、このピリオドだけで2度もペナルティスローを与えるなど、戦術変更が裏目に出た。終始早大ペースの試合が進み、6-16で試合終了。最後まで勝機を見いだすことができなかった。
負けたままでは終われない。次戦は、今大会7-16で敗北を喫している慶大との再戦。今大会で1部リーグのチームと戦う最後の試合となる。入替戦を前に連敗を止め、弾みをつけたいところだ。今大会初勝利へ、慶大にリベンジを誓う。
[藤里陽]
試合後のコメント
塚本コーチ
「最初の戦術的なところは、うまくいっておりまして、守れてはいたんですけども、やはり相手の力の差というか、泳力的なところは勝てたのですが、どうしてもパワー系のところ、つかまれたりとか、水着を引っ張られたりとか、蹴られたりとかしたところで、差がちょっと出ちゃったのかなという風に感じています。そこは反省点として思っていまして、次回にこの反省を生かしていきたいと思っています。(1ピリオドのシュートが少なかったが)どうしても、退水を取るってところから、パワープレーに持っていって得点を取るっていうのが明大の今の得点を取る主軸になっているんですが、退水が出なかったところで、どうしてもシュートにつなぐことができなかったというところがあると思いました。(4ピリオドの選手交代について)個々の選手の中で、メジャーファールを2回取られて、退場になってしまう選手がいたり、集中力が切れてしまって最高のパフォーマンスに持っていけない選手がいたので、交代しました。(2度のペナルティスローでの失点について)1ピリオド目、2ピリオド目はミスマッチといって、センターのディフェンスができない選手がついたときは、ゾーンディフェンスに切り替えるってことをやってきたんですが、3ピリオド終わって、7点差も負けていて、オールプレスに変えた分ゴール前でペナルティをとられてしまったと思います。(今後に向けて)順位決定戦、7位決定戦なんですけども、次必ず勝って、インカレに行けるように尽力したいと思っています」
森本
「自分たちは退水の決定率を上げるという練習をしていたにも関わらず、退水が出なかったというのが敗因です。攻められなかったです。ディフェンスで広いプールでプレスをしたことで、オフェンスで前まで入れなくて結果的に退水が出ませんでした。全体的に退水が鳴らない試合で、退水を吹かない審判だったので、それを見極めて早めに攻撃のバリエーション変えるべきだったかなと思います。(今日は攻撃に移れないシーンが目立ったが)明大の課題なのですが、攻撃のバリエーションの少なさと、作戦ではあるんですけれども守ってカウンターという部分が今日はかみ合わなかったので、いい流れに持っていけなかったです。(来週にむけて)入替戦に進むのは決まっているので、順位決定戦の方で勝って少しでも入替戦を優位に進めるようにしたいと思います」
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