入替戦に手届かず 男子エペ3位で2部残留/関東学生リーグ戦

フェンシング 2017.05.25
 念願の1部復帰は叶わなかった。1日目を2勝0敗で終えた明大。3試合目で日体大との全勝対決に臨んだ。試合は8セット目まで互角の戦いが続く。しかし最終9セット目、エースの三浦秀也(政経2=気仙沼)がこらえ切れずに39―45で敗北。その後の立大戦では9点差をひっくり返され、2敗目を喫した。3位に転落し入替戦進出の可能性が消滅。昨年に引き続き1部昇格を逃す結果となった。

 またも壁に跳ね返された。勝てば大きく入替戦に近付く状況で迎えた日体大戦。序盤から主導権を握りたい明大だったが、3セットを終えた時点で10―15とリードを許す展開に。だが5セット目、三浦が点差を詰め23―25と日体大に追いすがる。すると、7セット目に登場した中村哲也(営1=東亜学園)が4連続得点を挙げ、逆転に成功。8セット目に再度逆転されるも、1点差のまま勝負は最終9セットに突入した。相手は日体大のエース松浦(日体大)。先月の個人戦決勝でも敗れ「やりづらい」(三浦)と話す相手だ。その言葉通り試合も一方的な展開となった。相手の単独得点で点差が開くと、最後は3連続失点で決着。目標の入替戦出場が遠のく手痛い1敗となってしまった。

 選手層の薄さが男子エペの課題だ。今回日体大戦に出場した道脇啓太(営4=熊本県立翔陽高校)と中村の本職は本来フルーレだ。だが「役割以上の働きをしてくれた」(三浦)とルーキーの中村は専門ではないエペでも存在感を発揮した。今後の活躍に期待が懸かる。そして、層を厚くし来年こそは1部復帰を実現させたいところだ。男子フルーレは1部昇格を懸けた入替戦が25日に行われる。「もちろん勝つ」(長尾監督)と意気込みは十分だ。昨年は叶わなかった1部昇格。入替戦に勝利し、今年こそ明大の真価を証明してみせる。
[前田拓磨]

試合後のコメント
長尾監督
「道脇を使うか使わないかということが一番悩んだところですが、明日大事な入替戦があるフルーレのエースですからね。ヤマ場の日体大戦では彼を出しましたが、それでも力及ばず日体大に負けた時点で優勝の目がほとんどなくなった。横で見ていて日体大が負けそうな感じもなかったので、立大に勝っても2位か3位の違いで入替戦には出られないので、経験という意味で道脇を出さずにスターティングメンバーのまま回して、結果こういう形にはなりました。男子エペは3位で、総合的に見ると専門種目ができる選手の絶対数が若干足りないから、どこかの種目に傾注していくしかないということでエペはこういう結果になりました。でも、フルーレに人がいるからそこで入替戦を狙っていくという全体の流れの中では一つ。1部へのチャレンジができる権利は獲得できたので良かったかなとは思います。(男子エペの2部残留について)専門の人間がもう1人いれば穴のないチームになるのですが、やはり入学人数にも限りがあって部員の少なさというのがどうしても掛け持ちをせざるを得ない選手が出てくるという状況につながっています。層の薄さというか、その辺がこういう結果になりました。三浦は調子は可もなく不可もなく。彼は淡々と試合をするタイプですから。もう少し周りから見ているとガッツあふれる試合をやってほしいなと思いますが、彼は気持ちを前面に出して戦うタイプではないので、勝つ時は勝つけれども負ける時は負けると。何とかしてくれるというそういう点では頼もしさに欠けているので、来年上級生になった時にそういうメンタル面を付けてもらえればいいかなと思います。(明日の入替戦の抱負)うちは穴がないですから。今日道脇が試合に出たし、会場の時間がまだあるのでこれからフルーレの練習をして明日に備えて。もちろん勝ちますよ」

三浦
「初日は結構もともと立てていた作戦通り試合運びができて、良い勝ち方が出ました。しかし2日目の負けた試合は、どうも一つ崩れてしまうとそこからなかなか立て直せなくてそのまま負けてしまうということが多かったです。そういうところを直して、来年また挑戦したいです。日体大戦はやはり悔しいですね。チーム的にもいくつかミスがあって、どこか修正できていれば勝てた試合なのだと思いますがあと少し足りなかったです。(日体大・松浦選手への苦手意識)得意ではないという感じですね。やりづらいです。そんなに松浦と当たるとやばいとは思っていないのですが、どうもなかなかうまく運べないです。(1年中村の活躍)結構良い活躍をしてくれたと思います。スコアもプラスで回してくれていたので、1年で早めに出した割にはその役割以上の仕事を果たしてくれたと思います。(来年への意気込み)一つの団体戦の中でムラがあったりします。そういうところを無くして、しっかりと安定したスコアで回せるようになればもっと勝てるようになると思います」

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