男子フルーレ 慶大に勝利し1部昇格決定/関東学生リーグ戦1部2部入替戦

フェンシング 2017.05.26
 念願の1部昇格だ!2部1位の明大と1部6位の慶大での入替戦。試合は取っては取り返されと、1セットごとに様相が変わる熱戦に。終盤近くまで互角の勝負を繰り広げたが、最後は道脇啓太(営4=熊本県立翔陽)が連続得点で勝利を収めた。

 勝負が決した瞬間、選手たちは大きく両手を突き上げた。最終セットまで1点差の激戦。その末につかんだ勝利は格別だった。2部降格が決まった入替戦からは丸3年。くしくも、その時敗北し昇格を許した慶大へのリベンジにもなった。当時を知る道脇は「マスクを取った瞬間、ちょっと泣きそうだった」と人一倍歓喜。長尾康司監督も「やっと正月が来た」と選手たちの奮闘に目を細めた。
 エースが本領を見せた。第8セット、不調の岸貴範(営3=埼玉栄)が攻め込まれ5点のマイナス。会場全体が相手の追い上げムードに包まれる中、道脇はその苦況を逆手に取った。「アタックに行くしかない」(道脇)と、捨て身の姿勢で一気に反撃。攻め込むスキを一切与えず、一挙4得点で締めくくった。もともと、相手エース・田中(慶大)のオーソドックスなスタイルは道脇の得意分野。そこに攻め気も重なって、最後の快進撃が生まれた。

 2部2位に終わった昨年と比べ、変化したのは選手たちの関係性。「誰か一人は調子悪いので、その人の分を二人で埋めていけたら」(道脇)と、今回も調子の上がらない岸をカバーし勝利を導いた。この1年、練習やプレーの内容で何度も衝突。しかし、それを乗り越え強固な絆ができ上がった。現チームでの公式戦もあとわずか。さらなる高みを目指して、これからも切磋琢磨(せっさたくま)し合う。

 ここからがスタートだ。来年より、強豪ひしめく1部での戦いが始まる。現4年生も抜け「不安な気持ちもある」(久米春貴・営2=愛工大名電)と心境は複雑。まずは試合中での立て直しなど、今回見つかった課題の解消から始めていく。さらに手強いステージに向け、どこまで成長できるか。今年こそ、本当の勝負の年だ。

[三ツ橋和希]

試合後のコメント
長尾監督

 「(1部昇格が決まったお気持ち)やっと正月が来たと。肩の荷が降りました。(2部2位に終わった昨年と違う点)昨年負けた悔しさですね。その悔しさが1年間ずっと彼らのモチベーションになって、絶対上がろう、もういああいう思いはしたくないと。それが今日の試合の結果になったと思います。練習は特に変えてないです。彼らの気持ちは前向きですから、技術的なことはほとんど私が言わなくても自主的にこの日の試合のために練習を積み重ねてきました。(試合前の選手の意気込み)特に気負いは感じられませんでしたね。ちょっと緊張してたのかな、こちらが問いかけしても口数は少なかったですね。(今日の試合のターニングポイント)またスロースターターだから最初リードされて(笑)。あえて言うなら早めに逆転できたところですかね。それ以外は追いつかれそうになっても突き放せたということですから、2セット目だね。(道脇選手の活躍が大きかった)エースですからね、彼に全てを託すということで。若干負けててもあいつに回せばなんとかしてくれる、そういうチームの中での信頼感はみんな持ってましたから、私も含めてね。普段通りの力を発揮してくれたと思います。(最終セット)特に声は掛けてないです。とにかく動いて自分のリズムをつくるということしか基本的には全体としては声掛けてなかったです。最後の向こうのエースもオーソドックスなフェンシングですから、そういうタイプは彼は得意としてますから、大丈夫じゃないかなと思いました。(岸選手の調子)見ていてちょっとプレッシャーを感じてたのかもしれないですね、勝たなきゃいけないみたいな。普段の岸のフェンシングと比べると固かったですね。(久米選手の調子)あの子はリズムが良ければ相手に一本も取られないで勝ったりすることもあるけれども、自分のリズムがおかしいなと思い始めると、負のスパイラルみたいな感じで一気に取られてしまうので。だからそこを取られないようなメンタル面のアドバイスだけですね。(来年のリーグ戦への意気込み)エースの道脇が卒業しますから、またチーム力を他の2人は上げて、3人目になる選手を鍛えて、1部に定着して上の方が狙えるチームを目指したいと思います。(この功績を見て選手たちに声を掛けるとしたら)1年間本当によく頑張ったなと。自分たちへのご褒美がこの1部昇格だから。練習にふさわしい結果が出て、おめでとうですね」

道脇
「(入替戦へ入るまでの意気込み)もう勝つ以外ないと考えてました。(これが最後のリーグ戦)自分たちが1年生の時に下げてしまったので、ここで上げて終われたらすごくいいかなと思って。(昨年のチームとの違い)1年間このチームで戦ってきたので、昨年よりは目に見えないコンビネーションみたいな、1年間やってきたぶんの力が今年あったかなと思います。普通に喧嘩したりはするんですけど、逆にそれが良かったのかなと思いますね。喧嘩はよくありましたね、下からも言われたんですけど(笑)。(最終セットに入る意気込み)向こうの最後の選手とは勝ったり負けたりで、本当に分からなかったので。点差が3点差とかで勝って回ってきたら、守っちゃって逆に勝てなかったと思います。今となってはあの点差は自分が思い切り試合するためにああなったのかなと思います。アタック行くしかないと思えたので。(勝った瞬間の気持ち)マスク取った瞬間ちょっと泣きそうだったんですけど、良かったなと思います。(2セット目ではビハインドを一気に取り返した)3人の中で誰か一人は調子悪いので、その人の分を2人で埋めていけたらなという感じで、負けないように入りました。(後輩の調子を見ていて)悪くはなかったんですけど、流れが最後向こうにあったので。こっちもちょっとテンパって。そこをみんなでちゃんと切れたのは良かったかなと思います。(これからの後輩たちへのエール)落とさないように、頑張ってくれれば」


「(入替戦への意気込み)本当に勝ちたかったので、それだけ考えて練習とかしてました。自分調子良くないと思ってたので、あまや悪いと思わずにやろうと思ってました。(相手に取られてしまう場面が多かった)1回目と2回目はまだ良かったですけど、最後周りで一本フレッシュで取られた時に流れを持ってかれて、攻められて守る一方になっちゃったんでそこが良くなかったと思います。取られて相手みんなで盛り上がってたので、ちょっと慎重になりすぎた部分はありました。(今回見つかった課題)前にあまり攻められなかったので、自信のある攻めを身につけて、こういう時こそ点を取れる人になりたい。来年は自分が最上級生なので、そこら辺は頑張っていきたいなと思いました。(チームとして)今回のリーグは助けられてばっかりでした。(勝利の瞬間の心情)自分が一個前でまくられちゃって応援するしかなかったので、45点取れた時は本当にうれしかったです。(来年のリーグ戦への意気込み)来年は誰かのミスを自分がカバーできる感じになりたいですね。(リーグ戦を通しての収穫)競った時に自分がどう対処していくかって課題が見つかったので。まだどうやってすればいいのかわからないんですけど、そこを考えてこれからに生かしていきたいです」

久米
「(入替戦への意気込み)せっかく2部で優勝したので、上がるしかないなと。メンバーもそろってるのが今年だけなので、勝つことしか考えてなかったです。(昨年度との違い)個々の能力が上がってるのでチームのレベルも上がってきて、インカレとか出ても4位とかには入ってたので。自分たちの中では実力は1部だと思っています。(チームとしてのコンビネーションも上がっている)昨年はたった数カ月の仲だったんですけど、今年は1年通してやってきて。道脇さんたちも最後の年なので、絆がより深まったという感じですね。(衝突したという話も)練習やプレーの内容だったり、臨む姿勢がお互い合わずに喧嘩になったりしたことはありますね。(5セット目は追い上げられた)相手の人も強かったので、できることをやろうと思ってやってて。相手に点数を最後まで取らせないようにと思ってて、こっち先に取って先輩たちのリードにつなげたいと思ってやってました。普通に実力で負けてたと思いますね。(昇格が決まった瞬間の気持ち)うれしいと思ったんですけど、来年先輩たちが抜けて自分たちで1部に留まらなければいけないので、不安な気持ちにもなりましたね。(来年のリーグ戦への意気込み)もう入替戦をやりたくないので、リーグ期間中に全部終わらせて、何事もなく終わりたいと思います」

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